成熟スイッチ (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065302743

感想・レビュー・書評

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  • 著者の「私の成熟スイッチ」として挙げている内容は、成長スイッチというべきものではないか、と思う。①頼りにされないことに飽きた、②奇抜な格好をしていると自分が落ち着かないことに気づいた、③自分はかなり書けるかもしれないと気づいた。

    ここと、四つの成熟テーマには、乖離があるのではないか。
    例えば、人間関係は成熟にとって最大の財産としつつ、心得をいくつか述べる。初対面の人の心をどう開くか。憧れの人にアピールする。お菓子の効用。無尽のつきあい。年をとったら二次会はバス。力を持っている人は誰かを口説いてはいけない。

    こうした心得がスイッチなのか。それは成熟と言えるのか。

  • 著作を読んだこともないのに何故か林真理子さんには悪いイメージを持っていたのだが、そんな自分を恥入った。しなやかで強かでガッツとユーモアに溢れる素敵な女性。人生を楽しむ方法を面白おかしく伝えてくれる良書。
    何回でも読み返したい。
    参考にしたいtipsはたくさんあったけれど、まずは時間の使い方に着手しようと思い私もNetflixを解約しました(笑)

  • p8 いくらお金があっても地位が高くても、正確が悪くて嫌われている老人には、誰も見舞いにきてくれないという現実。家族さえ訪ねてこない。年をとると人間の進化が分かる 和田秀樹

    p94 やってあげたことはいつまでも覚えているけど、やってもらったことはすぐに忘れる

    p101 時間を制するもの、世を制す

    p103 時間を使うのが上手い人は、まず優先順位の付け方が的確、つまりは判断力に優れた人。それに加えて、頭を切り替えることの重要さを痛感している今日このごろです

    時間泥棒を排除するーnetflix

    p104 揉め事やトラブルによって心の平静を奪われないようにすること

    p121 自分に遣ったお金は帰ってくる

    p133 有吉佐和子 紀の川、華岡青洲の妻

    p150  ミカドの淑女、テネシーワルツ、白蓮れんれん

    p182 一つ何かやると必ず何かを教えてもらえる。つまりは、何もやらなかったら何も学べないということです

  • 真理子さんの小説は好きだけど、若い頃のエッセイはあまり好きでなかった。タイトルに惹かれて読んだが、面白かった。若い頃よりきれい。いろんなことを大事にされて、いい歳の重ね方をされているんだろうなと思った。

    ・仕事をどう面白がるか
    ・キャパ超えを楽しむ。背伸びなくして成長なし。
    ・仕事をしている人は「自分は真面目に働いているんだ」という事実に、もっと自信を持っていい。私は心からそう思います。
    ・本を読むと、大人になった時に一人でいることを恐れずに済む人間になります。
    ・「いつも楽しそう」というのは自分自身はもちろん、家族や周囲の人をも幸せにしてくれる、大切な姿勢ではないでしょうか。
    [結び]
    ちょっとしてことでも何か新しいことをして、昨日とは少し違った自分になってみる。成熟にはキリがありません。毎日新しいスイッチを入れながら、自分の変化を楽しむことができたら、なんて素敵な人生でしょう。

    これからの人生で、今が一番若い時、私も色々なことにチャレンジして成熟していきたいと思う。真理子さんの日大での今後の活躍ぶりも楽しみです。

  • 林真理子さんのものの見方が好き。特に、口角上げ女のところ。「収入源謎女」いるよな〜。
    普段、口に出したら「こいつ変わってるな」とか思われそうだから言わないことを、林さんはいとも簡単に言ってのけるから、「私の思考、いいんだ。」と思う。
    20代後半になって、「10代の頃思い描いていたアラサーとは全然違うな。自分は子供のままだ」と、最近は常に感じている。年下のスゴい人たちが世に出ると尚更
    そこで自分はダメだな〜と卑下して終わりか、この本を読んで成熟のものさしを手に入れるか。読んでよかったな〜。
    ファンキーな老婆になってまた思い出したい。

  •  『世界サブカルチャー史 欲望の系譜 シーズン3 日本』(NHK)で、コピーライター時代の林真理子&糸井重里、TV露出時代の林真理子、そして、あの時代についてコメントしている現在の林真理子の映像を興味深く観た。
     あの頃、マリコ様は"ブス" とか、何にしても、お見合い結婚さえも揶揄されていた。 ファンもアンチも多かった気がする。 当時のわたしの目には好ましく写らなかった。
     しかし、最近のマリコ様は、チャーミングでいて、潔くカッコいい(日本大学理事長就任、等)。
     ということで、積読の中から『成熟スイッチ』を見つけ出し読んでみた。  

     率直な感想は、毒気があまりなくてビックリ。 素直な文章に驚きを隠せない。 共感するところも多く嬉しい驚きでした。


     『「人から必要とされる」ではなく「人を幸せにしたい」、あるいは「人のためにら何か役に立ちたい」と能動的に考えればいい。』

    『田辺(聖子)先生はまた、「女は六十歳からよ。六十を過ぎてから、すごく自由になってくる。体力は落ちるけど、『こんな可能性もある』『こんな考え方もある』と、視野が広がるからいきやすくなるのよ」と教えてくださいました。』

    そして、最高に共感・感動した・・・、

    『私の人生訓の一つが、
    「生き残るのは大きなものでも強いものでもない。変化していくものだ」』

    と、ラストの

    『結婚生活を続けてきてよかったと思うのは、・・・・・。 ただ、いつのまにか私の家庭が成熟期を迎えているのは確かなようです。』

    大切な部分は本書でどうぞ。

     男前で潔くておしゃれでチャーミングな今のマリコ様のファンになった次第です。

     

  • 面白かった。エネルギーを分けてもらったような、励まされたような読後感。人生を楽しもう。

  • まだまだ未熟な私なので、林真理子さんの生き方、考え方を少しずつでも吸い取りたい。
    成熟に少しでも近づきたい。

  • いま自分に必要な言葉がちりばめられていた。
    仕事とは、嫌いな人や嫌な事と折り合いをつけること。
    人間力を高めてくれるのは仕事しかない。

    印象深いフレーズ(意訳)
    親になって自分も成長できたというのはきらい。よほどのことがないかぎり親子は相思相愛であるから。

  • 今までにない真理子さんを知ることができました。本に書かれていたようにるんるんから今までの真理子さんを見ていると、本当に好きなように自分の人生を生きてきたことが感じられます。
    そのようにできるのも、自分で仕事をして稼いでいるから。私は専業主婦でそんなまりこさんに憧れてしまいます。

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著者プロフィール

1954年山梨県生まれ。日本大学芸術学部を卒業後、コピーライターとして活躍する。1982年、エッセイ集『ルンルンを買っておうちに帰ろう』を刊行し、ベストセラーとなる。86年『最終便に間に合えば』『京都まで』で「直木賞」を受賞。95年『白蓮れんれん』で「柴田錬三郎賞」、98年『みんなの秘密』で「吉川英治文学賞」、13年『アスクレピオスの愛人』で「島清恋愛文学賞」を受賞する。18年『西郷どん!』がNHK大河ドラマ原作となり、同年「紫綬褒章」を受章する。その他著書に、『葡萄が目にしみる』『不機嫌な果実』『美女入門』『下流の宴』『野心のすすめ』『愉楽にて』『小説8050』『李王家の縁談』『奇跡』等がある。

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