塀の中の残念なおとな図鑑

著者 :
  • 主婦の友社
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本棚登録 : 62
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784074460496

作品紹介・あらすじ

「残念なおとな図鑑」であり「刑務所のチョーエキたちの観察記録」。なぜ犯罪を犯したのか、どういう理由があったのか、繰り返し犯罪するのはなぜか。無期チョーエキの著者が刑務所の中で残念なおとなたち=こりないチョーエキと濃い対話を繰り広げ、残念ポイントを描き出す。筋金入りの悪徳チョーエキ、スリルを求めて、とうそぶく非情なチョーエキ、万事がめんどうだとチョーエキになってしまう人。普段の社会ではみられない残念なおとなたち。こうしたチョーエキをとおして、「残念なおとな」にならない考え方、生き方を学びたい。

感想・レビュー・書評

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  • 出会った人を面白く書いてるのかと軽い気持ちで読んでみた。
    著者は自分を含めて、人というものを本当に深く観察している。
    受刑者の大半が犯罪に関わるベースがあって軽重はあれど精神的、知的障害を抱えており、再犯防止が非常に難しいのは、著者の人間観察と考察からなるほどと思わされた。同時に、刑務所は社会を煮詰めたような所で、誰も薄くはこの傾向を抱えているのではと感じた。
    正直、自分は違うと上から目線で受刑者を切っていく話かと思っていたので、(そういう部分もあるが)受刑者の考え方がとんでもなく飛躍している訳でなく、弱さが故である事、ここまで極端ではなくとも自分はどうかと振り返る機会を持てたことにびっくりした。
    犯罪を犯した当事者としての見解が興味深い。

  • この著者、刑務所にいるんだ、面白そうだったので手に取った。
    なんだかなぁ。身近に犯罪者がいるんだが、特徴がそっくりで笑えた。極悪非道な人ばかりでもない。それゆえに犯罪を犯さない人には付き合いが難しい。
    どうしたものか・・・

  • 終始、同じ受刑者に対して上から目線な作者が鼻につく。本から得た知識を同じ受刑者にひけらかしたり、作者に真っ当な社会経験がないのに空想だけで出所後に立派な社会人になるとかチョーエキ太郎になるだろうとか判断しちゃうこと、同じ受刑者に説教のように諭すが自分自身は殺人という大罪を犯している事実。本からさまざまな知識を得た殺人犯の視点を読めるという点では良書なのだろうが、作者の性格が好きになれないので読後に不快感だけ残った。

  • 刑務所で服役することになった人たちは、育った環境が良くなかった人も多いんだろうなと感じた。
    善と悪の境目って難しいなと思った。 

    色んな人が紹介されてるのは面白かったけど、著者がなんか上から目線なのが気になる……。

  • 犯罪者の心理を知ることができる。

  • 東2法経図・6F開架:326.5A/Mi59h//K

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著者プロフィール

美達大和
1959年生まれ。無期懲役囚。現在、刑期10年以上かつ犯罪傾向の進んだ者のみが収容される「LB級刑務所」で仮釈放を放棄して服役中。罪状は2件の殺人。ノンフィクションの著書に『刑務所で死ぬということ』(小社刊)のほか、『人を殺すとはどういうことか』(新潮文庫)、『死刑絶対肯定論』(新潮新書)、『ドキュメント長期刑務所』(河出書房新社)、『私はなぜ刑務所を出ないのか』(扶桑社)、小説に『夢の国』(朝日新聞出版)、『塀の中の運動会』(バジリコ)がある。また「無期懲役囚、美達大和のブックレビュー」をブログにて連載中。http://blog.livedoor.jp/mitatsuyamato/

「2022年 『獄中の思索者 殺人犯が罪に向き合うとき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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