BOOGIE WOOGIE WALTZ (OTOMO THE COMPLETE WORKS)
- 講談社 (2022年3月18日発売)
- Amazon.co.jp ・マンガ (364ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065273203
作品紹介・あらすじ
[作品解説]
大友克洋が20~22歳のころ、1974~1976年にかけて発表した15編の短編漫画作品を発表順に収録した作品集。
1982年に綺譚社より発行された単行本『BOOGIE WOOGIE WALTZ』の収録作を中心に、『ONE DOWN』、江戸川乱歩の短編を漫画化した『鏡地獄』という、これまで単行本には未収録だった2作品の、待望の初収録が実現したコンプリートな編成となっている。
後に『童夢』や『AKIRA』へと結実する、若き大友克洋の粗削りながらも実験的で、新たな表現を模索する非凡な才気を深く味わうことのできる、意欲作ぞろいの内容だ。
なお『目覚めよと呼ぶ声あり』は発表時にも単行本でも割愛された幻のラストページがあり、これは本書にて初公開となる。
綺譚社刊行の『BOOGIE WOOGIE WALTZ』と『GOOD WEATHER』の2冊は、当時ほぼ通信販売のみの流通で、ほとんど書店に並ばなかったこともあり、長らく入手困難であった。
そんな初期作品集が、未収録レア作品を加え、何と40年ぶりの正式・完全な復刻となる!
※「OTOMO THE COMPLETE WORKS」第2巻
感想・レビュー・書評
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大友克洋全集のうち、1974~76年の初期作品を掲載した巻。
明快なストーリー運びがあるわけではなく、どちらかというと観念的と言うか、抽象的な作品が多い。
巻末の本人解説でも、当時のATGの映画や、日本のモノクロ映画、アングラ系の演劇とそのポスター等に刺激を受けたと述べていて、やっぱりな~と思った次第。
個人的には今読むにはちょっとツラい内容だと感じたが、一方、これも大友の通過点として貴重な作品群であるとも感じた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
正直つまらないです(笑)…がそこは全集。
作者の作品遍歴を知るには非常に貴重だと思います。 -
元の単行本にはなかった作品も収録されていて、初見のものも多かった。
「スカッとスッキリ」の子供たちの暑苦しさは何度見ても最高。 -
OTOMO THE COMPLETE WORKSの中でも2という数字がナンバリングされている通り、氏のごく初期の短編集。
AKIRAと童夢、メモリーズにスチームボーイくらいしか大友氏の作品に触れていなかったため、まずその絵柄に驚いた。
内容も、氏の代表作群とはずいぶん距離のある作風で、どちらかというと藤子不二雄Aのブラックユーモア群に近い。
江戸川乱歩の「鏡地獄」は、ルーツをうかがい知ることができるような佳作。
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1974年から76年にかけて主に「週刊漫画アクション」に掲載された短編を収録。
「BOOGIE WOOGIE WALTZ」というタイトルから82年に綺譚社から出た同名短編集をそのまま収録するのかと思っていたら、どうやらこの全集は発表順に時系列に収録していくみたいで綺譚社版とは微妙に収録作が違ってる。
綺譚社の2冊「BOOGIE WOOGIE WALTZ」と「GOOD WEATHER」は持ってないので、「ハイウェイスター」に収録された「スカッとスッキリ」以外はすべて始めて読む作品ばかりでちょっと感激。「目覚めよと呼ぶ声あり」はちょっと吉村昭っぽい。