モナド

  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (48ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065147559

作品紹介・あらすじ

「頭に浮かんだ絵のイメージを描かずにはいられないのです」

思わず目を奪われる不思議な絵。
その絵に書き下ろされた谷川俊太郎の言葉。
絵と言葉が響きあう二重奏の世界――。

交通事故で脳を損傷、高次脳機能障害となった音楽家のGOMA。一方、事故の2日後からそれまで描いたことのなかった絵を突然描き始めた――。彼の脳裏に浮かびあがるイメージを描いた、なぜか人の心を惹きつけるその絵に、谷川俊太郎が詩を書き下ろしました! あなたの心に響く画集です。

感想・レビュー・書評

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  • 谷川俊太郎さんの詩とGOMAさんの点描画の作品集ですね。
    GOMAさんは交通事故で、髙事脳障害なりその後遺症で「後天性サヴァン症候群」と診断されたそうです。音楽家、ノンアボリジナル・ディジュリドゥ(民族楽器)の奏者として活動されていましたが、事故に遭われました。
    事故の二日後、突然緻密な点描画を描きはじめられたそうです。
    「ひかり」の世界。この本にその作品が収録されています。

    緻密なあふれかえる「ひかり」が輝くばかりに表現されています。うねりや雲のもようなどの動きも素晴らしく、題名の「モナド」のイメージがあふれています。
    (モナドはさまざまな意味合いがあるようです。私も手繰って調べましたが、どれも当てはまるようなので確定は出来ません)
    GOMAさんは、事故後も復帰して音楽家として、画家としても活動されているそうです。

    谷川さんの詩は、「ココロ」を基調にした、世界、宇宙、生命、などなどとの対話のような壮大な詩編を醸し出されています。(谷川さんの詩集を読んでいませんので、出典がわかりません。)詩編には英訳が添えられています。

    GOMAの絵と谷川俊太郎さんの詩が、鮮やかに私の「ココロ」を豊かにしてくれました。
    美しいあふれんばかりの、命の煌めきの画詩集ですね。

  • GOMA氏はデビュー当初から心惹かれるディジリドゥ奏者。生で演奏を聴いたこともある。交通事故を経て絵を描き始めたことを知ったのは最近である。ひかりをモチーフとした点描の世界が、事故後に開かれたという何とも信じ難いエピソード。印刷ではなく、一度本物も拝見してみたい。

  • 交通事故の後遺症によって高次脳機能障害になり、絵を描き始めたというデジュリドウ奏者GOMAさん。谷川俊太郎さんが詩を書く。
    オーストラリアの原住民アボリジニの絵と同じような点描。こういった点描画を描く人は、例えば草間彌生さんとか、ちょっと異世界に近い人が多いと個人的には思っている。仕上げが綺麗。
    ライプニッツのモナドとの関連性にも興味があったのだけど、言葉のほうはさほど印象に残らず、GOMAさんの作品集として読みました。

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著者プロフィール

1931年東京生まれ。詩人。1952年、21歳のときに詩集『二十億光年の孤独』を刊行。以来、子どもの本、作詞、シナリオ、翻訳など幅広く活躍。主な著書に、『谷川俊太郎詩集』『みみをすます』『ことばあそびうた』「あかちゃんから絵本」シリーズ、訳書に『スイミー』等がある。

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