- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065200391
作品紹介・あらすじ
加賀百万石の留守居役・瀬能数馬は岳父の宿老・本多政長から薫陶を受ける。各藩留守居役との駆け引きを描く好評書下ろしシリーズは、第十五巻目。
加賀藩邸の不祥事を咎める評定所に臨む為、江戸に向かった百万石の筆頭宿老・本多政長。神君家康の懐刀と言われた本多正信の血筋の登場に評定所の面々は圧倒された。陪臣の矜持を保ちつつ、政長は将軍綱吉との謁見を乗り切った。将軍と政長との間で交わされた話の内容が漏れてこないため、それを探る各藩の留守居役との交渉をめぐり、数馬の周囲は騒然となる。なおも江戸に留まる政長に随伴する数馬は、本多家と吉原の累代からの関わりに驚嘆する。宿老不在の加賀に、越前福井松平家の国家老次席が訪ねてきた。藩主の綱昌が、騒動時に書かされた「詫び状」の返還も強く求めてきた。
感想・レビュー・書評
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布石 ー 百万石の留守居役シリーズの15作目。
2020.06発行。字の大きさは…小。
加賀前田家の筆頭宿老・本多安房政長は、息子・本多主殿の補佐をさせるために瀬能数馬を、留守居役に抜擢して鍛えます。数馬の成長が楽しみな物語です。
此度は、数馬が隣国越前松平家の藩主・松平綱昌から取った「詫び状」を巡り、取り戻そうとする松平家の上屋敷の動きが激しくなります。そんな中で本多政長は、詫び状を五代将軍徳川綱吉に差し出しました……。
数馬と祝言を挙げた琴に、紀州徳川家の家老・水野辰雄から正室に迎えたいとの申し出があり……。
【読後】
最後に、琴の前夫が病没し、後を継いだ弟が琴を正室に迎えたいと。唐突に夫である数馬の前で、紀州家の留守居役が本多政長に言うくだりで終っています。これは、何なのだ……と、ビックリしています。まあ、数馬と琴が離れることはない……が、凄く気になります。
2020.08.17読了詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
シリーズ第十五弾。
越前福井松平家藩主・綱昌が書かされた“詫び状”を巡って、金沢では本多主殿(息子)、江戸では本多政長(父)がそれぞれ越前松平家を翻弄。
本多父子の策略家っぷりも大したものですが、何にせよ、越前福井藩に人材がいなさすぎますね。藩主を筆頭に皆が愚策を繰り返している感じです。それで自分達が対処できないのを“恨み”に変換してしまうので、今後また本多翁や数馬が狙われ続けるのでしょう。越前福井藩の元留守居役・須郷が逃亡してしまったのも気になります。
そして、ラストで紀州家の留守居役が爆弾発言。読者が「!!」となった状態で次巻へ続く・・と。どうする、どうなる!? -
宿老・本多政長不在の加賀藩では、嫡男・主殿の周囲が騒がしくなる。〈文庫書下ろし〉
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お話がなかなか先に進みませんね。
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本田政長親子、良い味だしてます
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いつもながら痛快なやり取り。