- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784086017008
作品紹介・あらすじ
裕福な地主の娘でありながら職業婦人に憧れ、看護婦になったアデライド。有能だが不器用な性格で友達がいないため、イギリス滞在中のエスニア公国の公子・クリスティアンが極秘入院する特別室の担当をまかされる。安静にしていなければいけないのに、夜会へ出席したがるクリスティアンにアデライドは反発を覚える。しかし、彼が夜会にこだわる本当の理由を知り…。
感想・レビュー・書評
-
最後がしっかりハッピーエンドなら☆4だったのですが、個人的には完全燃焼する前に終わった感じです。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
公子としての義務として、自国の国民のために夜会に出席しなければならない彼。
そんな彼を次第に理解し、惹かれる彼女。
病院を抜け出した彼をサポートする前半と、留学した彼との再会と恋と職業で揺れる物語。
職業に対しての真摯に向き合う姿勢とは何か考える彼女。
そんな彼女と、あまりにも身分の違うクリスティアンとの未来はあるのか‥?
ラストは地味で、物足りないと感じつつ、地に足のついた雰囲気は嫌いではない。未来が見えてこない終わり方だったので、続刊欲しい。
その当時の音楽家の話やら、コーヒーの話やら、看護の衛生問題やら細か過ぎで、レポートかよと突っ込みつつ、そんなうんちくが楽しい。
http://books117117.blog110.fc2.com/blog-entry-2804.html -
主人公が少女小説にしては地に足ついてて好印象。小田さんの硬めの文章も私好みでした。
アデライトが階級社会への疑問と固定観念の間で悩むところとか、当時の医療事情なんかがしっかり書き込まれてておもしろかった。クリスティアンとの会話が知的なぶん、ときどき挟まる年相応のやりとりも可愛かったです。
ここで終わらせないで、ぜひ続きを...!