『名探偵ポワロ』完全ガイド (星海社新書)

著者 :
  • 星海社
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本棚登録 : 155
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065206553

作品紹介・あらすじ

世界中で愛され続ける名作ドラマシリーズ『名探偵ポワロ』の全70話を一挙解説! ドラマファンもミステリファンも唸る徹底ガイド!

感想・レビュー・書評

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  • 英国文化研究者の肩書を持つ著者が、テレビドラマ『名探偵ポワロ』全作品の内容を概観しつつ、家事使用人を中心とした英国文化について解説した本。

    正直言って読みにくかった。
    『完全ガイド』とはいえ、ミステリのドラマだから、やはりネタバレはできるだけ避けてほしいところである。
    本書では確かにネタバレに配慮しようとしている努力は感じるが、筆が滑って「犯人を言っているのと同じでは」というところまで書いてしまっている部分も見受けられる。
    また、冒頭に「ネタバレ注意」とは書いてあるものの、全体の半分を占めるコラムはネタバレ全開で、長編はすべて読んだが短編は半分ほどしか読んでいない私は、読むことができない部分が多かった。

    著者はもともとメイドの研究者で、本書は同人誌で発表した内容にドラマの解説や自分なりの事件の解析を追加したもののようだ。そのためか、ドラマの解説は内容が薄く、付け足し感があり、『完全ガイド』というには力不足である。
    そのあたりは、ネタバレを徹底的に避けながらも、クリスティへの熱い想いにあふれていた霜月蒼氏『アガサ・クリスティー完全攻略』との温度差を感じる。

    また、クリスティファンなら取り組んでみたい気持ちになる事件の解析は、やはりクリスティを読み込んでいる愛好家の集まりで披露すべきものであり、ポワロシリーズにこれから入っていく読者からしたら、楽しみを半分以上奪ってしまうようなものである。

    率直に言って、本書は、ポワロシリーズのドラマ放映に便乗しようとしていろいろな要素を盛り込み過ぎ、結果どの内容も中途半端になったような印象を受ける。
    また、他のレビューでも指摘されているが、字が小さすぎて非常に読みにくく、本のつくりが不親切だと感じる。

    この内容なら、『ポワロシリーズに見る英国メイド文化』といったタイトルで、ネタバレを恐れず自分の専門分野を前面に押し出してのびのび書いた方がよかったのではないだろうか。

  • 『名探偵ポワロ』完全ガイド (星海社新書) 刊行・紹介|久我真樹|note
    https://note.com/kuga_spqr/n/n4c154407595b

    [新刊案内] 2020.08.10 | 『名探偵ポワロ』完全ガイド | 星海社
    https://www.seikaisha.co.jp/information/2020/08/10-post-Poirot.html

    『『名探偵ポワロ』完全ガイド』(久我 真樹,umegrafix):星海社新書|講談社BOOK倶楽部
    https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000344274

  • 「完全ガイド」なのかは疑問だが、あの話は『名探偵ポアロ』のドラマのどの回だったかを思い出す時さらっとおさらいできる点は良かったかな。あとお屋敷や建物のロケ地・名称がわかったのも。

    • まーちゃんさん
      参考にさせて頂きました。ゲットして、読んでみたいです。ありがとうございました。
      参考にさせて頂きました。ゲットして、読んでみたいです。ありがとうございました。
      2021/01/15
    • 111108さん
      コメントありがとうございます。
      ドラマを観てるなら面白いかもしれないです。メイド情報が詳しく載ってます。
      ポアロを読むなら霜月蒼さんの『アガ...
      コメントありがとうございます。
      ドラマを観てるなら面白いかもしれないです。メイド情報が詳しく載ってます。
      ポアロを読むなら霜月蒼さんの『アガサ・クリスティー完全攻略』がおすすめです。
      2021/01/16
  • ドラマと並行して、1話ずつ読んでいます 
    字ちいさっ

  •  アガサ・クリスティ。デビュー100周年&生誕130周年だそうで、新型コロナウィルスで?ちっとも盛り上がらない2020年だが。
     NHKBSで録画したドラマ「名探偵ポアロ」全70話中1本、32話「雲をつかむ死」だけが欠けていたのが、やっと今週の土曜日にBSPで放送があり楽しみにしている。
     この全話の解説書!手元に置かないと!さあ、全話観るぞ!去年の12月に全50本観た寅さんよりは楽だと思います。

  • デビッド・スーシェ版ポワロの
    テレビドラマ解説本。
    DVDと一緒に本棚に並べて
    何度でも楽しませていただきます。

    著者が英国の執事やメイド文化を
    研究していることもあり
    途中のコラムを読むと
    その部分もていねいに解説してくれてて
    また映像で確認してみたくなりました。

  • Amazonのレビューでいっぱい書かれていた事だけど、確かに文字がすごく小さかった。
    でも見開き2ページで1話をまとめるにはこの文字の大きさなのかなとも思ったり。
    ドラマを見る時にふむふむと参考にしてその都度ちょっとずつ読んでいく感じだとそんなに目が疲れないかも。

    若いころちょっと読み始めてあまりポアロのキャラクターを好きになれないと思って挫折したけど、ドラマを観て今ではすっかりポアロファンになったので、そのうち原作本も読んでみたいと思っている。そのうち…

  • 本書は、2020年9月現在、毎週土曜日17時頃からBSで何度目かの再放送中の名探偵ポワロの完全ガイドである。

    何故このタイミングで発売されたのか?

    多分、上記の放送に合わせたのだろう。

    著者は、英国のメイド研究の第一人者であると言う。

    第一話でも、メイドが登場する。
    ポワロは、そのメイドと同じ目線で接して、
    事件解決の糸口を見つける。

    そうかメイドを通して、名探偵ポワロを観ると言う楽しみ方があったか。

    ちょっと文字が小さすぎる。
    一杯に詰め込んでコスト削減したと思われる。



    ところで、amazonで本書を購入しょうとすると、
    やたら高い。
    amazon本体が扱う場合は、定価で送料無料だ。
    しかし、マーケットプレイスのみが扱うと、2、3倍に跳ね上がる。出たばかりの本が中古としてやたらプレミア価格になる。
    ヨドバシカメラなど他のネット通販では、
    新刊定価販売送料無料だ。
    amazonで購入する場合、その点を注意しよう。

    当方、今回はヨドバシカメラで購入しましたよ。

  •  テレビドラマ『名探偵ポワロ』全70話の事件や物語の設定や時代背景等をネタバレにならない程度に解説。特に家事使用人に関する解説が詳細で、これによりシリーズ後半に登場したポワロの家事使用人ジョージが“バトラー(執事)”ではなく“ヴァレット”であると知ることができた。
     本章では控えめだが、「コラム」ではストーリーの核心部に触れているため注意。また誤植かイギリスでの放送順に拠るものか定かではないが、紹介されるエピソードのうち日本での放送順と異なる箇所が幾つかある。

      第48話「白昼の悪魔」→「メソポタミア〜」
      第49話「メソポタミア殺人事件」→「白昼の〜」

      第55話「ひらいたトランプ」→「葬儀を〜」
      第56話「葬儀を終えて」→「ひらいた〜」

      第62話「三幕の殺人」→「複数の〜」
      第63話「ハロウィーン・パーティ」→「三幕〜」
      第64話「オリエント急行の殺人」→「ハロウィーン〜」
      第65話「複数の時計」→「オリエント〜」

  • ※登録漏れ

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著者プロフィール

英国文化研究者。1976年生まれ、東京都出身。英国文化(屋敷・家事使用人)の研究者。名実ともに日本におけるメイド研究の第一人者として知られ、著書に『英国メイドの世界』(講談社)、『日本のメイドカルチャー史』(上下巻、星海社)、『日本の執事イメージ史』(星海社新書)がある。ドラマ『名探偵ポワロ』は、全70話中54話に「メイド服」が登場する世界屈指のメイドものであり、著者がメイド研究に身を投じるきっかけとなった。 (ツイッターアカウント:@kuga_spqr)

「2020年 『『名探偵ポワロ』完全ガイド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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