なめくじに聞いてみろ 新装版 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 199
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (544ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065236819

作品紹介・あらすじ

本格推理(ミステリ)+活劇小説(アクション)の最高峰!
――日下三蔵氏(ミステリ・SF評論家)、絶賛!

読み始めたらやめられない、これぞ「活字のジェットコースター」

天才科学者・桔梗信輔が発明した奇抜な殺人方法を闇に葬れ! 息子の信治は父の死後、出羽の山中から東京へと向かった。目指すは父から技術を伝授された十人を超える殺し屋たちの抹殺。奇想天外な武器を操る者たちに、悪事に無縁の青年はどう立ち向かうのか? 国産アクション小説の金字塔、ついに復刊!

【日下三蔵氏によるミニ解説】
岡本喜八監督が惚れ込んで「殺人狂時代」(1967年)として映画化したことでも知られる国産アクション小説の金字塔、久しぶりの復刊です。翻訳ミステリの編集者として007シリーズの原作小説を日本に初めて紹介した都筑道夫は、その本質を「大人の紙芝居」と表現しました。日本を舞台にその面白さを再現することをねらって書かれたこの作品には、攻撃と反撃(アタック&カウンターアタック)のアイデアが惜しげもなく投入されていて、まるで読み始めたらやめられない「活字のジェットコースター」のようです。謎解きの面白さと冒険活劇の面白さを一冊で堪能できる贅沢な大人のためのエンターテインメントを、ぜひ手にとって見てください。

感想・レビュー・書評

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  • 相当古い作品だが、ケレン味しかない刺客たちとのケレン味まみれのバトルは現代でも通用するものがある。一つ一つのバトルが短いのが残念、もっと熱い勝負を堪能したかった。
    作者の特長でもあるが、軽妙かつ練達な文章がぶっ飛んだ内容にマッチして心地よい。
    60年代の空気を感じ取れるのも興味深い点。

  • 盛り沢山なアクション巨篇。多才過ぎる作者に脱帽。

  • 奇想天外な武器を操る殺し屋たちvs.悪事に無縁の青年。本格推理+活劇小説の最高峰!

  • 設定や話の展開セリフの内容は、いかにもなハードボイルドなアクション小説なのだけれど、とにかく語り口が軽妙で飄々としていて、2020年代からすると一周回って洒脱な感じがする。
    それは本編のみならず岡本喜八の解説(というより映画化の経緯)も同様で、とにかく読み口の楽しい本だった。

  • 古めかしい言い回しは読みづらいが慣れる

    ただハードボイルドがめっちゃ苦手……

  • 本作は1979年作品ですが、2021年に新装版として復刊された国産アクション小説です。長らく入手困難な状態が続いてましたので、ミステリーファンにとっては朗報でした。解説は、本作を映画化した岡本喜八(邦題は「殺人狂時代」)。

  • 啓子さん派と竜子さん派で二分されそう。私は啓子さん派です。

  • 桔梗信治(ききょう・しんじ)は、さまざまな殺人方法を研究していた父親が死んだあと、殺し屋として活動をしている父の弟子たちと決闘し、父ののこした「飢えた遺産」をこの世から抹消しようとします。そんな彼が、自動車泥棒の大友や情報収集組織の鶴巻啓子、女スリ師の佐原竜子などの協力者を得て、つぎつぎと奇抜な殺人方法を駆使する相手と戦うエンターテインメント作品です。

    著者がミステリ作品を執筆しているということもあって、さまざまな殺人の方法があつかわれているのが読みどころでしょうか。とはいえ、リアリティを重視するよりも、アクション・シーンのおもしろさに重点が置かれています。テンポの良い展開もあいまって、一気に読める内容の作品でした。

  • セリフがカッコいい。
    けどうまく行きすぎてあっさり。

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著者プロフィール

(つづき・みちお)1929-2003。東京出身。10 代から時代ものを発表していた読物雑誌の衰退に伴って海外ミステリ翻訳家に転向、『E
QMM(エラリイ・クイーンズ・ミステリ・マガジン)』日本版編集長を経て、1961年『やぶにらみの時計』を刊行、推理作家となる。トリッキーな趣向を凝らした作品の一方、ユーモラスなアクション小説、捕物帳を含む本格推理、ハードボイルド、SFミステリなど多彩な作風をもつ。永く無冠でいたが晩年に日本推理作家協会賞、日本ミステリー文学大賞を受賞。

「2022年 『都筑道夫創訳ミステリ集成』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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