- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065297032
作品紹介・あらすじ
本書は「ゲームの歴史」について書いた本です。ここでのゲームとは、いわゆるコンピューターゲームのこと。コンピューターを使って電子的な処理をおこない画面にグラフィックを表示させて、それをコントローラで操作して遊ぶもののことです。ゲームはいまや一大エンタテインメント産業となりましたが、その成り立ちを順を追って網羅的に書いたものが本書です。本書の内容は以下になります。
第17章 任天堂の復活
第18章 iモードとガラケー
第19章 インディゲームと『Minecraft』
第20章 eスポーツとゲーム実況
第21章 制作者のグローバル化
第22章 スマホとガチャ
第23章 ナイアンティックのゲームチェンジ
第24章 Nintendo Switchという“置き土産”
あとがき
一大エンタテインメント産業になったコンピューターゲームの歴史をわかりやすく、文化的背景なども含めて網羅的に徹底解説します。
感想・レビュー・書評
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全3巻のうち3巻では中国の台頭、iモード、ソーシャルゲームへ論を展開。最後はSwitchで締める。2巻ではやや物足りなさを感じたが3巻は読み応えがあって面白かった。ゲーム論として良い出来。早川書房の『現代ゲーム全史』と併読したい。
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最終巻は、これまでの2冊とは一線を画し、コンピューターゲーム以外のプラットフォームにも焦点を当てる。日本独自の進化を遂げたガラケーであったり、iPhoneから始まるスマートフォンであったりだが、著者はどちらにも否定的だ。特にガチャという名の課金システムが槍玉に挙げられている。
そして任天堂という稀有なメーカーにスポットを当てて、本書は幕を閉じる。
30年以上前からゲームに親しんできたが、最近はあまり楽しめないと感じていた。加齢によるものかと思っていたが、本書を読んでそうではないことがわかった。
NetGalleyにて読了。 -
エンジニアリングのソニーと、ゲームそのものを作る任天堂の差。
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1〜3巻通読。人がなぜゲームをやりたいか、面白いゲームとは何か、を視座に、TVゲームの発展の歴史を追う。もともと軍用の技術が遊び用に用いられた経緯はインターネットと同じで、やがてそれらが結び付き、ハードのスペック向上と併せ、ゲームのあり方も変わっていった。話を分かり易くしようとするあまり、ステレオタイプな決めつけが散見されるのは欠点だが、任天堂が失敗を挟みながらもいまだ覇者である理由や、80年代から世界を席巻した日本のゲームが21世紀以降勢いを失った理由など、著者なりの見方が示されている。遊び心は人間の構成要素だけに、たかがゲームされどゲーム、なのは確か。
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ゲームの歴史を著者の史観でまとめた三部作の第3巻。任天堂の逆襲からスマホ時代、そしてSwitchまで。かつて世界をリードしていた日本ゲーム業界は海外から様々なヒットタイトルが生まれるのを横目にガラパゴス化に苦しむ時代に。本書の内容も1巻や2巻に比べるとゲーム実況や課金ガチャなど中身よりも外側の産業的側面の話が増えてくる。個々の具体的なソフトの話を聞きたい人には物足りないかも。