ビッグデータ探偵団 (講談社現代新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065173145

作品紹介・あらすじ

ビッグデータを分析すれば、あらゆる人々の行動がわかる。これからのビジネスには欠かせない!

第1部 ビッグデータは、「深層」を描き出す
1―1 新社会人が会社を辞めたいと考えるのは、5月後半
1―2 ママは、生後102日目のわが子を、モデルに応募したくなる
1―3 「頭が痛い日本人」が最も多い時間は、17時である
1―4 矢沢永吉と郷ひろみは、双子レベルの「そっくりさん」
1―5 日本は、「東京」と「それ以外」の2つの国からできている

幕間劇1―6 音楽CDが売れる時、サバの漁獲量が増える――擬似相関とは何か?

第2部 ビッグデータは、こんなに役立つ
2―1 これからの「混雑ぶり」がわかり、移動のストレスが消える
2―2  救援活動をスムーズに進める、「隠れ避難所」を探せ!
2―3 リニアで日本はどれだけ狭くなるのかを、実際に見てみよう
2―4 政治への関心が薄い日本人の注目を一挙に集めた、「令和」発表の瞬間
2―5 得票数とネットの注目度は、9割以上相関する
2―6 今の景気を予測することは、どこまで可能か?

感想・レビュー・書評

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  • Yahoo!に集まるビッグデータの分析班の活動を紹介。検索ワードや検索量のデータをテキストマイニング、相関分析や回帰分析などの簡単な分析方法によって、選挙の議席数予測、景気動向予測、イベントの混雑や災害時の隠れ避難所、時期別妊婦の悩みなどを予想している。

    ただ、ビッグデータを弄れることは羨ましいけど、秘匿の独占データを用いて検証できない分析を見せられてもなんだかという感じ。

  • 取得したデータの解釈と見せ方について、勉強になり、データ分析の面白さを感じられる内容だった。
    一方、Yahooにいるからこそできる話で、ここまでのデータを持たない企業で働く身として、実践的に役立つ内容では無かった。

  • ビッグデータの活用に関する本。

    [目次]

    第1部 ビッグデータは、「深層」を描き出す
    1-1 新社会人は4月に「モットーとは」、5月に「新入社員 辞めたい」、6月に「恋活」と検索する
    1-2 ママは、生後102日目にわが子をモデルへ応募したくなる
    1-3 「頭が痛い日本人」が最も多い時刻は、17時である
    1-4 矢沢永吉と郷ひろみは、双子レベルの「そっくりさん」
    1-5 日本は、「東京」と「それ以外」の2つの国からできている

    幕間劇1-6 音楽CDが売れる時、サバの漁獲量が増える--擬似相関とは何か?

    第2部 ビッグデータは、こんなに役立つ
    2-1 これからの「混雑ぶり」がわかり、移動のストレスが消える
    2-2 救援活動をスムーズに進める、「隠れ避難所」を探せ!
    2-3 リニアで日本はどれだけ狭くなるのかを、実際に見てみよう
    2-4 政治への関心が薄い日本人の注目を一挙に集めた、「令和」発表の瞬間
    2-5 検索量を分析すると、選挙の議席数予測は96%も的中する
    2-6 今の景気を予測することは、どこまで可能か?

  • おもしろデータトピックの本。ビッグデータ分析の技術的な難しいことはさておき、どんなアウトプットが得られるかのわかりやすい事例集。紹介されているトピックは
    ・新入社員は、4月にお作法、5月に辞めたい、6月に恋活を検索する
    ・日本人が最も疲れているのは17時
    ・日本を東京と東京以外に分けて、東京駅までの所要時間日本地図をつくる
    ・一人称表現による分類。あたしあなた系のaikoとか
    ・乗換検索件数から渋滞混雑予測
    ・災害時の隠れ避難所

  • Yahooで検索ってまだ一般的なのかな…。
    マップといい、正直データの集まり方としてはGoogleに負けてるのでは、という気もしてるけど、こういった形で集めたデータをどう使ってるのか見せてくれると親しみが湧きやすいよね。
    なんかこう不気味な感じがするビッグデータ収集だから、こういうライトな読み物はありがたい。
    コロナ前の本だからコロナ禍での活躍ぶりも読んでみたい。
    それにしてもYahooの社員の煌びやかなことよ。
    本書いてる人は教授だって!

  • 007-A
    閲覧新書

  • データを解析し、読み取る事の面白さがヒシヒシと伝わる。ただ、インターネットエンジンの頻出検索ワードの月別分析なんかを見ていると、結局、人間の行動は季節性や社会性、文化圏の中で、似たり寄ったりの関心に基づく事が分かる。データは集団の傾向を示すが、個々のサンプルとなると、実はそう変わらない。自分が必要な事は、他人も必要。自分が感じる事は、他人も感じる。

    この画一性や平均的なモデルを再確認する事も面白いなと思うし、あるいはサンプル数が少ないユニークな存在をデータは見落とすという事も興味深い。こうした群衆心理を見抜くのがビッグデータの一機能だとすれば、データに操られる事はなくとも、社会制度や同調圧力に操作された群衆をデータで把握する事はできるのだろう。恐ろしい社会実験の可能性を秘めたもの、という気もする。

    形態素解析、スプリアス・コリレーションと呼ばれる擬似相関などの専門用語も勉強になった。まさにサバの漁獲量とCDの流通量が擬似相関と言うのは、笑える。しかし、果たしてこれが擬似と断定できるのか、データを深読みできる力も必要だ。

  • ヤフーのビッグデータレポート第一弾は2013年参院選の議席数予測で、結果は96%もの的中率に。次に内閣府景気指数を事前予測。その他にも妊娠・出産関連、震災対策、交通混雑予測など幅広いテーマにチャレンジ。いくつかは既に実装されている。ネットとリアルは別世界ではなく、切り離し得ないもの。今後ますます密接なものとなっていく。ビッグデータによる予測はAI化でますます正確になるだろう。

  • ビッグデータからどんなことがわかるかを知りたい人におすすめ

    【概要】
    ●ビッグデータは素材であるに過ぎない
    ●いかに目的をもって解析するかが重要
    ●ビッグデータがその本来の価値を発揮するためには、生身の人間の知からが不可欠

    【感想】
    ●関心をひく内容はほとんどなかった。
    ●ビッグデータを活かすには人間による解析が必要と理解した。
    ●「Yahoo!検索」の全検索キーワードのち、「景気動向一致指数」の推移と「相関」の高いキーワードを探索した、とありながら、実際に指標の作成に用いた具体的なキーワード名を明かすことはできないとのこと。
     なぜなら、キーワードを挙げると、それによって、実際の景気に影響を与えてしまいかねないからだそうだ。
     では、読者は何をもってこの記載事項の事実を信じればよいのだろうか、記載されている内容の確証を得られないのは残念だった。

  • 可もなく不可もなし。単なる事例集。ある意味、自分も軽い読み物として手にとったのだが、分析方法や結果には関心はなく、むしろどのような入力情報を対象とするのかという興味を持って読んでみた。
    だが、案の定、話のほとんどが検索ワードを入力情報としており、読みすすめる度に「またか」と途中から辟易してくる。
    しかも、検索ワードありきなので、検索ワードの使用についてもう少し踏み込んだ議論をするべきではないか。そのような議論が薄いまま、分析結果を見せられても、「へぇ」とか「ふーん」ぐらいしか言えない。手持ちのデータで遊んでみた、というレベル。
    また、ネットとリアルは切り離せないと言っているが、ネットも偏っているので、過信は禁物でしょう。

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著者プロフィール

慶應義塾大学 環境情報学部教授。ヤフー株式会社 CSO(チーフストラテジーオフィサー)
データサイエンティスト協会理事・スキル定義委員長。東京大学大学院生物化学専攻にて修士課程終了後、マッキンゼー入社。4年半の勤務後、イェール大学脳神経科学プログラムに入学。2001年春、学位取得(Ph.D.)。ポスドクを経て2001年末マッキンゼー復帰に伴い帰国。マーケティング研究グループのアジア太平洋地域中心メンバーの一人として幅広い商品・事業開発、ブランド再生に関わる。2008年よりヤフー。2012年7月よりCSO(現兼務)。全社横断的な戦略課題の解決、事業開発に加え、途中データ及び研究開発部門も統括。2016年春より慶応義塾大学SFCにてデータドリブン時代の基礎教養について教える。2018年9月より現職。内閣府 総合科学技術イノベーション会議(CSTI)基本計画専門調査会 委員、官民研究開発投資拡大プログラム (PRISM) AI技術領域 運営委員、数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度検討会 副座長なども務める。著書に『イシューからはじめよ』(英治出版、2010)

「2020年 『シン・ニホン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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