- Amazon.co.jp ・本 (162ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065274095
感想・レビュー・書評
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面白かった。食の好みは人それぞれ。ただ空腹を満たすだけの食事、栄養を考える食事、二人は全く違う価値観で、この先うまくいくのかな。頭痛で早退して、そのお詫びにお菓子作って振る舞うって、ちょっとありえない。本人は良かれと思ってやっているんだろうけど、ありがた迷惑。働け〜!って言いたい。ラストはホラーかと思った。
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いやー気持ち悪い。
ラストすごく気持ち悪かった。
私ははっきり態度にも出て物を言いたいタイプなのでこんなに気を遣って褒めて笑顔で対応するなんてできないとおもう。
二谷はずっと頭で思ってることを言わずに職場でも上手く人付き合いができていてすごい。
社内で仕事ができて愛想が良くてモテる人ってこんな感じなのかもな。
言ってることと頭で考えてること家での行動は真逆かもしれない。
カップラーメンを食べ直すところ気持ち悪かった。
でも、お菓子を何度も作ってくる、それをむげにもできず褒める持ってくるのループ
どんどん高度なもの高頻度になっていく気持ち悪さ煩わしさは共感する。
美味しい、ありがとうの搾取だなと思う。
褒めなきゃいけないのも面倒くさい。
押尾さんの気持ちもわかる。
できると好きは違くて嫌なことでも得意だったらやらなきゃいけない。できるから頑張ってやっていたら気持ちとは違う結果になってしんどくなる。しんどいなぁ。
彼女が居るのに頻繁に押尾さんと食事にいく二谷もちょっとやだな。
それを芦川さんは気づいていそうだし気づいた上で微笑んで顔に張り付いた笑顔でそういう風にしか生きれなくなっているんだろうな。
今作は二谷と押尾さん目線でしか語られていないけど芦川さん目線も見てみたいなと思う。
こういう子って絶対闇を抱えてる。
抑えていつか爆発しそうな恐ろしさを持っている。
周りに擁護されて上手く世渡りできているのは羨ましいし結局結婚もしそうだし、でも果たしてそれは本当に本人が望む幸せなのかと思ったらそうはならなそう。
全てを手に入れているのに孤独、というような。
結婚後とかそこまで想像してしまいました。 -
多種多様
考え方や捉え方は人それぞれだし、自分の思いを押し付けてはいけない。しかし、社会という枠組みの中で暮らしていく中では、ルールやモラルというものを守らないと迫害されていく。そのルールやモラルというものも時には曖昧ともなってしまう。
地球規模で見たらちっぽけな集まりだろうが、職場という個人個人で見ると、とてつもなく難しい問題の山積みな世界だ。
支え合うことへの甘さ、支え合えない苦さは非常に難しい。
どこか感情移入してしまう場面も多々あった。
生きるってしんどいな。 -
タイトルと表紙からして、おいしいご飯で人と人が繋がっていく話かなぁー?と想像していたら真逆?でした。
職場の人間関係、お互いの価値観、世間体、色んな事が複雑に絡み合って、、あ〜こういう事ってあるよなぁ。とスラスラ読む事ができました。
おいしいごはんが食べられますように
読んだ後は、この言葉がすごく押し付けのように感じました。 -
読んでて苦しかった。
ぱっと見、芦川さんが100%いい子に見えるから周りは苦しい。
芦川さんだって仕事が人よりできてない自覚はあって、その後ろめたさでお菓子を作ってたんだろうけど。周囲に甘やかされてることも、それをよく思ってない人がいることも分かってたと思うよ。
お菓子を作って持ってくる行動だけでみるか、そこまでのバックグラウンド込みでみるか。
善意なのに、嫌味とか悪意にしか捉えられなくなってお菓子を捨てる。さらには自分以外も同じことやってるのに気づいて仲間意識が芽生えて罪悪感が消えていく。
たまにこの人は善意だけで、悪意を知らないんだろうなって思うくらい澄んだ透明感の人がいる。無意識にそんな人との間に一線引いてしまってる自分もいる。
表紙に反してダークな感じで、この本が本屋大賞なのはちょっと意外でした。誰に共感するかで性格の悪さがわかってしまうような、そんな本。 -
食べ物×仕事×恋愛小説。
私は個人的に芦川さんみたいな人大嫌い。無意識に庇護力強くて。
この小説って装丁だけ見るととっても優しく癒やされるような雰囲気だけどその真逆です。私は嫌な感じも大好物なので面白かったです。 -
食べることを題材に、普段感じても口に出さない、出せないような違和感を扱っていた。
人からもらった食べ物に対する気遣い
誰かと食事を共にするときの気遣い
生きるための食事か楽しむための食事か
自炊の手間と労力は必要か
などなど。
おいしいもの、身体にいいものを食べることは素晴らしい、という価値観を無邪気に振りかざす芦川に対して、二谷と押尾は疑問を持っている。
価値観の押し付けというか、周りの見えてなさというか、芦川のコミュニケーション能力の低さが目立つ。それでも周りから可愛がられるのは彼女の立ち回りが上手いからなのだろう。弱いものは守られるべきだ、という現代の価値観の中でぬくぬく育ってきたのが芦川という人物であるように思った。
芦川自身が作中で起こる出来事についてどう考えているのかは述べられておらず、その辺りが彼女の底の知れない恐ろしさや不気味さを増している。彼女の位置付けは、読む人によって変化するだろう。 -
さらっと読める本
だけど、読んでて怖かった
本音を出さず、こっそりとする行動
結婚するのかな
本当のところでは一生わかりあえずな夫婦
何も知らないなら妻は幸せなのか
食のおしつけ
そう思う人もいるのかな
私にはない発想だった
お米残さないように
私も子どもたちに言ってるな
自分の時間を料理食事につかいたくない
料理に時間がとられる
それはわかる気もする -
(受け取ったメッセージ)
「おいしいごはんが食べられますように」とは、
「おいしくごはんが食べられますように」だった。
(あらすじ)
芦川はいわゆる料理女子。仕事はできることしかやらない。職場でかわいがられている。スイーツなんかを作っていってる。押尾は真面目に働く。二谷はなんとなく芦川とつきあっている風で手料理をふるまってもらっているが、おいしくは食べれてない。一方で、押尾ともご飯を食べる。こちらは気が置けない関係なので、好きなように好きなものをおいしく食べている。
最後は押尾が職場を離れることになる。
(感想)
ちょっとブラックな、小気味の良い話。
タイトルから、食べ物に興味ないからおもしろくないかもと思って読み始めたら、全く想像と違う内容だった。キャラやなんかで同じことをしても許されたり許されなかったりというのは、私も好きではない。
「芦川さんにいじわるする」という押尾に対して、乗っかる二谷、ちゃんと本音で生きたら?と思った。
押尾さんの、ご飯を食べるの面倒という感覚、わかる。
職場を辞めることになった、押尾の最後の挨拶かっこよかった。
親切の押し売りって、ただの押し売りよりタチが悪い。
結局相手のこと考えられない人が、自己満足のためにやってるだけだから。
だから、親切の押し売りを迷惑だと思ったとしても、自分は嫌な人間だなんて思わなくて良い。
格好つけたり、気を遣ったり、気を遣いすぎたり、空気読んだり、顔色伺ったり、、、人間ってめんどくさい笑