ムーミン全集[新版]2 たのしいムーミン一家 (ムーミン全集 新版 2)

  • 講談社
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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065155134

作品紹介・あらすじ

ムーミントロールたちは、ある春の日、魔物の黒いぼうしをひろいました。ぼうしによって、雲に乗ったり、家がジャングルになったり、ムーミントロールがおかしな姿になったりします。ニョロニョロたちも、大活躍します。

1964年に翻訳出版されてから、55年もの間愛され続けてきた「ムーミン」の物語。大人気のキャラクター「ムーミン」は、この全集が原典となっており、今なおその魅力は増すばかりです。
この度、今の時代により読みやすくするべく、改訂を行いました。
初めての方も、ムーミンのことなら何でもご存じの方も、楽しんでいただける[新版]として、順次刊行して参ります。
1現代的表現、言い回しに整え、読みやすく
2クリアなさし絵に全点さしかえ
3原語最終版に基づき、より細部にこだわった表現に
4フィンランド最新刊と共通のカバーデザイン
5四六判ソフトカバーでコンパクトに
こどもから大人も楽しめる、大注目のシリーズ、決定版です!

感想・レビュー・書評

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  • 新旧読み比べました。

    今回のお話は、飛行おに が落として行った、不思議なシルクハットをめぐる物語。

    なんだか、スナフキンやスノークが、とっても子どもだったことに驚きました。
    アニメの(私は初期のものしか知りません)イメージでは、スナフキンも兄さんも大人っぽい仕草に見えたのでー。

    木いちごのジュース、新訳ではコケモモのジュースに。魚のフライ?も、新訳ではピッテイパンナに。これはフィンランドやスウェーデンの朝ごはんの定番です。ジャムにソースにジュースにと、コケモモも重要な食材です!北欧好きとしてはほっとしました。

    ママのおおらかなキャラクターが炸裂し、大好きでした。あんなに困ってたシルクハットに、そうとは知らずつる草を入れてしまって、家中が蔓に覆われて大変な時も、「まあ、なんてきれいなんでしょう」だなんて!

    そして、映画『トーべ』を観た人たちにとっては待ち遠しかった、トフスランとビブスランの登場!山室訳では、トフスランとビフスランの夫婦とありますが…違うじゃん!ビビカとトーべがモデルなはず!
    そうです、畑中さんの解説によりますと、このふたりに性別はないとの事。ジェンダーレスであって欲しいですよね!新版が無事に出版されて良かった❣️

    さあここであの恐ろしい?!飛行おにが出てくるのですが…鬼なのに、どうもいい人なんですよねー。
    おかしいなと思ったら、ここも畑中さんいわく、飛行おには、原文では魔法使い。鬼ではないそうなのです。
    大人の事情で、新訳でも飛行おにのままですが…まあ、いきなり魔法使いって書かれても山室訳のファンは驚いちゃいますもんねぇ…難しいですねー。

    貴重な訳者による解説もいただきながら、とっても楽しく読みました。

    この先も新版を中心に、旧訳も楽しみながら読みたいと思います。

    春樹さんも言ってるけど、訳は色々読めるのがいいんです。ライ麦畑のように、野崎訳も村上訳もどちらも素晴らしい✨

    講談社さまには旧版を絶版になさらぬよう、お願いしたいものです。

  • スニフの声が頭の中でスネ夫で再生される。
    スニフは自分が小さいことをアドバンテージとも感じているし、ディスアドバンテージとも捉えていて、その両方の考えが一文の中に何度も出てきたりしてすごい。
    自己愛の強すぎる幼子、末っ子ってこういう考え方をするんだよなあ。

    ムーミンママのハンドバッグがなくなると村中で大騒ぎして探したり、パンケーキを食べるのが何よりも幸せだったり、金を換金するという発想がなかったり、
    価値基準がなにもかも人間とは違っていて心温まる。

    わたしの大好きなモランが出てきたけどまた孤独のまま話が終わってしまった。いつ救済されるのか。

  • 個性が豊かすぎる、、、パーティ。

  • タイトル通り、にぎやかな明るい気持ちになる本。
    トフスランとビフスランが飛行おにのために願ったところは、今までわがままに見えた2人の意外な印象も受けて、とても満足できる場面だと思います。

  • 無欲で優しいキャラクターが多くてほっこりする。飛行おににみんなで願いごとするシーンが好き。
    あとはやっぱりスナフキンかっこいいなぁ。ミニマリストを目指したくなるのは、スナフキンに憧れているからかもしれない。

  • 大人になって読むとなんとも味わい深い物語であった。

  • 『十歳までに読んだ本』を読んで、何故だかムーミンが読みたくなった。今風に改定された新版があるというので読んでみた。文中のトフスランとビフスランの言葉にも微笑んでしまえるほど、歳を重ねても十分面白さが伝わる本だなぁと思った。

  • タイトル通り、なんか楽しい巻。夏という季節がいいのかも。
    海に孤島に探検に大魚にそれから魔法もあって…。夏休みって感じがする。

    私はヘムレンさんが好きなのですが、ムーミントロールたちがかくれんぼや洞窟のお泊まりをするとき、何気に一緒に混じってるところがかわいいです。
    私はこういう(ヘムレンさんは少し違うような気もするけれど)、子どもじゃないけど大人の世界に完全に属しているわけでなく、子どもたちのよい相棒になる、みたいなキャラが好きです。

  • タイトル通りの本!
    読んでいても、とても楽しい!
    ミィ以外の主要メンバーが登場して、さくさくと読める。

  • 執筆順は2作目だが、従来これを1作目として刊行されていたらしい
    なるほど今作の方がだいぶ分かりやすい
    彗星はとても寓話めいていて、その不思議な雰囲気が魅力かなと思ったけど
    たのしいはもっと普遍的な、普通の童話のような雰囲気
    飛行おにとかニョロニョロとか出てくるけど
    彗星の得体のしれなさ、不気味さは薄い

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著者プロフィール

1914年、ヘルシンキ生まれ。画家・作家。父が彫刻家、母が画家という芸術家一家に育つ。1948年に出版した『たのしいムーミン一家』が世界中で評判に。66年、国際アンデルセン賞作家賞、84年にフィンランド国民文学賞を受賞。主な作品に、「ムーミン童話」シリーズ(全9巻)、『彫刻家の娘』『少女ソフィアの夏』(以上講談社)など。

「2023年 『MOOMIN ポストカードブック 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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