- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065221419
作品紹介・あらすじ
『精神現象学』と並ぶヘーゲルの代表作、超解読ついに完成。難解な「ヘーゲル語」をかみ砕き、近代社会の「原理」の書として読み直す。
予備知識なしに、重要哲学書がわかる「超解読」シリーズ!
所有、契約、責任、犯罪と刑罰ーー社会の基礎をなすさまざまなルールは、どのような根拠があれば「正しい」と言えるのか? そして「よき」社会、「よき」国家とは? まさにわたしたちが今生きている世界の「原理」を考える。
ヨーロッパ哲学史上、最も重要にして最も難解なヘーゲルの主著を、おなじみのコンビがわかりやすく読み砕く。
感想・レビュー・書評
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「法の哲学」とは何が書かれているかを分かりやすく解説してくれた本。
法や権利や政策が正しいと言うことの根拠を書いた本。
自由:人間の欲望(自己価値承認)。何が「よい」かを判断して選ぶ(決意する)。自分で自分の人生を選ぶこと。
正義:社会の成員が共存するための約束。①所有②自己意志の相互承認③契約(贈与・交換・賃貸)。
身分:個人は身分に属することで社会的に承認される。
みんなの利益を求めるところまで、人間の意識が成長していくことが必要。結合しつつ自由であること。 -
ヘーゲルの『法の哲学』の構成にそって、テクストをパラフレーズしつつ、随所で著者たちの解説を付している本です。
ヘーゲルの議論の要点をまとめることでその概略を読者に示すというスタイルが採用されており、じっさいに『法の哲学』を読んでみようとする読者の手引きとなることがめざされているように見えます。ただ、とくに竹田が執筆を担当しているところでは、しばしば彼自身の欲望論との接続を意識した説明のしかたがされているのが気になりました。
たとえば第124節の注解の議論を、まずは「「主体の特殊性の権利」、いいかえれば「主体的自由の権利」こそ、近代と古代の「善」(道徳性)とを区分するもっとも重要な概念である」と紹介したうえで、「「私はかくありたい」という自分の欲望を実現しようとする自由な意志こそ、近代の「善」の本質をなす」という解説が付け加えられています。ヘーゲルの「自由」の概念は、まさしく本書の冒頭でも「法の理念は自由であって、それは真に把握されるためには、それの概念においてと、そしてこの概念の定在において、認識されなければならない」というテクストが引用されているように、カント的な自律をあらかじめ取り込んだものとみなさなければなりません。そのうえで、こうした「自由」をたんに悟性によってではなく、弁証法的にとらえようとすることがヘーゲルのもくろみであり、「近代的自由の権利」はその具体的な実現と理解されています。
本書は、『法の哲学』についての概略を得るという目的にはじゅうぶんにこたえられていると思いますが、ところどころ上述のような解釈上の問題点が含まれているようにも思いました。 -
全然わかりやすくない…読みすぎ…
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321.1||Ta
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東2法経図・6F開架:B1/2/2600/K