僧侶と海商たちの東シナ海 (講談社学術文庫)

著者 :
  • 講談社
3.71
  • (1)
  • (4)
  • (1)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 51
感想 : 5
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065212738

作品紹介・あらすじ

「894年遣唐使廃止」は日本を変える出来事ではなかった。
列島を取り巻く大海原をたくましく乗り越え、「外」と日本を繋ぎ続ける人たちがいた―

利を求め海を闊歩する海商たちと、
彼らの助けを得て、最新の知識を求めて大陸へ渡ろうとする僧侶たち。
多くの記録を史料に残した僧たちの足跡を辿ることで、海域交流の実相に迫り、歴史世界としての東シナ海を描き出す!

[本書の内容]
序章 中世日本と東シナ海
第1章 「遣唐使以後」へ
 最後の遣唐使、出発 
 海商の登場 
 「遣唐使以後」の入唐僧たち 
第2章 古代から中世へ
 平安王朝の対外政策 
 帰国しなかった僧たち 
 密航僧の出現 
第3章 大陸へ殺到する僧たち
「中世」の始まり 
 日宋仏教界をつないだ人脈―入宋僧円爾 
 日元関係の波紋と仏教交流―入元僧龍山徳見 
第4章 「遣明使の時代」へ
 混乱の海、統制の海
 仏教交流の変質 
補章 遣明使の後に続いたもの

※本書は2010年に講談社選書メチエより刊行された『 選書日本中世史4 僧侶と海商たちの東シナ海』を原本とし、改訂を加え補章を付して文庫化したものです。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/768306

  • 自分用メモ;
    983年(永観元年)、奝然、宋に渡った。天台山を巡礼した後、汴京(べんけい)を経て五台山を巡礼している。太宗から大師号や新印大蔵経などを賜って日本への帰途についた。途中でインドの優填王(うでんおう)が造立したと言う釈迦如来立像を模刻し、胎内にその由来記などを納めて、986年(寛和2年)に帰国した
    988年、弟子の嘉因を鄭仁徳の船で派遣。
    990年、帰国。

    1003年(長保5年)寂照、宋に渡海し、蘇州の僧録司に任じられ真宗(しんそう)から紫衣と円通大師の号を賜った。

  • 選書メチエで刊行されたものの再刊。補章として遣明使以後を追加し、僧侶の往来を軸に東シナ海における交流史を描き出す一冊。交易の在り方に規定される当時の宗教世界の一側面が感じられて面白い。

  • [本書の内容]
    序章 中世日本と東シナ海
    第1章 「遣唐使以後」へ
     最後の遣唐使、出発 
     海商の登場 
     「遣唐使以後」の入唐僧たち 
    第2章 古代から中世へ
     平安王朝の対外政策 
     帰国しなかった僧たち 
     密航僧の出現 
    第3章 大陸へ殺到する僧たち
    「中世」の始まり 
     日宋仏教界をつないだ人脈ー入宋僧円爾 
     日元関係の波紋と仏教交流ー入元僧龍山徳見 
    第4章 「遣明使の時代」へ
     混乱の海、統制の海
     仏教交流の変質 
    補章 遣明使の後に続いたもの

全5件中 1 - 5件を表示

著者プロフィール

1974年,青森県生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位修得退学。東京大学東洋文化研究所助手を経て,現在,国際日本文化研究センター准教授。博士(文学)。専攻は日本中世史。著書に,『東アジア海域と日中交流 九~一四世紀』『南宋・元代日中渡航僧伝記集成 附 江戸時代における僧伝集積過程の研究』などがある。

「2020年 『僧侶と海商たちの東シナ海』 で使われていた紹介文から引用しています。」

榎本渉の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×