怪奇漢方桃印 ぴったりなのね 木偶人形心丹

  • 講談社
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本棚登録 : 111
感想 : 1
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  • Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065209080

作品紹介・あらすじ

友だちに負けたくない! 明日までに絶対必要な宝物。そんなとき、街でサンタを見かけて……。クリスマスの桃さんの大活躍を描く第1話。
双子のお世話に、家族のおもり、毎日大忙しのお母さん、「だれかかわってくれたらな……?」そんな願いが、大変な事件を巻き起こす第2話。
大事な大事な家族である愛犬が、寿命を迎えたら……? 桃さんが少女の願いによりそう第3話。
そして、十二支たちの年越しを描く特別編の第4話。
読むクリスマスプレゼント!の大ボリューム4話入り!
読み出せば、ページをめくる手が止まらない、廣嶋玲子最新シリーズ第3巻!

感想・レビュー・書評

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  • 巻数表示ないけれど、「怪奇漢方桃印」シリーズ第3弾!
    クリスマスと家事育児と雪のお話…

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    図書館でたまたま「怪奇漢方桃印」シリーズの第2巻を(第2巻と知らずに)手に取ったのをきっかけに、第1巻と第3巻も予約して借りてみました。
    が、巻数表示がないためうっかり、第1巻よりも先にこちらの第3巻を読んでしまいました、、、
    基本設定は何となく知っていたので大丈夫でしたし、確かにどの巻から読んでも話は通じます。
    しかし、登場人物も順番に知ったほうがよりしっくりきますので、ぜひ巻数をふってほしいシリーズです。

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    話運びの基本は「ふしぎ駄菓子屋銭天堂」に似ています。
    桃さんという仙人がふっとあわらわれ、ふしぎな材料からお薬をつくり、それを人間に売ります。
    そのふしぎなお薬によって、買った方に幸不幸がおこる、というもの。
    つまりはドラえもんの道具方式ですね!

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    【物語紹介】

    第1章 鉄鶏薬卵
    幼稚園児の恭平は、ライバルの信也に「海岸で絶対にすごい翡翠を拾ってきてやる!」と宣言。しかし、探せどもきれいな翡翠は見つからない。そんな中、恭平は、あやしげなサンタクロースみたいなおじいさんが、金属の鶏に“緑色の卵”を産ませているのを発見して…

    第2話 木偶人形心丹
    双子の男の母・美佳さんは、育児家事で今日もヘトヘト。でも夫の洋さんは「1日中、家にいるんだから、家事くらいちゃんとやって
    」と言う。イライラした美佳さんは家を飛び出した!すると、どこからか鈴の音が…

    第3話 獣心人語糖
    亜子といっしょに生きてきた犬のアン。雪がちらつく今、アンは天命を迎えようとしていた。しかし亜子はそんなアンをどうにかして助けたい気持ちでいっぱい。そんな亜子の耳に、どこからか鈴の音が聞こえてきた…

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    第2話のお母さんの話は、わたしも子育て中の母親なので、うんうんわかるわかると思いながら読みました。
    これを子どもが読むことは、とても意義があるような気がします。
    なぜなら、日々、お母さんがイライラしている理由のひとつは、これかもしれないことを知ることができるからです。
    物語というかたちで、お母さんの立場にたってまわりの人を見ることができるって、すごいことですよね!

    もちろん、だからといってお母さんの言うことをなんでも聞いて「いい子」にしてなね、というお話ではありません。
    このお話は、お母さんにも子どもにもお父さんにも、大事なことが書かれているとおもいました。
    桃さんの漢方はなくとも、物語の終盤の美佳さんのような方法で家事育児から戦線離脱してみるのはできますので、イライラして自分の心がプツンと切れてしまう前に、ぜひお試しくださいね。

    それではメリークリスマス!(はやい)
    2021/11月

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著者プロフィール

神奈川県生まれ。『水妖の森』で第4回ジュニア冒険小説大賞、『狐霊の檻』で第34回うつのみやこども賞受賞。作品に『送り人の娘』、『おっちょこ魔女先生』、『盗角妖伝』、「怪奇漢方桃印」シリーズ、「秘密に満ちた魔石館」シリーズ、「十年屋」シリーズ、「鬼遊び」シリーズ、「妖怪の子預かります」シリーズなどがある。

「2023年 『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂1・2・3(3冊セット)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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