逝きたいな ピンピンコロリで 明日以降

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 67
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065328217

作品紹介・あらすじ

「今日もまた アレ・コレ・ソレで 日が暮れて」「何度目だ? 同じ映画が 新鮮だ」認知症が心配になるほどのもの忘れ、墓じまいをめぐる親戚騒動、定年後の夫とのうんざりする暮らし。問題解決を試みるも頭は回らず、集中力は続かず、あまつさえ膝に水まで溜まる始末。それでも明日はやって来る。それどころか明後日も。思ったよりも人生長い。それならばーー頭と体はガタだらけ。失われゆく記憶、気力、体力。簡単に決壊する涙腺と堪忍袋。でも心と知恵と経験なら、たっぷりある。60代~アラ100男女7人が笑い、泣き、困惑し、挑戦する! 人生100年時代の新・シニア像を描く書き下ろし7編

感想・レビュー・書評

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  • 人生、終盤に差し掛かった人たちの日常短編集。短くて読みやすいし、誰しも心当たりのある、うっかり物忘れとかそういう話で共感を呼びやすい。あー今からこうなっていくんだなぁ、こんな風にささやかでも楽しみや喜びや、なんでも言える友だちに恵まれていたらいいなぁとかそんなことを思える。
    残念だったのは、この中で紹介されている、「てんぐめし」という絵本がおもしろそうだったけど、地元図書館に所蔵がなかったこと。検索したら、どうも国立子ども図書館にしかなさそうな?ずいぶんレアな絵本を紹介してくれたものだw

  • 軽快、洒脱でテンポのよい文章。山本幸久さんか垣谷さんかと。まさかのミステリー三浦サン。作家の幅広さに脱帽。「忘れずにいたいことは四股踏みながら覚える」「転ばぬ先の知恵」「自分の人生まんざらでもなかった」と思って逝きたいもの。“アレ”貯金いいかも。「良性健忘は忘れたことは覚えている。認知症は、忘れたこと自体を忘れている」「年で涙もろくなるのは、それだけ情が濃やかになったから。物忘れがひどくなるのだって、ほんとに必要なことだけ覚えるようになったから。悪いことなんてひとつもない」肯定的にいきましょう。

  • 恐ろしい事に、自分にも同じような経験があるのです。最後のトリックまで過去に読んだことがあるミステリーだったと気がつかないとか。決して人ごとでないのですね。

  • 元気な年寄りの話

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著者プロフィール

1959年宮城県生まれ。明治大学商学部卒業。広告制作会社でコピーライターとして勤務。89年にフリーに。2002年『滅びのモノクローム』で第48回江戸川乱歩賞を受賞し、デビュー。他の著書に『死水』『サーカス市場』『罠釣師 トラッパーズ』『コワレモノ』『失われた季節に』『黄金幻魚』などがある。

「2020年 『五郎丸の生涯』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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