子育てで一番大切なこと 愛着形成と発達障害 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065131336

作品紹介・あらすじ

発達障害研究の第一人者が書く、今の子どもたちにとって本当に必要な子育ての方法。発達障害の増加や子ども虐待の急増、いじめや校内暴力など、子育ての大変さばかりが際立っている。そこで、いくつかのとても大事なことだけ押さえておけば、いいということを示す。

感想・レビュー・書評

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  • これからの子育て、教育について考える。

    〇”愛着”は、”アタッチメント”という英語を訳した言葉なのだけれど、アタッチメントとは、タッチするということ。(p46)
    ☆そして、大事なのは、何のためにくっつくのか。それは、安心するため。キーワードは安心感。

    〇社会的な行動の土台になるといいましたよね。子どもの中に養育者が内在化する。それはつまり、養育者のまなざしがいつも子どもを守るということなんです。(p62)
    ☆例えば、何か悪いことをしようと思ったとき、おうちの人が悲しむだろうな・・と思ってやめるのは、内在化ができている、ということ。
    これができていないと、愛着障害と呼ばれる心の問題が起こってくる。

    〇「毎日の身近な生活自体がそのままコミュニケーションの発達につながるということですね。」(p141)
    ☆やはり、日々の積み重ねが大事。

    〇上手くやれた時はしっかり褒めて、失敗に対しては叱らないということです。これはすべての躾に共通していることなのですよ。(p146)
    ☆叱らないで、どうすればよかったのか一緒に考える。子どもと向き合う時間をもっととらなけば・・濃く。

    〇10歳を目標に神経繊維の剪定が進むと説明しただろう?10歳前後で凸凹を抱えた子ども達も集団教育への参加に無理がなくなってくる。ASDの子ども達は、他の人が考えていることも分かってくるし、ADHDの子ども達は多動が治まってくる。それから、極端な不器用さも減ってくる。(p185)
    ☆しかし、自立に必要な最低限の学力は、大体小学校中学年までと言われている。うんうん。小3、小4は一つの壁、キーワードではある。子どもの教科書などを見ていても、中学年になると、身近でない問題を扱うようになるから、抽象化が必要なのよね。この時期に学力をつける個別対応が欲しくなるのはいうまでもない。森信三先生も4年生までは教え込み、といっていたものね。

  • 現在10ヶ月の赤ちゃんを育てているが、とりあえず3年は子供に振り回されることが、愛着形成において重要なことらしい。折に触れて読み返していきたい。

  • 子育てで一番大事なことというタイトルであるが、愛着障害と発達障害のことが大変よくわかる。特に第3章の「発達障害を考える」できちんと整理ができた。

  • 図書館。タイトルに惹かれて。
    新書だから読みやすい論文みたいな感じかな…と思ったら、読みやすいどころではない。小説のよう。それでいて学術的。
    小さな子を育てつつ高等教育の場にいる人間として、身につまされるところはたくさんあったが、本当に読んでおいて良かったと思える本。

  • 新書の中では圧倒的に読みやすい。対話形式にしているので、必要ないところも多々あり
    知らない人への一冊目に良いかと

    生命を多様なあり方へ成長させる原動力は、好奇心

    複雑性PTSD/色々な問題が一緒に起きる
    躁鬱病、ぼーっとしたり、物忘れがひどい、死にたくなる、など  

    性的虐待 → 後頭葉萎縮、脳梁萎縮
    暴言被曝 → 側頭葉肥大
    体罰 → 前頭葉萎縮
    DV目撃 → 視覚野萎縮
    複合的虐待 → 海馬の萎縮

  • ストーリー形式になっていて読みやすい。著者の意思が読みやすく伝わりやすい本なので、親の立場からしても勉強になる良書だった。

  • 杉山登志郎氏の他の著書を読み興味がわいたので読んでみたが、よくわからない書式で読みづらい。
    ただの対話ではなく対話しているところを描いているので読むのが面倒くさい。個人的にはもっと簡潔にまとめてほしかった。

  • 会話形式で進む
    基本的なことが抑えられている

  • 会話形式で伝えたいことがとても分かりづらい

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著者プロフィール

福井大学, 子どものこころの発達研究センター, 特任教授

「2023年 『そだちの科学 40号』 で使われていた紹介文から引用しています。」

杉山登志郎の作品

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