恋のツキ(7) (モーニング KC)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 136
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065155967

作品紹介・あらすじ

仕事、結婚、妊娠…。30代派遣社員・ワコの葛藤の日々。
圧倒的にリアルで繊細な心理描写が乾いた心を強く揺さぶる、
一人の女性の「恋」と「選択」の物語、ついにフィナーレ。


叶わない夢は諦めるべき、やりがいのある仕事につくべき、“適齢期”は結婚にふさわしい相手と付き合うべき…
世の中の「当たり前」に縛られて、私たちは、大切なことをときどき見失う。
自分が、本当に好きなものって、何だったっけ? 
私は、この人と結婚したいんだっけ? そもそも「結婚」をしたいんだっけ? 
……いろんな選択を迫られる30代のワコは、「自分自身」を取り戻せるのか? 
一人の女性の「恋愛」と「選択」を描いた、大人の心を震わせる傑作ついに完結!

感想・レビュー・書評

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  • 最終巻(話)で何もわからなくなったし、結局、親の承認による自己肯定(受容)でいいなら、このマンガが積み重ねてきたものは一体なんだったんだという…。

  • 完結。いろいろモヤッとしたところは残るけれど、
    収まるところに収まった…という感じでしょうか。
    どちらかというと、自分にしか目が向いていないという
    印象が強かったワコさん。同じように迷い、
    自分の人生を探りながら生きている「他人」の姿に
    気づいたとき、何かが変わったんだろうなと思います。
    「30にして未成年のイコを選ぶ」という選択の重さが
    高校生男子に理解されることはないでしょう。
    高校生ならずとも「男性」にはまずない視点。
    その重さが、男性である僕には一番刺さりました。
    描かれた「数年後」、そしてそこから先の未来が
    幸せなものでありますように。次回作にも期待します。

  • えーっていう終わり方。もとい終わりはないのだろう。

    主人公は、人生は博打の連続かもしれないと言うが、イコくんと再会し過ごす日々は博打じゃなくて、博打の先延ばしのように見える。

    人生に永遠の幸福なんてなくて、大なり小なり取り返しのつかない決断をして、次に進まなくてはならない。そうでないと、荒涼と化していくダラダラした道が死ぬまで続いていくだけだ。

    それを理解しながらも、あえて永遠を望み、それを博打という主人公は、何も学んでないともいえるし、ゆるーい人生を歩む決断が出来たともいえる。

    面白い瞬間もあったけど、ラストは微妙でした。


  • 人生は博打、他人を傷つけたり
    傷つけられたりしながらも、
    最終的にアタリが多い人生だったって
    思えたらいい、なんてあまりにも
    ご都合主義の結果論でしかない。
    ここまでずっと身勝手に転がっておいて
    うまく元サヤに収まったありきたりな展開。
    結局イコとくっつくんかい…

    イコはこの歳の頃にする恋としてはあまりに
    早熟な気がしたけど恋と性欲を履き違えるような
    そんな見境のないタイプではないということは、
    作中のワコに対する誠実さでよくわかっていたから
    別れを選んだのも自分の意思なんだと
    思えたんだけど、ワコにはもう同性として
    終始イラつきしかなかった。単なる僻み…

    イコとワコの気持ちがすれ違う瞬間、例えば
    イコはもう新しい靴を履きはじめたのに
    対して、ワコがいつまでも履き潰れた
    スニーカーを履いているところとか、
    ふうくんとの心の溝や日頃の鬱憤を
    見て見ぬ振りして心に閉じ込めて置く瞬間を、
    水道の水漏れで表現してるところは、
    心情を投影するのうまいな〜…と思った。

    それでもわたしは大学生バイトの水野さん以外、
    作中のキャラの事はきっと好きになれない。

    ワコの言いたいことは、
    共感することばかりで心にグサグサ
    刺さってキツかったから余計に辛かったのかも。

    ワコのいう「世間の当たり前を必要としてない」
    っていうの、なんだか自分を見ているようで
    途端に悲しくなってきてしまった。

  • 全体通して、好きでしたが、終わらせ方を綺麗にしすぎたかなあと思いました。あとは、なんていうかなあ、後半の「世間の当たり前を私は必要としていない」みたいな台詞も、もう他所で擦られてしまっているもののように感じてしまって…
    なので「あそびあい」の方が良かったです。でも!次回作はチェックします!

  • 最後までリアルに描き切られてて良かった。

  • わかる、総じてすべてわかるから辛い
    ワコがどっちつかずでモヤモヤするのも人間味があっていい
    7巻分色々イベントがあったけど、一番沸いたのどう考えても映画館でのワンシーンよなあ???(共感求)
    夏は貞操概念がバグる

  • この手のお話はリアルすぎて読むと多少ダメージを負うことを覚悟した上で読まなければいけないので分かった上で読んでいたつもりだったんですが、やっぱり途中途中しんどかったです。言葉選びが印象的で、刺さる部分の多いお話でした。主人公がちゃんと元恋人と別れたのは好印象だったな(当たり前かもしれないけど)。個人的には2人がもう一度やり直すまでの過程を見たかったけど、タイトルが恋のツキ、だから、恋が尽きるまでの過程を書いてもう一度芽生えるところは見せてもらえないのも仕方ないのかなぁ、とも。いろいろ考えさせられるお話でした。

  • 【完結】
    途中リアルを突きつけられてつらー!と思ってたけど、最後までファンタジーだったな…

  • いらいら~もやもや~したまま終わってしまった。
    個人的には「感情移入や共感できないからダメ!」とか「倫理的に許せない!」という視点で読むことはないし、そういう感想に流されないように気を付けているが、
    この作品自体がむしろ共感ベースでの読み方を誘っているように思える(カメラワークとか)し、読者に嫌われよう嫌われようと自分を仕立てているように思える。
    さてその裏は? と読めばいいんだろうけれど、そこまで身を乗り出せるほどのモチベーションがこちらになく、ミスマッチだったのかな。
    とはいえ絵は好きなんだ。
    「清純派AV」という語義矛盾したジャンル名があるが、この漫画ではエロさと可愛さが絵柄で達成されている。
    こういう人に人生狂わされるのもまたいい人生かも。
    イコおまえは許さん。

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著者プロフィール

青森県出身。アフタヌーン四季賞2005年春『メチル・ビッグバン』佳作、2006年春『フライト オブ カラーズ』準入選、2007年春『黄色い家』審査員特別賞を受賞。2008年「マンガ・エロティクス・エフ」(太田出版)にて読み切り短編『くすりをたくさん』で商業誌デビュー。以降、「コミック・ビーム」(エンターブレイン)で短編を数本掲載(この短編をまとめた単行本『パラダイス 新田章作品集』はエンターブレインより発売中!)。2012年、月刊「モーニング・ツー」10号にて『あそびあい』を読み切りで掲載後、大反響により月刊「モーニング・ツー」2013年4号より本格連載開始。2015年5号にて完結。本作は、「このマンガがすごい!2015」(宝島社)で「オトコ編」にランクイン、その他たびたび雑誌に取り上げられ話題に(単行本全3巻発売中)。そして2016年に『恋のツキ』を月刊「モーニング・ツー」2号よりスタート。2018年にはテレビ東京でドラマ化もされNetflixにて全世界で配信。

「2019年 『恋のツキ(7)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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