脂肪を落としたければ、食べる時間を変えなさい (講談社+α新書)

著者 :
  • 講談社
3.33
  • (1)
  • (14)
  • (10)
  • (4)
  • (1)
本棚登録 : 175
感想 : 14
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065283509

作品紹介・あらすじ

「昔と同じことをやっても痩せない」「何をやっても痩せない」は、体内時計と食の関係を知らずダイエットしていたから!
「昼間より、夜遅くに食べるカップラーメンはなんて美味しいんだ!」と感じるのも、体内時計に影響されているとご存じでしたか?
2017年、体内時計のメカニズムに対する研究がノーベル医学・生理学賞を受賞しました。すべての細胞に時間遺伝子があり、その影響がどんどん解明されています。
私たち生き物は細胞レベルから、地球の24時間の自転に合わせ生きています。脂肪のたまりやすい時間、筋肉のつきやすい時間、体温や血圧の変化や元気になる時間も24時間で変化していくのです。
食事も、いつ、何を食べると体にいいのか、当然時間によって効果が変わります。時間栄養学の知識を身につけることで、より効果的に肥満を防ぎ、生活習慣病にならない生き方ができるのです。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 時間栄養学視点で考えると朝食のメリットは計り知れないので、抜いてほしくない。しかし、プチ断食の効果も高く、これも捨てがたい。
    ただし、プチ断食は16時間断食が一番効果は高いのだけど、12時間断食までであれば効果を享受できることを確認したから、3食食べよう。という内容。
    断食と朝食のメリット両方欲張って取れるのでいい。

  • 良さそう、やってみよう!
    糖質のとりすぎは良くないが、脳のためには不可欠

    ①朝は糖質を含めしっかりと食う
    ・体内時計がリセットされる
    ・インスリンの効きがいいので血糖値もすぐに下がる
    ・朝食抜きで昼夕食にいくと脂肪を溜め込みやすくなる。血糖値も上昇しやすくなる
    ・体温上がる、脂肪燃焼効果もよい

    ②昼も糖質含めそこそこに食う
    ・昼を抜く、昼から夕までの時間が長いと血糖値スパイクがおこる
    血糖値を下げるためにインスリンが大量に分泌され、糖尿病に。
    ・痩せにくい

    ③夕は糖質抜いて軽く食う
    ・朝食までの時間を12時間は確保するよう、早めに
    ・夜遅くは体内時計が狂うので良くないが、食後1時間に運動
    ・同じリズムを刻む有酸素運動

    ↓メモ
    「時間栄養学」は、そうした体内時計のしくみを明らかにしながら、どうしたら体内時計をリズムよく動かせるか、そして、そのリズムに合わせた食べ方とは何かを研究する学問

    本書で私が提案したいのは、たった3つです。
    「朝、光を浴びよう」
    「朝食をしっかり食べよう」
    「夕食から翌日の朝食まで、 12 時間以上の絶食時間を作ろう」

    14時間断食は、食べるタイミングを間違わなければ、肥満やメタボ改善にとって有効

    絶食時間は、糖質などの食べ物が入ってこないわけですから血糖値は上がりません。絶食がインスリンの働きを改善するのは、インスリンの量を節約することができ、インスリンをひっきりなしに出していた膵臓を、休めることができるためと考えられます。つまり、食べない時間をしっかり確保して、インスリンを使わない時間を設けることが大切

    朝の光と朝食は、体内時計に朝が来たことを知らせ、時計の針を一日の始まりに合わせる役割をしています

    ★朝食の前に長い絶食時間があると、よりリセット効果が高いことがわかっています。詳しくは第3章で述べますが、長い絶食のあとの朝食に糖質のご飯やパンを食べると普段より血糖値が上がりやすく、これに反応してインスリンがよく分必されます。体内時計は、そのインスリンの働きかけでリセットされるのです。
    ★しかも、朝はインスリンの効きが一日のなかでいちばんいいので、上がった血糖値は緩やかに下がっていきます

    ★朝食をとらないで、昼過ぎから夜にかけて食べた場合、体内時計はエネルギーをため込もうとするので、食べたものはあまり燃やされず脂肪としてため込まれやすくなる

    ダイエットをしたい、メタボを予防・改善したいという人は、まずは 12 時間断食で、食べる時間帯を朝から夕方に設定して実行することをおすすめ

    一日3食は、血糖値の上昇を防ぐという意味で、いちばん優れています。
    ★朝食をとると、昼食後や夕食後の血糖値の上昇を防ぐことが知られています。食事の回数を3回にすると、朝食から夕食のあいだに長い絶食時間をつくらないですむので、血糖が安定する

    ★糖質は朝食でとればインスリンを出し、体内時計をリセットするのに役立ちます。一方、夕食の糖質は使われない余剰のエネルギーになりやすいので、少量でかまいません

    時間栄養学的にみると、どんなに長い絶食時間を守っても、「夜のドカ食い」はすべてを台なしにする

    通常、体温は活動期(ヒトでは朝)に高くなり、休息期(夜間)に低くなりますが、★朝食をとらないラットはなかなか体温が上がらず、まだ食べている最中にもかかわらず体温が下がってしまうなど、体温が高い時間が短くなってしまいました。体温が低いままだと、脂肪を燃やす酵素も十分に働かなくなります。こうした体のなかの反応が、体脂肪を増加させた要因ではないかと推測されます

    主時計は能動的にリズムを維持するしくみがあるのに対して、末梢時計は受動的で、主時計に指揮をとってもらわなければ、リズムを刻めなくなっていくのがわかります

    ★夕食では、前に述べたように睡眠を促すメラトニンの影響で、インスリンの効きが悪くなります。そのうえたくさん食べてしまうと、高血糖の状態が続き、これがインスリンによって脂肪に変えられ、肥満の原因になっていきます

    糖質のとりすぎが、肥満につながりやすいのはたしかですが、
    ★一方で糖質は重要なエネルギー源であり、特に脳の活動には不可欠です。人類と糖質とのつきあいは長く、少しの量で効率よくたくさんのエネルギーに変わる糖質は、飢餓との闘いが長かった人類にとっては救世主でした

    米食を中心にした朝食、小麦を中心にした朝食、一般的な韓国の朝食を 12 週間続けてもらいました。  
    その結果、肥満の目安になるBMIや体脂肪がいちばん下がったのは、
    ★米食を中心とした朝食をとったグループ

    昼食を抜いたあとで起こる夕食後の高血糖は、血糖値スパイクが起こりやすくなります。くり返しますが、
    ★血糖値スパイクとは、急上昇した血糖値を下げるため、インスリンが大量に分泌され、その作用で血糖値が急降下する状態をいいます。
    インスリンを出す膵臓に負担をかけ、やがてインスリンが出にくくなることなどで糖尿病につながっていきます

    糖質制限や低糖質ダイエットをするなら、朝食ではなく、夕食に行うのが体内時計的にも適している

    休日の土・日曜はゆっくり寝ていたいという気持ちはわかりますが、土曜はゆっくり寝ても、日曜の朝はふだんどおりに起床し朝食をとり朝日を浴び、睡眠不足なら昼寝を少し長くするほうが、体内時計にはよい

    体内時計を夜型化させないためには、夜遅い時間帯のジョギングや筋トレ、自転車こぎなどの運動は避けたほうがいい

    夕方は、活動性を高める交感神経の働きが、朝よりもよくなっており、体温も高いために脂肪を分解するリパーゼの働きがよくなり、脂肪燃焼も引き起こしやすいためと思われます。
    ★夜遅い時間の運動は体内時計を遅らせてしまうけれど、夕方の運動はいい

    内臓脂肪の燃焼には、酸素を取り込みながら行う有酸素運動のほうが適しています。ウォーキングやジョギング、山登り、自転車、水泳などは有酸素運動の例です

    ★かつては 20 分以上続けないと脂肪は燃焼されないといわれていましたが、現在では 30 分の運動を一日1回行っても、 10 分の運動を3回行っても同じ効果が得られる

    ★足を交互に動かすというリズミカルな刺激があること。これが交感神経の緊張を和らげ、交感神経と副交感神経のバランスがいい状態に導いてくれるといわれている

    糖尿病の予防のためには、ブドウ糖が筋肉へ運ばれるタイミングの
    ★食後1時間たったころに運動すると、筋肉の血流が増え、インスリンの効果が高まり、血糖値を早く下げることができるとわかっている

    大切なことは、一日の食べる総量を変えないで、朝食、昼食、夕食の配分を変えること。多くの人は「朝食が少なく、夕食が多い」のですが、これを「朝食が多く、夕食は軽く」にしてみましょう

  • ●朝、体内時計をリセットするためには、朝食は欠かすことができません。
    ●3食の量は均等がベスト。夕食の糖質の半分を朝食べれば一挙両得である。朝食でとれば、インスリンを出し、体内時計をリセットするのに役立ちます。
    ● 1日の食べる時間帯を12時間以内に抑える。絶食時間が12時間以上必要。

  • あまり新しい情報でないが、寝る前は食べないとか、空腹時間を長くとるとか、斬新ではないが当たり前体操のものが、きちんと丁寧に語られてる。

  • タイトルに惹かれて買ってみたが、あまり参考になるような内容ではなかった。常識的な内容が多く、これなら今の自分が持ってる知識で十分かな。

  • ダイエットといえば、とかく、何を食べればいいか(または食べてはいけないか)やその食べ方(分量)などが取り沙汰されるが、本書が新しいのは、「食べる時間」が重要としている点である。

    このような「時間の視点」は体内時計の仕組みを知ることで見えてくる。
    2017年のノーベル医学・生理学賞は、体内時計をつかさどる時計遺伝子のメカニズムを解明したアメリカ人科学者3人に授与された。

    これがまさに著者が専門としている「時間栄養学」である。

    それでは、著者がどのような提案をしているかというと、次の3つ。
    「朝、光を浴びよう」
    「朝食をしっかり食べよう」
    「夕食から翌日の朝食まで、12時間以上の絶食時間をつくろう」

    上記3つを守ることで、体内時計と生活リズムのずれを解消し、脂肪をため込みやすくメタボになりやすい習慣を改めていける。

    また、朝・昼・夕食の割合は均等がベストという。
    一方、現代の日本人の各色のエネルギー比率は、朝食24%、昼食32%、夕食44%の割合となっている。

    つまり、朝食にご飯やパンなどの糖質をしっかり摂ることで血糖値を上げインスリンの分泌を促す、そうすれば、体内時計が整う。
    このほか、魚や肉、大豆などからタンパク質をしっかりとることも必要。

    昼も活動期間中なのでしっかりと栄養を摂る。
    特に昼に野菜(カリウム)を多く摂り、ナトリウム(塩)を減らす減塩を心がけると、高血圧の予防や改善になる。
    昼に外食をする際、ラーメンなどの単品よりも野菜の小鉢のついた定食などがお勧め。

    夜は寝るだけなので、まずは炭水化物を控え、エネルギーの過剰摂取をしないように心がける。

    このように本書の内容は、概ね納得感が強いが、「夕食から翌日の朝食まで12時間以上あける」のは、私の生活スタイルからするとかなり困難。

    私の場合、夕食は7~8時(実際には8時の方が多い)なので、その12時間後というと、朝の7~8時が朝食ということになるが、実際には仕事の関係で朝食を摂るのは6時40分から7時の間である。
    そのため、夕食から朝食のインターバルは11時間弱といったところか。

    それはともかく、今までも糖質は控えることやプチ絶食などにより食事のインターバルを空けるとやせられるということは知っていたが、そこに時間の視点を加えた本書は新たな発見であった。

    今まで、夜に外で飲んできた翌朝は朝食を抜いていたが、それにより体重がやや減ったようにも思えたが、本書を読んで改めて朝食の重要性を知り、朝食は必ず摂るようにした。

    これからも健康を意識した生活を送っていきたい。

  • 一年に一度の定期健康診断を今年3月上旬に受けましたが、その少し前に本屋さんで見つけました。ほとんど読み終えていましたが、最後の章(質問コーナ)のみ読み残していて読了が本日となりました。脂肪を落とすには規則正しく食事を摂取すること、特に朝食は大事であるということがポイントです。

    朝食を規則正しく食べるには、睡眠の仕方や前日の夕食の量や摂取する時間帯がポイントのようです。加齢とともに基礎代謝が落ちてきて、同じような食べ方や飲み方をしていると太るの身をもって体験しています。健康を維持するためには、この本に書かれていることを参考にして、自分の生活に取り入れていく必要があることを理解しました。

    以下は気になったポイントです。

    ・本書で提案したいのは3つ、1)朝、光を浴びよう、2)朝食をしっかり食べよう、3)夕食から翌日の朝食まで、12時間以上の絶食時間を作ろう(p6)

    ・基本的には食事内容には制限を設けないのは「プチ断食」と似ているが異なる点は、食べる時間帯が、午前8時から午後8時の間に収まっていて、体内時計にあった時間帯に食べていること(p31)体内時計は約24.5時間周期なので、毎日必ず外界と30分間のずれが生じる。このずれを修正するために、朝「光」を浴びて朝食を取ることが大事である(p35)朝食は起きてから1時間、遅くとも2時間以内で午前9時までに取りたい(p36)

    ・14時間断食ならば、午前8時に朝食をとった場合、夕食の時間が午後6時以降は絶食となる。朝から日中にかけての体内時間は食べたものを消化し、分解、エネルギーに変えようとする代謝の力が高いので、この時間に食べたものは効率的にエネルギーとして燃やされる(p37)

    ・肥満やメタボを防ぎたい人、改善したい人は、朝を主体とした時間帯に食べることが大事である(p40)まずは12時間断食(1日の食べる時間帯を12時間以内にする)をする(p41)夕食の糖質(ご飯、パン、麺類)を半分にして、朝食に回すと体内時計がリズム良く働いて体重も減らしやすい(p49)

    ・朝食(午前9時まで、起床して2時間以内、p158)抜きにすると、体内時計がリセットされないので、日中にエネルギーを燃やせるようにする朝のリズムが作れない(p60)光を浴びることも大事(p72)

    ・体内時計には3つのリズムがある、周期:高齢になると周きは短い、位相:朝の光と朝食でリセットすると各種臓器のリズムのスタート地点が揃う、振幅:高齢になったり批判になると振幅が小さくなる(p69)

    ・体内時計を動かしやすいものとして、ビタミンKと水溶性食物繊維がある、ビタミンKは、小松菜・モロヘイヤ・ほうれん草・新羅・キャベツ・納豆、水溶性食物繊維は、大麦・こんにゃく・寒天・昆布・わかめ・ひじき・里芋・なめこ、納豆などがある(p101)

    ・夕食の量は変えずに、糖質を早めの時間に食べ、帰宅してから主菜や副菜の肉や魚、野菜を食べるのが良い(p107)夕食は就寝簿2−3時間前に終わらせる(p108)

    ・かつては20分以上続けないと脂肪は燃焼しないと言われたが、現在では10分の運動を3回に分けても、30分行っても同じ効果が得られることがわかっている(p173)

    ・カルシウムは朝よりも夜とる方が骨への吸収が良くなる、牛乳・チーズ・小松菜・小魚がある、水溶性食物繊維(里芋、牛蒡など)と一緒にとると吸収が良くなる(p186)

    ・目標とすべきBMI値は、50ー64歳では、20.0-24.9、65歳以上では、21.5-24.9となっている(p188)

    2023年3月20日読了
    2023年3月26日作成

  • 食べる時間に気をつければ、もっと楽して痩せられる! 時間栄養学の知識を基に、肥満を防ぎ、生活習慣病にならない生き方を紹介する。

    第1章 体内時計に合った断食で、もっと楽してやせられる
    第2章 朝食が病気にならない体を作ると、時間栄養学で判明
    第3章 「いつ」「何」を食べれば心も体も健康か
    第4章 自分のクロノタイプを知って、社会的時差ボケを防ぐ
    第5章 時間運動学で、効率よく脂肪を燃やす
    第6章 時間栄養学を使いこなすためのQ&A

全14件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

早稲田大学理工学術院先進理工学部電気・情報生命工学科教授。
1953年生まれ。1976年九州大学薬学部薬学科卒業。1981年同大大学院薬学研究科博士課程修了。薬学博士。早稲田大学人間科学部教授などを経て、2003年より現職。日本時間栄養学会会長などを務める。監修書に『食べる時間を変えるだけ! 知って得する時間栄養学』(宝島TJMOOK)、共著書に『Q&Aですらすらわかる体内時計健康法-時間栄養学・時間運動学・時間睡眠学から解く健康-』(杏林書院)、著書に『食べる時間でこんなに変わる 時間栄養学入門 体内時計が左右する肥満、老化、生活習慣病』(講談社ブルーバックス)ほかがある。


「2022年 『脂肪を落としたければ、食べる時間を変えなさい』 で使われていた紹介文から引用しています。」

柴田重信の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×