オリーブの実るころ

著者 :
  • 講談社
3.56
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本棚登録 : 672
感想 : 73
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065279502

作品紹介・あらすじ

「恋のライバルは、白鳥だった!?」ある夫婦とコハクチョウの三〇年以上にわたる不思議な生活を描く「ガリップ」、斜向かいに越してきた老人の壮絶な愛の遍歴を綴った「オリーブ」など、結婚をめぐる不思議でちょっぴり幻想的な六つの短編集。吉川英治文学賞 受賞後第一作。

感想・レビュー・書評

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  • 面白かった
    短編じゃなくてもいいのに

  • この著者の短編は初めて読んだが、短編もいい感じで中島ワールドだった。
    なんとも言えない味わい深い物語たち。

  • 素敵な表紙に惹かれて。
    初めましての作家さん。なんとも風変わりな短編集でした。
    長編ものも読んでみたいかも。

  • ありそうでなさそうな、今いる自分の日常から少し離れたところにある、結婚にまつわる物語6編。ちょっとクセになる。コハクチョウの話は、ちょっとシュールだが、個人的には一番気に入ったかな。

  • どのお話もちょっぴり不思議な話だけどどれも面白い◎
    ゾワッとしたり、ほっこりしたり、切なくなったり…結婚にまつわる短編集でいろんな感情を味わえる!

  • ★3.5
    するりと読める、日常でいて非日常。いい意味でずれた感じの登場人物達が憎めずゆるくて良い。ローゼンベルクは好ましいが、妻のつもりの白鳥の話はややイライラ。

  • 恋のライバルは、白鳥だった!?
    結婚と家族と、真実の愛をめぐる劇的で、ちょっぴり不思議な6つの短編集。
    (吉川英治文学賞 受賞第一作)

    全く接点の無い純粋な短編集。
    やはり「ガリップ」。
    旦那に恋する白鳥を淡々と受け入れて共存する私は印象に残った。

  • 家猫
    ローゼンブルクで恋をして
    川端康成が死んだ日
    ガリップ
    オリーブの実るころ
    春成と冴子とファンさん

    愚かな母親、バツイチの息子、生前モラハラだった父親、離婚して幸せになった息子の元嫁。息子の打算的な今カノが実は一番世間を知っているのではの「家猫」
    終活と称し、愛した人の面影をその娘に見る「ローゼンブルクで恋をして」
    母親の気持ちをもっと知りたかった「川端康成が死んだ日」
    ファンタジー。「ガリップ」
    覚悟や潔さが足りない。「オリーブの実るころ」
    人生には色々な形がある。「春成と冴子とファンさん」


    様々な結婚と家族と真実の愛をめぐる短編集。
    それぞれの立場によって考え方が違う結婚。
    愚か、打算、終活、面影、末期の眼、三角関係(白鳥とだけれど)重婚、とらわれない形。


    一つとして同じ結婚はないし、いわゆる普通だと考えられている結婚も保守的な考え方に過ぎなく、ただの幻なのかも。表向きは静かに見えていても、夫婦となり家族となればその実は当事者にしかわからない事ばかり。
    どんな形であれ、後悔を少なく、心を通わせ、この人と一生一緒に生きて行きたいと心から思える結婚生活が望ましいのだけれど。

  • 中島京子さんの作品は初読みだと思う。装丁がかわいくて手に取ってみたのだけど、なんとも不思議な読み心地。色々な家族の形だったり、家族の秘密がテーマになっている短編集でした。「家猫」はとにかく息子と母の価値観が気持ち悪くて読んでいて胸糞悪くなる。かと思えば白鳥と男女、2人と1羽の三角関係のお話があったり、収録されている6篇それぞれ異なる雰囲気の物語で面白く読めました。

  • ガリップの話が面白かった。
    ガリップが嫉妬で主人公を階段で落として流産させたのは酷いと思ったが、それはガリップの卵を捨てたことに同じという言葉にハッとした。
    晩年ガリップと一緒に北海道に行ったのは素敵だった。

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著者プロフィール

1964 年東京都杉並生まれ。小説家、エッセイスト。出版社勤務、フリーライターを経て、2003 年『FUTON』でデビュー。2010 年『小さいおうち』で第143 回直木三十五賞受賞。同作品は山田洋次監督により映画化。『かたづの!』で第3 回河合隼雄物語賞・第4 回歴史時代作家クラブ作品賞・第28 回柴田錬三郎賞を、『長いお別れ』で第10 回中央公論文芸賞・第5 回日本医療小説大賞を、『夢見る帝国図書館』で第30 回紫式部文学賞を受賞。

「2022年 『手塚マンガで学ぶ 憲法・環境・共生 全3巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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