今を生きる思想 ショーペンハウアー 欲望にまみれた世界を生き抜く (講談社現代新書)

  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065296028

作品紹介・あらすじ

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100ページで教養をイッキ読み!
現代新書の新シリーズ「現代新書100(ハンドレッド)」刊行開始!!

1:それは、どんな思想なのか(概論)
2:なぜ、その思想が生まれたのか(時代背景)
3:なぜ、その思想が今こそ読まれるべきなのか(現在への応用)

テーマを上記の3点に絞り、本文100ページ+αでコンパクトにまとめた、
「一気に読める教養新書」です!
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ショーペンハウアー

苦しみに満ちた人生を、いかに生きるべきか。
欲望を原動力とした現代社会の歪みが、生きづらさに拍車をかけている。
苦悩や葛藤から自由になる道を考え抜いた哲学者が導く「生きるヒント」とは。

叱咤激励、小気味よいアイロニー。
人生の悩みに効く「求道の哲学」と「処世の哲学」。


【本書の内容】

●幼少期に目撃した人間社会の「生の悲惨さ」
●世界は「にせもの」なのかもしれない
●欲望から自由になるための「意志の否定」
●<悪>から私たちを解放する「共苦」と「芸術」
●日本の若者たちに刺さった「青春の哲学」
●人付き合いは「仮面をつけた化かし合い」である
●欠点は隠すよりも見せたほうがよい
●「生まれてこなければよかった」反出生主義に対する「救済の道」

……ほか

感想・レビュー・書評

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  • ショーペンハウアーの哲学。
    筆者は特任教授を務める梅田孝太博士。
    専門は哲学・倫理学、クリティカルシンキング。

    ショーペンハウアーの哲学は2冊目だが、1冊目は正直あたまに入ってこなかったし上澄を舐めただけのようなもので自分には響かないものだった。
    ショーペンハウアーと言えば幸せについてのようだが、幸せの裏側や側面には孤独があり、今回読もうと思うきっかけは孤独についてであった。

    そんなきっかけで、たまたま手にした梅田孝太氏の著書だが思いのほか良かった。いや、私にはとても良かった。
    いきなり哲学ではなく、ショーペンハウアーの生い立ちと人となり、人との関わりと哲学、ここから入っており哲学は少なめである。
    少なめとは言え、深掘りしたいテーマや興味を持つものはショーペンハウアーの著書を読んでみたいとなるはずだから、その方向性はそれでよろしかろう。

    おわりに、とある最後は、著者のあとがきだが、それがまた良かった。
    少なめなな文量も良いが、それで良いんだよと背中をボンとされたようで肯定感に満たされる。

    この後、ショーペンハウアーの「孤独と人生」を読むが、とても良い足がかりになったと言える。

  • 求道と処世の対比はとても興味深い。自分は今どこにいるのかを見つめることもできた。

    以前読んできたショーペンハウアーの本を整理して、改めて読み直す契機となります。

  • ショーペンハウアーの思想を筆者の意見を出来るだけ交えず簡単に説明された本
    ショーペンハウアー入門に最適である

  • 本読む間もないほど忙殺されていて、考えていることと言葉との結びつきが薄れてきてしまったので、リハビリも兼ねて久しぶりに固い本を読了。
    これから少しずつ元に戻したい。

  • ゼミの参考文献として一読

  • 摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50298146

  • ショーペンハウアーを読み進める道標として。軽く。

  • ショーペンハウアーと言えばペシミズムのイメージで、彼の肖像画からも見えるように人生に絶望してる老人のイメージだった。
    実際はそこまででもなく、新しい生き方や哲学を模索し、彼自身も老後を楽しく過ごしていたらしい。過去に闇落ちしたアニメや漫画の主人公の老後みたいな感じでかっこいい。

    ただ、「生きる意思」を必死に抑制した所で何も本質的な解決にはならないような気もした。欲望に従ってそこそこ成功するのが1番幸せそうな気もする。実際お坊さんとか金の亡者で肉食いまくってるし、、、

    「生きる意思」が人間の逃れられない本能なら、それに逆らうことは苦痛を伴うんじゃないの?
    作者が「おわりに」で、わたしは幸せであるということと、人生は本質的には苦しみである事は両立する事言ってて何となく納得はしたけど。

  • 「意志の否定」の考え方は難しいが、
    生の本質は苦しみである→欲望には限りがないから、より幸せになろうとするより、苦しみを少なくすることこそ幸せになる上で必要だ、というのは分かりやすい。
    自分の考え方に近いところもあり、ショーペンハウアーの書籍そのものにも触れてみたいと思った。

  • 134-U
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著者プロフィール

1980年、東京都生まれ。博士(哲学)。上智大学大学院哲学研究科博士後期課程単位取得退学。現在、上智大学文学部哲学科ほか非常勤講師。共著書に『デリダと死刑を考える』(高桑和巳編著、白水社、2018年)、共訳書にJ.トラバント『人文主義の言語思想──フンボルトの伝統』(村井則夫・齋藤元紀・伊藤敦広監訳、岩波書店、2020年)、R. J.バーンスタイン『暴力──手すりなき思考』(齋藤元紀監訳、法政大学出版局、2020年)などがある。

「2021年 『ニーチェ 外なき内を生きる思想』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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