お茶の時間 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 1972
感想 : 125
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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065161142

作品紹介・あらすじ

お茶の時間に、ふと思う。
「人生の折り返し地点」という言葉があるけれど、
人生を折り返せた人っているのだろうか?
コーヒーを飲みつつ、首をひねり、
店を出る時には忘れている。
それでも、人生について考えた午後になる。
お茶の時間は、ふと、なにかを思うための、
人間らしい時間だった。
――益田ミリ――

「あそこの女子会はなにに盛り上がっているのだろう?」「あのカップル、初々しいなぁ」「あっちの男性はパソコンで何をしているのだろう?」、まわりを見渡し、自分についても思索にふけったり。
大人気・益田ミリが贈る、ゆるふわ、楽しい人生エッセイ・マンガ。
文庫特別書き下ろしマンガも巻末収録。

感想・レビュー・書評

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  • 「お茶の時間」に読むのにぴったり。
    この本を読んだら、きっとカフェに行きたくなります。

  • カフェあるあるが沢山詰まっていました。カフェで人間観察するのもされるのも嫌だなぁと思っていたのに。
    この連休ひとり入ったカフェの一つ置いた席。若い女性二人連れが、「私も節目にきて…」なんて真面目に話す声が飛び込んできてしまった。節目か、どんな世代にも節目はあるよね。と、妙に共感し、皆頑張って生きてるんだなあと。二つ向こうの四人連れ。私と同年代か、久々のランチの後のお茶かな、わかる!その空気。
    など、思いがけず、周りの人間模様がほんのり耳に入り(入ってしまい)、自分もあれこれ思いを巡らす。そんな、まったりしながらも物思いにふける空間。お茶の時間はひとりでも仲間とでも楽しい、そんな思いが伝わりました。

  • 何の気なしにお茶時間を楽しんでいますが、この本を読んでいると、視野が広がりました。
    目の付け所が細かいんですよね。
    普通に過ごしていたら素通りしてしまうような事でもしっかりネタにする。
    モノづくりをする人って、こういうちょっとした視点の積み重ねが作品となっていくんだろうな、と思いました。

    この本の中で参考になる箇所があったので、来月の旅行の時にチャレンジしてみようと思います。

    ”気になるお菓子は買ってみて、旅行中のおやつにするんです
    おいしければ、帰りにお土産として また買えますから……”(抜粋)

    毎回、旅行のお土産を買う時間がないのです。
    旅行の最後にお土産Timeと思っても、その時間が取れずに帰りの時間が来てしまう……みたいな。
    なので、定番物のお土産を必要数だけ買って帰る、というのを毎回繰り返していたんです。

    しかし、来月の旅行では現地に到着したらすぐにお土産を物色しようと思いました。
    目ぼしいものがあったら、買って旅行中のおやつにする。
    これはいいアイデアです。
    まずかったら買わなければいいし、美味しかったら買って帰る。
    お土産の新規開拓(定番以外)もできて一石二鳥。
    そんなことを考えていたら、今から旅行が楽しみになってきました。

    それにしても、編集者との打ち合わせってホテルのカフェでするのもんなんですか?!
    作家さんにも寄るのだと思いますが、ずいぶん高級なところでするのだと驚きました。
    2016年よりも前に書かれたマンガという事は、コロナ以前ですね。
    出版業界も今とはだいぶ異なっていたのかもしれません。
    今でもホテルのカフェで打合わせしているのか、気になるところです。

  • 益田ミリさんがいろいろなカフェでお茶を飲みながら、周囲の客の会話や行動を観察し、思いにふける。ブックカフェでお茶を飲みながらまったり読んだ。

    もうおばさんだ、と大きな声で嘆く20代前半女子は、まわりの一人カフェの人たちに対して、自分にはまだ若さがある、と必死でマウントを取っているのだと分析する益田ミリさん。鋭い指摘に心がざらつくのは相変わらずだが、直接相手と対しないカフェという空間のためか、他の著書に比べてざらつき度合いはやや低めである。

    出産し、子育てに奮闘する友人の話を聞き、自分はこの人と比べて成長していないのでは、と思いつつ、人は切なさでも成長できる、と思い直すところに強く共感。

  • 出勤時にスマホを忘れてしまい、「しまった…休憩時にどうやって時間を潰そう」と焦って、本屋で衝動買い。スキマ時間のお供に、まさにピッタリな一冊でした!買うなり早速、コーヒー飲みながら読み読み。
    「お茶の時間」にまつわる他愛ないエピソードに「あぁ…わかるわかる」と頷いたり、ちょっと笑ったり切なくなったり。のほほんとしてるけど時々しんみり、そのときそのときの感情の掬い上げ方が文学的に感じられることがあって、これは近いうちに是非ミリさんの小説を読みたい!と思ったのだった。
    お仕事絡みだからか、後半は随分と高級なホテルでのティータイムが多くて、羨ましすぎた。よさそうなカフェだなと思ったお店はいくつかあったが、巻末の文庫描き下ろしのエピソードが一番好きかな。
    私自身もとにかくカフェが好き、お茶の時間が好き。チェーン店も個人経営のお店も、スーパーやコンビニのイートインスペースも。ホッと一息付ける至福の時間が更に、好きになれそうと思った。

  • お茶の時間って、ホッとしてリラックス出来る私も大好きな時間。(まさに今も)
    そしてホッとするからこそ、いろんなこと考えちゃいますねー。周りの人からは、ただコーヒー飲んでる人に見えても、実は頭の中は小宇宙。
    ミリさんの頭の中も現在過去未来、結構時間軸幅広く遠くまで移動して想像してて、面白かったです。

  • タイトル通り、「お茶の時間」に読みました。息抜きのお茶のお供にぴったりの本です。
    益田ミリさんの作品は、いつも作中に登場する甘味が恋しくなります。出先のカフェでコーヒーを飲みながら読んでいたので、何か甘いものも頼めばよかったなあ〜という気持ちになりました。

  • お茶やコーヒー、喫茶店という言葉に目が無いので、ずっと読みたかったもの。
    友と神戸の古本屋巡りをしていた時に、これまたずっと行ってみたかったお店で見つけてほくほくと手に取った思い出。

    益田ミリさんの優しいイラストと、空気感に癒される。
    お腹いっぱいなのに、飲み物だけだともったいなくてデザートも頼んでしまう…
    サンドイッチなどを食べようと思っていたのに甘いスイーツを頼んで交換する…あるある!
    特に席が近過ぎて立ち上がった時に隣の席にお尻が乗っている…というのが分かりすぎて笑った。

    ⚫今日が一番若い日というのなら明日ってなんなのだろう?
    明日は今日より劣化した日?
    振り返る過去だけが 人生の美しさ?
    人生を逆算すれば 今日が一番若いわたし
    だから 今日のわたしが 最も価値がある?
    ってそういうのはなんかピンとこないな
    どの自分にも同じだけの価値があると思いたいよな~

    明日は誕生日。
    また一歳年齢を重ねる前日というすごく良いタイミングにこの文章に出会えたのは何か意味があるのかもしれないな。
    昨日の自分も、明日の自分も、今の自分も、認めてあげていたいな、と思う。

  • ほっこりするお話だった。


    ★「たいしたことのない話」を表現するために、こんなにも多くの言葉がある。大切だ、ということだわな

  • 益田ミリさんの本は最高です!
    大好き!
    上手にカフェで過ごせない私に、カフェの楽しさを伝えてくれました

    アフタヌーンティーなんて、一回しか経験した事ないし。味わうより思ったより大きくてたくさん乗ってるスイーツにびっくりして終わった感じでした、、、

    カフェに行き慣れていないので、益田ミリさんみたいに仕事とかでホテルのカフェに行くの憧れる!!



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著者プロフィール

1969年大阪府生まれ。イラストレーター。主な著書に『欲しいものはなんですか?』『みちこさん英語をやりなおす』『そう書いてあった』『今日の人生』『しあわせしりとり』『すーちゃん』シリーズ、『マリコ、うまくいくよ』『僕の姉ちゃん』シリーズ、『スナック キズツキ』『ツユクサナツコの一生』『ヒトミさんの恋』『ランチの時間』等がある。

益田ミリの作品

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