invert 城塚翡翠倒叙集

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (434ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065237328

感想・レビュー・書評

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  • 初めから犯人が分かっている倒述短編集。古くは刑事コロンボや古畑任三郎など、倒述はキャスティングの都合から映像化非常にしやすく、なんかドラマ化意識しているのかな?という印象だった。読者への挑戦もまんま古畑だし。
    探偵の動きは、あれれぇがはわわぁに変わったコナン君みたいな感じなので、あざとさが鼻につく。囮捜査官みたいなやり口も嫌らしく、男からも女からも好かれなそうな探偵像。
    、、、という読みを最後の最後に今回も裏切られます。作者のミステリに対する熱い思いを感じますね。前作同様。
    衝撃度はそれほどでもないです。


  • 奇術師・霊媒師・探偵 
    幾つもの顔を持つ、城塚翡翠が
    三つの殺人事件に挑む

    1.IT系
    2.学校
    3.元刑事の探偵

    翡翠の持つ顔はどれもが翡翠であって、
    翡翠ではない。

    身の回りの世話をする千和崎真は
    いつか翡翠が、彼女を理解するワトソンに
    出会えることを密かに願う。

  • 星4.5

    前作の衝撃が強く、
    同じ手法は使えないので、
    あまり期待はしていませんでしたが…

    いやいや、しっかり面白いじゃないですか。

    もちろん、前作は越えられませんが、
    十分にシリーズ化できます。

    3話目は、相変わらず騙されました。

  • 【収録作品】雲上の晴れ間/泡沫の審判/信用ならない目撃者
     倒叙形式で語られるITエンジニア、小学校教師、元刑事の私立探偵の殺人。わかっていて読むと翡翠のぶりっこが鼻につく。前作と違って読者が意外性を感じないのでちょっと苦しいかなと思ったのだが、もう一手あったか。「信用ならない…」は、前作に近くて、やられた感あり。

  • すでに前作の『medium 霊媒探偵城塚翡翠』でネタがバレているのに、今回どのように’invert’されるのかと思いきや、ラストでまんまとひっくり返った。城塚を舐めてかかる雲野の罪を暴くのに苦労しながらも、最後は余裕の表情で勝ち誇る場面がとても痛快だった。

  • 第二弾も好調で,、楽しく一気読みしました。美人で頭が良く、あざとさ全開のヒロインですが、性格の悪さを出してくるのでハマります。城塚翡翠のキャラがシュールすぎて、その背景やこれまでの人生が想像できません。この辺を見せるビギニング編とかも読んでみたいですね。でも、まぁ、図書館で順番待ちの第3巻が手元に来るまでには、まだ、ずいぶんと時間がかかりそうです。

  • 前作では、二次元萌えアニメキャラっぷりに食傷気味だった翡翠ちゃんですが、ドラマの翡翠が思いの外アニメ感が薄くて好感を持ったので(セリフは本の通りだったけど、清原果耶さん独特の空気感や声のおかげで結構楽しく見られた)、続編小説も読みたいなって思うようになりました。
    清原果耶さん、ありがとう。アニメっぽく演じがちが翡翠を、「霊媒師」という色強めで「萌え」より「ミステリアス」な素敵な女性にしてくれた。

    今回の作品は、私(というか多くの昭和生まれ日本人)が「古畑任三郎方式」と呼んでいるやつ。
    最初に犯人が事件を起こして、それを翡翠が推理していく。
    古畑任三郎よろしく、解決編に進む前の「読者への語りかけ」も行われる。

    途中で翡翠が「推理小説の読者なんて、犯人が誰かという勘があたって悦に入っているだけ、そんなのサイコロだって当てられる」みたいなことを言い出して、作者の思想(日頃、推理小説界隈や読者に対して思っていること)が垣間見えたんだ。ん~。こういうのは好きじゃない。
    登場人物に自分の思想を語らせるというのは、読んでいてすごく覚める・冷めるのです。急に登場人物が饒舌になるもんだから、「あぁ筆乗ってるんだな」って思うし。
    こういう形式の小説を書いているところからして、そういう「犯人当て」特化型の現在の推理小説界隈に不満があるのかな・・・。

    今作に掲載された中編3作(エンジニアが同級生兼勤め先社長を殺害する、教師が盗撮犯を殺害する、探偵会社社長が部下を殺害する)は、どれもドラマで放送されたエピソード。だから、残念ながら読む前から内容は分かっていました。
    最後の話「信用ならない目撃者」は、ドラマと違う場面、違う設定もあったので、一番楽しく読めた。

    翡翠の人間性、過去など謎まみれのままだし、すでに第3作目も発行されているので、このシリーズはこのまま続くのでしょう。
    できることなら、ドラマも新作を撮ってほしい。

  • 前作より適切にフリガナが振られるようになって、読みやすくなりました
    中編が3作

    主人公と相棒は前作から引き継がれていますが、あのような展開は2度使えないので、倒叙ものですが正統なミステリーです
    主人公はホームズを気取っていますが、というよりは古畑任三郎ですね
    映像化を意識して書かれた匂いがします

    3作目はミステリー論まで飛び出しますが、イマイチしっくりこない感じがしました
    この展開なら禁じ手(成り済まし)に走るのだろうと思ったら、その通りでしたね

  • 前作が面白かったので今回も期待!
    今回は犯人目線だったので印象が変わり、また楽しく読めた。

  • 3作目の「信用ならない目撃者」が1番面白かったけども、それはちょっとずるいのでは?と思わなくもないけど面白かったー。

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著者プロフィール

1983年埼玉県生まれ。2009年『午前零時のサンドリヨン』で第19回鮎川哲也賞を受賞しデビュー。繊細な筆致で、登場人物たちの心情を描き、ミステリ、青春小説、ライトノベルなど、ジャンルをまたいだ活躍を見せている。『小説の神様』(講談社タイガ)は、読書家たちの心を震わせる青春小説として絶大な支持を受け、実写映画化された。本作で第20回本格ミステリ大賞受賞、「このミステリーがすごい!」2020年版国内編第1位、「本格ミステリ・ベスト10」2020年版国内ランキング第1位、「2019年ベストブック」(Apple Books)2019ベストミステリー、2019年「SRの会ミステリーベスト10」第1位、の5冠を獲得。さらに2020年本屋大賞ノミネート、第41回吉川英治文学新人賞候補となった。本作の続編となる『invert 城塚翡翠倒叙集』(講談社)も発売中。

「2022年 『medium 霊媒探偵城塚翡翠(1)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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