- Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
- / ISBN・EAN: 9784073080404
作品紹介・あらすじ
君には夢があるかい?残念ながら、ぼくにはそんなものはない。でもこの物語に出てくる少年少女達は、みんなそれなりに願いを持って、それが叶えられずウジウジしたり、あるいは完全に開き直って目標に突き進んだり、まだ自分の望みというのがなんなのかわからなかったり、叶うはずのない願いと知っていたり、その姿勢の無意識の前向きさで知らずに他人に勇気を与えたりしている。これはバラバラな話だ。かなり不気味で、少し悲しい話だ。-え?ぼくかい?ぼくの名は"ブギーポップ"-。第4回ゲーム小説大賞「大賞」受賞。上遠野浩平が書き下ろす、一つの奇径な事件と、五つの奇妙な物語。
感想・レビュー・書評
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読む前はブギーポップは悪い人なのかと思っていたが、弱い人を助けたりマンティコアから守ってくれたり、いい人?だった。人でもないのかな。
エコーズたちが地球に来る前の話はなかったため、そのらへんをもっと詳しく知りたかった。
会話文が多いので読みやすかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
陳腐な感想ですが、『結局は、なんでもないことになってしまうのでしょうね』という作中の台詞にこの作品の全てが詰まっていると感じています。
正直ちょっと挿絵が私の好みとズレるところがあったのですが、さくさく読めてぼんやりした青春への郷愁にも触れられるのでおすすめです。
内容はわりとファンタジック。 -
キじるし、とか今の規制では表現的にNGになりそうだな、というところに昔の緩さを感じる。
そして、気楽にスラスラ読めるのはブギーだからなんだろうなぁ。ラノベってのもあるけど。
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青春とは何だろうか。
おそらくそれは「過ぎ去った時」のことを言う。
だから終わってからこそ「青春」というものがわかるのだ。
これは青春真っ只中の人たちが登場するお話だ。
その中で彼らは恋人の別側面みたいな存在に出会ったり、
人喰いに出会ったり、恋人のいる人間に恋をしたりする。
でもそれらはきっと「青春」の中でしか起き得ないことだ。
彼らは「青春」の只中にいる。それが終わりを迎える時。
彼らの「世界」も終わる。
これはそんな「世界の危機」が現れた時。
自動的に浮かび上がる不気味な泡の話だ。
「青春」が終わって「大人」にならなければならない時。
彼は現れる。派手でありながらどこか寂しげな印象を与える口笛とともに。 -
初めて読んだ小説かもしれません。
それまで漫画はよく読んでいましたが、活字をひたすら読んで物語を把握するという経験はあまりなかったので、少し面倒だなと感じたこともありました。
ひとつのものを取り巻く人々の群像劇であり、ある章の主人公が他の章では別の形で登場したりと、こんな風に物語が描かれることがあるのだと知ったことがとても新鮮でした。 -
中学生の頃読んだ作品。
毎日ワクワクしながらページを捲っていた記憶がある。
とても面白かった作品。 -
ラノベだと舐めていました。恥ずかしい。名作と謳われるだけある。
5つの章に分かれており、それぞれの視点で物語が繰り返される。視点の変更があることで事件や人の裏側が少しづつ明らかにされていく。あれが、この場面と繋がるのか。と紐解かれていく感覚が気持ちよい。
さらに、キャラクターに非常に魅力がある。どれも深い描写や背景が事細かに説明されている、わけではない。なのに行動や考え方、多感な学生の心理が分かりやすく、敵対する相手すらも応援してしまう自分がいた。
この作品はセカイ系と呼ばれる。エヴァとかが、それに分類されるらしい。セカイ系なんて、なんでもアリじゃないか!なんて思う人には合わないかもしれない。
でもこの本の本質は、楽しみ方はそこではないと思っている。それぞれの行動原理、不安や思いに身を寄せて読める人は名作だと感じるはず。
何もしらない。何事も起きていないと信じ込んで笑っている自分の周りでは、多くの事が動いているかもしれない。笑わないブギーポップが登場しているかもしれない。登場していたらいいな。なんて思ってしまう小説。 -
最高の一冊です。このシリーズ含めてですが、第1巻からこんなに伏線張って徐々に10年単位で回収。楽しいですね。
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ふと気になって、久しぶりに再読。
映画公開時に読んだから、12,3年振りになるのかな?
久しぶりに読んだけれど面白い。
出来事にはいろんな側面があり、
その事象を観測していても立場が違えば、
見られる面は全然違ってくる。
そんなことを再確認させられる。
ブギーポップシリーズ、他の作品も読み返そうかな?