小説 昭和元禄落語心中 (講談社文庫)

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感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065132128

作品紹介・あらすじ

昭和初期、落語の世界に入った八雲は、同期入門の落語の天才・助六と、固い友情で結ばれる。八雲は助六の芸に憧れ、嫉妬し、追いつこうともがき、芸者・みよ吉にも支えられ、成長していく。やがて、助六とみよ吉とが結ばれるが、ふたりは謎に満ちた事故死を遂げてしまう。八雲はその死を巡る秘密を抱いたまま、ふたりの遺児・小夏を引き取る。小夏は、成長し、やがて天衣無縫な八雲の弟子・与太郎とともに、両親の死の真相に迫る。

感想・レビュー・書評

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  • ドラマのシーンを思い出しながらの読了です。ストーリーは面白いんですけど、ドラマのノベライズだからなのか淡々としてる感じがして、物足りなさが残りました。これは正直ドラマの方が良かったです。

  • 素敵な物語でした。
    出だしの不穏な空気からラストまで、上手く持っていったなぁと感動しました。

    登場人物それぞれが誰かの足枷で、恨みごとを抱え、憎み、光で、導であって複雑な関係性がとても魅力的。
    直接的な表現はなくても上手く伝わってくる素敵な文章。

  • 雲田はるこさんの漫画が原作です。
    落語はいちど聞いたことがあるきりだったのですが、この作品に登場する演目を聞いてみたくなって、噺家さんの動画をいくつか見てみました。話し手によって、聞こえ方も、物語のながれも、本当にひとつとして同じものはなく、落語のおもしろさと奥深さを感じました。

    八雲も小夏もそうですが、じぶんのためでなく、誰かのための嘘を密やかに抱えて生きている姿は、落語に潜む艶のようなものと重なって感じられます。
    そこに、破天荒でどこまでもまっすぐな、喜劇のような与太郎が加わることで物語が転がっていくのがメタファーのようで面白い!

  • 物語は近代文学的な進行でどこか奥ゆかしく、とこか艶めかしく、心がざわざわする作品。唯一残念なのは、落語の描写が雑であること。落語と心中したくなる思いがかけらも見られない。
    落語そのものの話をもう少し丁寧に、演ずるキャラクターの熱が全然伝わってくるような描写が欲しかった。
    アニメ版か漫画版をお勧めします。

  • とっても切ない。でも温かい。ドラマも見たことないし、漫画も読んだことはなかったけど、想像していた以上に面白かった!落語ってすごいんだなぁ、聞いてみたくなった。

  • 落語界を舞台に、遊楽亭を中心とした漫画、昭和元禄落語心中のドラマのノベライズ。そのままノベライズ。
    次は漫画。

  • 菊比古と助六、みよ吉、そして小夏、与太郎の因縁、家族のお話。噺家として生きることってこのお話くらい大変な部分もあるのだろうな、と思いました。与太郎が本当にいい味をだしていて、彼がいるからこその物語だなと感じました。

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著者プロフィール

東京都在住。テレビ番組制作プロダクション勤務を経て、フリーの放送作家に。ドキュメンタリー番組、情報系番組等を手がける。著作に『梨園の娘』『美男の血』「桜花傾国物語」シリーズなど。

「2018年 『小説 昭和元禄落語心中』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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