なれの果ての僕ら(8) (講談社コミックス)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 80
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065244753

作品紹介・あらすじ

『骨が腐るまで』内海八重の最新禁断サスペンス!
同窓会のために母校に集まった四ノ塚小学校元6年2組の27人は、そのまま監禁された。首謀者の名は、夢崎みきお。目的は「極限状態での善性を試す」こと…。偽りの同窓会で行われる、“善悪”を暴く背徳の実験。

少年少女を巻き込んだ52時間の監禁劇は、一発の銃弾を最後に、その幕を閉じた。──それから2年後。彼等は再び出会う。そして、何もかも失ったあの場所で、多くの犠牲と数え切れぬ罪を前に、一つの“誓い”を立てる。もう二度と何者にも流されぬように。再び、前を向いて生きていくために──。
現代の生き方を巡る禁断サスペンス、ついに完結──。

感想・レビュー・書評

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  • 何度も人物相関図を見直しながら読み終えた。

    デスゲームものは最後まで序盤の勢いを保つのが難しいイメージ。

    囚人のジレンマを扱うにしては
    ゲームマスターが関与し過ぎというか
    自分の意思で強制参加者を操り過ぎか〜。

  • 真相は夢崎みきおがクラスメイトの善性を図るための実験(小学生当時の担任とみきおの共謀が根本。そこにみきおの母親の興味が絡む。)だった。実験は「毒のリレー、学級裁判、監獄ロックでロックンロール、不人気投票、みきおとの二者面談、はないちもんめ(改)、主人公はみきおを殺せるか?、王様ゲーム」の順で行われた。その中で数々の殺人が起きて結果的には4人の逮捕者が出ていた。

    実験は特に2つが印象的。監獄ロックでロックンロールは暴行がポイント化(顔を殴れば10p、骨を折れば50p、爪を剥いだら70p、殺せば1000p)されて全チームが0ポイントのままだったら実験を終了し全チームを開放するルール付けがあるのも関わらずに暴行が起きた展開が良かった。はないちもんめ(改)が「二者面談(内容:みきおに嫌いな人と気になる人を1名ずつ伝える)を元にクラスメイトを罪人と天使でわけ、天使に誰が必要で誰が不必要かを選ぶ」シンプルながらも残虐な作りになっていた。

    1巻で、みきおが言った“猟奇的な事件が起きるたびに思うんだ。マスコミやそれを見る人たちは意味のない理由探しをしすぎるってね。「ゲーム依存症だった」「引きこもりだった」「いじめられていた」「主人公が殺人を犯すマンガを読んでいた」「父親が官僚だった」「虐待を受けていた」「進路に悩んでいた」「オタクだった」馬鹿すぎる。どんな人にだって問題の一つや二つはあって当然だ。その問題を探し当てて、それが原因だって騒ぎ立てることになんの意味がある?”の後に、主人公が”安心したいからだろ?”と確信をつき、“犯人は引きこもりだったって聞くと人は安心するんだ。うちの子は引きこもりじゃないから大丈夫ってね。ただそれだけのためにバカなマスコミは犯人や被害者の周辺を嗅ぎ回り、愚かな人は「自分と違う点」を見つけようと躍起になる。そんなことを手に入れたって何の意味もないのにね”が好きだ。

    ヒロインが殺されたことで2丁ある拳銃の内1丁が何者かに奪われ、激昂して犯人探しを始めた主人公がクラスメイトたちに「俺たちの敵は俺か?それとも銃を持った殺人鬼か?」と迫った1ページが鳥肌が立つほどに面白かった。

    『なれの果ての僕ら』はデスゲームのルールがシンプルでわかりやすい分、ミステリーが重厚に仕上がっていたソリッドシチュエーションものだった。

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