部長って何だ! (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065216644

作品紹介・あらすじ

仕事の面白さと深みをたっぷり味わい、
感動や興奮を仕事仲間や取引先と共有する――。

部長のやりがいは、会社人生最大のものです。

■■■部長ほど面白い職業はない!■■■

とはいえ、成功ばかりの人生などありえません。

著者が課長時代に直面した「事件」、
部長時代に経験した手痛い失敗とは?

働き盛りのみなさんに贈る
「人生の勝負どき」を乗り切るためのヒント。

・・・

■ 豆腐屋でにわか見習い
■ 成果ゼロの飛び込み営業で得た教訓
■ 課長時代に直面した「事件」
■ 部長時代の手痛い失敗
■「やられた!」と思ったこと
■ 昇進の目前に現れる「卑しい本性」
■ 他人のことはいえない「酒をめぐる失敗」
■ 反面教師としていた部長

■ 取引先のトップと会うための早道
■ 議論で負けないコツ
■ 働き盛りに取り組んだこと
■ 人間関係を築く基本
■アイデアがひらめくヒント
■ 部長として成功する秘訣

■ 上に立つ人間がすべきこと
■ 自分の後任を意識的に教育する
■ 部下の才能をいかに引き出すか
■ 優秀な社員ほど厳しい職場に送り込む

■ 会社を真に変えるには
■ 社内の反発をどう抑えたか
■ 会社のルールをぶっ壊せ
■ 参加者唖然の「ビール事件」
■ 灰皿が飛ぶ職場

・・・

本書では、新しいビジネスを創造した事例とともに、
いま思い返しても赤面するほどの失敗した事例も
包み隠さず書きました。

成功ばかりの人生などありえません。

喜びや感動とともに苦悩や無念を味わうのが
リアルな部長の姿です。

ポストコロナ時代、「グレートリセット」と呼ばれる
価値観の大転換期を迎えるなかで、
会社から離れた自宅などで仕事をする
テレワークが一気に普及するなど、
私たちの働き方も大きく変わろうとしています。

しかしどんなに働き方が変わっても、
仕事の本質は変わりません。

大企業であろうが中小企業であろうが、
部長のあなたでなければできない仕事は多く、
それが会社の進む方向を動かし、
あなたの人生をも動かすのです。

・・・

【本書のおもな内容】
第1章 仕事・読書・人が自分を磨く
第2章 部長時代の手痛い失敗
第3章 会社のルールをぶっ壊せ
第4章 上に立つ人間がすべきこと
第5章 なぜあなたは働くのか

感想・レビュー・書評

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  • /_/ この本を選んだ目的 _/_/_/_/ 

    多面的に組織の現状を捉えて、向かうべき方向性を定めて、メンバーを動機づけていくことが、どうにもできていないため、いろいろな本を読んで、現状を振り返ってみようと思い、ヒントになりそうな本として、ブクログのみなさんの評価と、感想をヒントに、この本を選びました。


    /_/ 概要 _/_/_/_/_/_/ 

    伊藤忠商事で、新卒で入社して、トップまで登りつめた丹羽(にわ)さんの管理職としての成功、失敗体験が綴られています。
    序盤は自身の経験を語り続けるので、年配の人と酒を飲みにいったとき状態でした(笑)。時代背景も現代と大きく変わるため、参考になる要素は低いです。
    四章、五章で、面白いコメントがでてくる感じです。


    /_/ 感想 _/_/_/_/_/_/ 

    前半は読まなくてもいいかな、という内容で、四章、五章を読むといいと思います。

    とにかく、丹羽(にわ)さんは、仕事人間だな〜と、感じました。とくに、ワークライフバランスの捉え方が面白い。

    ■ワークライフバランス
    ・仕事の効率化で自由になる時間を増やし、その時間を使って仕事で成果をあげるために勉強と努力を続け、スキルを身に付け、そのスキルによって仕事をさらに効率化させて生活の充足を図るという好循環をつくること。

    業務時間外で学び続けることは必要だと思っています。わたしは、働きながら学校行ってますし、仕事に活かすための学びは大切だと思ってます。だけど、ワークライフバランスのこの解釈は、さすがにすごい。ちょっと引いちゃいます。

    結局は、何を目指すのか、が、しっかり定まっていないと、いけないなと、思います。わたしは、何歳になっても、目指すものを探し続けている気がしますが、まぁ、それが自分の人生だと思って、いつまでも探し続けるのも面白いですかね…


    /_/ 具体的にどのような点を学習したか? _/_/_/ 

    ■三大要素
    ・三大要素の話は面白かった。「人間として認めるって、何言ってんだよっ」、という人が多いかもしれないですが、これが、結構響きました。私は、きっと、人間として認めていないのかもしれないと…
    ・大事なのは、部長が部下の存在を人間として認める。仕事を信頼して任せる。よくやったときに褒めること。認めて、任せて、褒めるが、人材育成の三大要素。部長が部下をうまく使えない場合は、この三要素のどこかが欠けている。

    ■誰かと共有
    ・やはり、喜びを共有すること、そこにつきる。一人で成果を味わっているだけではダメ。
    ・一人で喜びを味わっているのなら、それは自己満足に終わる。本当の喜びとは、誰かがその喜びを共有してくれる、一緒になって喜んでくれることにあり、そこに仕事の感動がある。
    ・経営者にとっても従業員にとっても一緒に仕事をしている人たちが喜んでくれることが一番大事なことであり、働く意味の真髄はそこにあると思う。


    ■部下に助けてもらう
    ・部長として成功するかしないか、それは自分と一緒に死にものぐるいになって仕事に打ち込む部下がいるかどうかにかかっていると考える。
    ・そう、そんな風に考えたことはなかったな…


    /_/ 具体的にどのような行動をするか? _/_/_/ 

    ・メンバーの良いところに目を向けて、それをのばすためにどうすればよいか考え、行動する。
    ・皆で成果を共有するためには、どのようにすればよいか考え、行動する。
    ・部下に支援してもらえるためには、どのようにすればよいか考え、行動する。

    ・上記は、考えるポイントを列挙しただけですが、そもそも考える時間を省いていた気がします。これらの点については、しっかり時間をとって、考えなければならないと、思います。まずは、時間を確保して、しっかり考えることからはじめたいと思います。

  • 自律的社畜人間のススメ、と言った感じ。
    そういう人生もある。

    ー 仕事をする中でストレス解消や心を解放するために趣味があるとしたら、仕事を一生懸命やるからこそ趣味があるのです。趣味だけを一生懸命楽しむのなら、それはもはや趣味とは言えないでしょう。

    まあ、そうなんでしょうね。
    だから仕事は大切。
    ワークライフバランスではなく、仕事=生活なのだと言う。

    ー 誰かを犠牲にしてまでやらない限り、まともな仕事はできない、と言ってもいい

    考えちゃうな…

    上司としての態度みたいなものはとても勉強になる。

    例えば、飲み代は全部出すべきだが、「部長と言えども、社内は自分で払える安い店にせよ」とかさ笑




    昨年の大晦日は相沢沙呼さんの「medium」を読みながら、紅白見て平和だと言っている…
    今年の年末はなぜか忙しく読了した本の感想をゆっくりブクログに書く暇もない…それもこれもコロナのせい(?)

    まあ、コロナのおかげで、あまり出かけることもできず、本はたくさん読めた年でした。
    本はどんな環境でも、知恵を授けてくれて、感情を豊かにしてくれる。改めて本の有り難みを知った年とも言えます。

    皆さん、今年もお世話になりました。
    また、来年もたくさんの良い本と巡り合わせてください。
    コロナに負けないようご自愛を!

  • 元伊藤忠商事会長の丹羽宇一郎さんが、ご自身の経験に触れつつ部長の心得を説いた本。

    担当業務はもとより女性登用なども推進するなど、バランス感覚がよい方だったんだろうと思う。
    ただ、家庭を顧みず仕事に邁進することが評価された時代と現在の職員の感覚はかなり違うとは思うが、参考になることも多かった。

    ○どんな仕事でも、無駄な仕事はない。
    ○「いい部長は1年を1ヶ月で過ごす」→部長が忙しすぎるのはダメ。

    また、昨今のワークライフバランスや働き方改革などに対する意見には共感を覚えた。

  • おじいちゃんの昔語り感がすごい。
    まあ、世代が違うので仕方ないし、現代の論調で書くのも難しいだろう。
    ただ、出来事が表面的な出来事の羅列に感じるし、取り組んだらプロジェクトの話もやったことしか書いておらず、課題やなぜそれに注目したかなど、本質部分がごっそり抜けてる。

    いわゆるおじいちゃんが「昔こんなことあってなぁ」みたいに話してるような本。

    流石に示唆が少なそうなので前半でそっとページを閉じた。

  • 伊藤忠商事を率いてきた丹羽氏の人生録。
    所々に重要なキーワードが散りばめられています。
    部長の最大の仕事は事業推進と人材育成であり、部下とのコミュニケーションが何より大事。毎日バタバタと動き回る部長にロクな部長はいないとのこと。


    第一章 仕事・読書・人が自分を磨く
     懸命に仕事をすれば信頼され仕事を任せられる
     読書量が人間力を養う
     経営者にとって大切なのはどうやって儲けるか
     よりも人を動かす力、組織を改革する力
     
    第二章 部長時代の手痛い失敗
     部長の最大の仕事は事業推進と人材育成
     言われたことをやるだけでは面白くない
     情熱と説得力があれば上司が動いて事態は進む
     事業は自分のお金を使うつもりでやらねば
     
    第三章 会社のルールをぶっ壊せ
     組織や制度を変えてもそれを動かす人が変わらな
     いと業績は変わらない
     社員に危機意識を持たせること
     同時に生きがいを持たせること
     サラリーマンの財産は人の絆
     
    第四章 上に立つ人間がすべきこと
     夢やビジョンの共有により仕事の目標や各自の
     責任、役割を明確にする
     部下と言葉を交わす機会をつくる

    第五章 なぜあなたは働くのか
     本当の喜びは誰かと共有できる喜び
     毎日バタバタと動き回る部長はNG

    おわりに
     人は集まるからこそそこに活力と発想が生まれる

  •  期待以上。とにかくencouraging。

  • 伊藤忠商事の丹羽元社長が部長にフォーカスした書籍。
    管理職のあるべき姿をご自身の経験を踏まえて、様々なアプローチにて述べている。自身の考えや行動様式と比較して、納得いく点や反省点多く、参考となった。

    底流に流れる思想としては、「仕事に情熱をもって取り組むこと。それによりやりがいも生まれ、周りもついてくる」ということ。
    確かに実質的に組織の構成員に直接伝え、動かすことができるのは部長を始めとした中間管理職。ここが元気でないと会社は沈む。

  • 時代錯誤の昭和のモーレツ社員の話。。。

  • もうすぐ部長になりそうなので読了。仕事人間の丹羽宇一郎さんらしい書きぶり。
    ・手柄は相手に与えて、ドロは自分がかぶる。えこひいきせず、名指しで批判しない。叱るときはサシで叱る、ら褒めるときは大勢の前で褒める。
    ・ワーク=ライフ
    ・生活を重視してできる仕事は所詮その程度。仕事は生活、仕事は人生。
    ・経営者にとっても従業員にとっても一緒に仕事をしていら人たちが喜んでくれることが一番大事なことであり、働く意味の真髄はそこにある。
    ・ひたすら自分に与えられた仕事に精を出し、一心不乱に取り組んでいる。自分なりの信念を持ち、場合によっては先輩や上司とけんかをする。そういう気骨のある部下を見出すこと。死なば諸共と共有できる。
    ・理想のリーダーは愛され、かつ恐れられなければならない。

  • 2023.05.27 朝活読書サロンで紹介を受ける。ざっくりと自己啓発本。ワークライフバランスなんてとんでもない。ワーク=ライフだ。
    所感:引退しているからよいものの、現役でこの発言したら、バッシングを受ける。

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著者プロフィール

丹羽宇一郎(にわういちろう)
公益社団法人日本中国友好協会会長。一九三九年愛知県生まれ。元・中華人民共和国駐箚特命全権大使。名古屋大学法学部卒業後、伊藤忠商事(株)に入社。九八年に社長に就任すると、翌九九年には約四〇〇〇億円の不良資産を一括処理しながらも、二〇〇一年三月期決算で同社の史上最高益を計上し、世間を瞠目させた。〇四年会長就任。内閣府経済財政諮問会議議員、地方分権改革推進委員会委員長、日本郵政取締役、国際連合世界食糧計画(WFP)協会会長などを歴任ののち、一〇年に民間出身では初の駐中国大使に就任。現在、一般社団法人グローバルビジネス学会名誉会長、伊藤忠商事名誉理事。

「2023年 『仕事がなくなる!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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