うちの旦那が甘ちゃんで 寿司屋台編 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065284452

作品紹介・あらすじ

 江戸の町で「屋台泥棒」というのが捕まった。それは単なる泥棒のようでいて、屋台を引きながら盗む先を物色しているらしいのだ。ほかにも屋台泥棒はいるらしい。屋台全部が容疑者ということもあって奉行所も手をこまねいていた。事件が大ごとになると「屋台自体を禁止」にされかねないからである。そんなとき.月也のもとに深川の岡っ引き・金吾親分が尋ねてくる。姿を見せない屋台泥棒を捕まえてほしいというのだった。そして月也と沙耶に夫婦で屋台を引くことを提案する。さすがに月也は嫌がったので、沙耶は牡丹に手伝ってもらって「握り寿司」の屋台を選んだ。男装の沙耶が夫役で、牡丹が妻の役。月也とともに屋台を引く。音吉や喜久も手伝うということになった。泥棒は盗賊とちがって単独犯である。しかし単独犯でも複数いればもはや集団といっしょであった。しかもちょっと屋台を休んでいる間に盗んでいるようなのだ。現場を押さえるためには屋台を引くしかなかった……。

感想・レビュー・書評

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  • 甘ちゃん旦那十二作目。

    泥棒がいるんだか、いないんだか、
    捕まえたいのか、捕まえたくないのか、
    屋台の泥棒を調べろと漠然としたお役目をいいつけられたのは、
    岡っ引きの親分にも「ぼんくらの旦那」と言われてしまう月也。

    そういえば、「華屋与兵衛」というのが、
    ただのファミリーレストランの名前ではなく、
    江戸時代の実在の人物で、
    江戸前の握り寿司の考案者とされているのは、
    結構、最近知った。

    その握りずしではないが、今回は「夫婦寿司」として屋台を出すことに、
    ただし、夫は沙耶で、妻は牡丹。
    寿司に合うまずいお茶を売ろうと、茶問屋がからんでくる。

    なんだか誰が悪いんだか悪くないんだが、
    みたいなぼんやりしたお話だった。

  • 屋台を引いて盗む先を物色する泥棒がいるらしい。月也と沙耶は寿司屋に化けて捜査を!

  • このシリーズは何しろ軽く気安く、微笑んで読めるから、料理の箸休めのように、合間に読むにはもってこいの作品。
    夫婦愛も微笑ましいが、それを囲んだ友人たちも、いい人ばかり。

    実際は江戸時代には、このシリーズほど女性は生きにくいのかもしれないが、この本の中では、気持ちの良い空気感が独特の雰囲気を作っている。

    作品が回を重ねるうちに、ますます江戸文化を詳しく取り入れていて、江戸レシピの数も増え、そんな意味でも面白い作品です。

  • のんびりな月也と妻沙耶の夫婦同心が、屋台泥棒の検挙に乗り出す今巻

    難しいトリックなどは無いけれど、沙耶の奉行所筒井&伊藤への推理が冴えてました(笑)
    月也さんがもう少し活躍してくれたら嬉しいな〜

  • いつもより少しだけ、月也がかっこよかった気がする。沙耶が無自覚過ぎて、牡丹が大丈夫かなって、少し心配になった。

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著者プロフィール

1966年広島県生まれ。作家であり漫画原作者。多くの文献に当たって時代考証を重ね、豊富な情報を盛り込んだ作風を持ち味にしている。小説には『大正野球娘。』『三国志』『金四郎の妻ですが』『捕り物に姉が口を出してきます』『うちの宿六が十手持ちですみません』『帰蝶さまがヤバい』『ありんす国の料理人』『あやかし長屋 嫁は猫又』『恋文屋さんのごほうび酒』『七代目銭形平次の嫁なんです』などがある。

「2023年 『うちの旦那が甘ちゃんで 飴どろぼう編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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