能力はどのように遺伝するのか 「生まれつき」と「努力」のあいだ (ブルーバックス)
- 講談社 (2023年6月22日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065324059
感想・レビュー・書評
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セントラルドグマはともかく、遺伝上では、地球上の生命は皆、統計情報化された確率の変移にすぎないのかな。
逆かな、確率の変移が、統計情報化されて個体総体として成立していると考えればいいのかな。
まあ、知能という次元では、言語処理として生成AIと然程の違いは無い。この単層限定なら、暗黙知が成立している感じがする。でも単層では、暗黙知ではないか。
生命としては、確率の変移で、言語処理、知能としては統計情報化と考えた方がいいのかな。こっちは意味か。
個々の微細な意味の集合、集積が、単線ではなく複層、複雑化した結果、奥深い様々な物語を誕生させるのか。
ゆえに、それがより趣のある一意では捉えられない意味解釈世界を構築してくれている、のかな。ここらは、AIでどのくらい再現されているのかは、今後のことかな。
セントラルドグマという神話が、統計情報化を想起させているのかな。
読み返すと、能力の方には然程の関心がないのな、私。
能力も、物語、神話の一種ぐらいに思っているな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
【配架場所、貸出状況はこちらから確認できます】
https://libipu.iwate-pu.ac.jp/opac/volume/565712 -
能力が先天的なものか後天的なものかを分析した一冊。
先天的なものが多いといわれているが、必ずしもそれだけではないというところはわかったが、肝心のその割合などはわからなかった(一律でないのは当然だけど)。 -
141-A
閲覧新書 -
遺伝学×統計学。統計学って凄い。セントラルドグマの制約→遺伝子の相互作用による「発現(表現型)」(確率の問題)→パーソナリティも遺伝要素大。「能力」とは「ある特定の状況や課題において、個人に同じ機能を持った行動を反復して起こさせる神経的・身体的ネットワーク」。「環境」も遺伝の影響を受ける。著者も述べているが、本書を優生学的に勘違いされることを危惧します。著者の思いは真逆なので。
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橘玲の「言ってはいけない」で同様に遺伝の影響についてある種危機的に煽っていたと思うが、本著ではより研究のデータに基づいて、専門的な分析がなされている(ように素人からは見える)が、ブルーバックスとはいえ門外漢には手に取るように、とは行かない内容。
研究方法やその領野について、なかなか専門として進めようとする初学者でも骨太に思われるが、雑読の徒からすると、遺伝という視座がそもそも生物学の深遠な学術領域の一つなのだと再確認。 -
難しいので何度か読み返したい
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「環境か遺伝か」という単純な話ではなく、遺伝と環境の交互作用によって説明される。
遺伝の効果が環境によって変わってくる。逆に環境の影響が遺伝の条件によって変わってくる。
知能の遺伝率は発達とともに増加するのは驚きだった。