考古学から学ぶ古墳入門 (The New Fifties)

著者 :
制作 : 松木 武彦 
  • 講談社
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本棚登録 : 69
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (120ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065161876

作品紹介・あらすじ

【百舌鳥・古市古墳群、世界文化遺産登録へ!】
日本が世界に誇る遺産、古墳。巨大な前方後円墳、大山古墳(仁徳天皇陵)を含む百舌鳥・古市古墳群が、世界文化遺産に登録される見込みとなりました。今、古墳への注目が一気に集まっています。
物質資料を基に研究をする考古学の見地から、古墳の魅力と当時の日本の姿を紐解いたのが本書です。前方後円墳の前はどんな形だったのか、地域による違い、石室、棺の特徴や変化、被葬者の謎、副葬品に込められた意味など、これまで積み重ねられてきた知見から、さまざまな角度で古墳にスポットを当てていきます。古墳の見つけ方、発掘の仕方、調査研究の方法など、古墳をより詳しく知るための専門的知識もわかりやすく解説。多くの古墳を研究してきた考古学者の著者が案内する、古墳の本当の面白さに出会える1冊です。

【本書の内容】
◆巻頭グラビア 古墳の魅力
大山古墳(大阪府)/五色塚古墳(兵庫県)/保渡田八幡塚古墳(群馬県)/石舞台古墳(奈良県)/王塚古墳(福岡県)/黒塚古墳(奈良県)/島の山古墳(奈良県)/野中古墳(大阪府)/金鈴塚古墳(千葉県)/八幡観音塚古墳(群馬県)
◆古墳を世界へ 百舌鳥・古市古墳群
◆古墳の誕生から衰退まで
◆歴史の中の古墳――古墳と日本人――
◆古墳の構造――墳丘編――
◆古墳の構造――埋葬施設編――
◆話題の古墳へ行ってみよう
大安場1号墳(福島県郡山市)/埼玉古墳群(埼玉県行田市)/今城塚古墳(大阪府高槻市)/造山古墳(岡山県岡山市)/西谷墳墓群(島根県出雲市)/竹原古墳群(福岡県宮若市)
◆まだある!全国のおすすめ古墳
総社古墳群(群馬県前橋市)/龍角寺古墳群(千葉県成田市・印旛郡栄町)/蛭子山古墳群・作山古墳群(京都府与謝野町)/岩橋千塚古墳群(和歌山県和歌山市)/向山古墳群(鳥取県米子市)/岩清尾山古墳群(香川県高松市)/チブサン古墳(熊本県山鹿市)/西都原古墳群(宮崎県西都市)
◆コラム 研究最前線
古墳の南北/被葬者を推定する/未完成の古墳/相対年代と絶対年代

感想・レビュー・書評

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  • 古墳の変遷や最近の発掘成果や学説が分かり面白い。NHK「英雄たちの選択」で松木先生の古代へのロマンを熱く語る語り口を聞いて、この本を読もうと思った。古墳から当時の人々が古墳に情熱を注いだ理由や、古墳の盛衰、古墳が作られた後どのようにみられてきたのかなど、様々な視点で古墳を知ることができた。

  • 入門となっているが結構詳しく解説している。

  • 2021/09/17:読了
     本格的な考古学の古墳入門書。
     気楽に読める本でなかったので、★3つ。

  • さくっと、考古学的エッセンスを交えながら古墳について学ぶことができる。専門的知見もふまえながら概説してくれるのでありがたい。例えば、須恵器の編年で年代特定していること(稲荷山古墳鉄剣)など今までなんとなくだった知見が更新された思いだ。また、古墳の見つけ方では、最近のGISを用いて古墳を発見した人などが紹介されており、刺激的である。前方後円墳のでき方についても、おそらく諸説あると思われるが、楯築などの張り出しが、周囲から断絶する形で巨大化していったというせつが、やはりなるほどである。

  • 小学6年生のとき、社会の授業(歴史の授業)で古墳について学び、しかも、当時、自分が住んでいた市にも古墳があることを、友人のお父さんから教えてもらい、その友人と、友人のお父さんと自分の3人で、その古墳に見学に行きました。

    そのとき以来、古墳には興味を持っているのですが、この本で読んで、古墳は奥が深い、と改めて思いました。
    同時に、古墳は日本にとって、非常に魅力的な文化資産だと思いました。

    中高生時代に、こんな風に古墳について学べていたら、もっと楽しく、もっと好奇心を持って古墳や歴史を学ぶことができたかもしれません。

    それにしても、古墳って、たくさんあるんですね。
    全国も15万もあるそうで、その事実にも驚きました。

  • 古墳の誕生から衰退まで、歴史の中の古墳、古墳の構造など、歴史と考古学に基づいて、詳しく解説されています。
    全国のお勧め古墳なども満載です。
    古墳好きにたまらない一冊です。
    必読書です。

  • 古墳についての基本的な知識を幅広くやさしく与えてくれる好著
    古墳の成り立ち、造り、埋葬者・埋葬物などの情報も親切にかかれている。

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著者プロフィール

松木 武彦(まつき・たけひこ)
1961年愛媛県生まれ。大阪大学大学院文学研究科博士課程修了。岡山大学文学部教授を経て、現在、国立歴史民俗博物館教授。専攻は日本考古学。モノの分析をとおしてヒトの心の現象と進化を解明、科学としての歴史の再構築を目指している。2008年、『全集日本の歴史1 列島創世記』(小学館)でサントリー学芸賞受賞。他の著書に『進化考古学の大冒険』『美の考古学』(新潮選書)、『古墳とはなにか』(角川選書)、『未盗掘古墳と天皇陵古墳』(小学館)『縄文とケルト』(ちくま新書)などがある。

「2021年 『はじめての考古学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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