- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784086803175
作品紹介・あらすじ
いいね! 実にきなくさい。ここで幽霊男爵のお出ましとしよう――。
19世紀ロンドンを舞台に繰り広げるオカルト・ミステリー!
産業革命により科学に照らされ、一方で闇が濃くなりつつあったこの時代。
博物学と胡散臭いオカルト現象に目がない“幽霊男爵"エリオットの元に数々の怪奇事件が舞い込む。
誰もが恐ろしさから口をつぐむ沈黙の交霊会、関係者が次々と命を落とす呪われたミイラの解剖ショー、血塗られた伝説に潜む約200年前の純愛、ビクトリア朝時代特有の女性しか罹らない病、さらに天使を地下へといざなう天井桟敷……。
怪奇に沸くロンドン、だが「謎」から闇を拭うと隠された人々の想いと悪意、切ない事情が見えてくる。
美貌の助手・コニーをしたがえ、幽霊男爵が明晰な頭脳と “異能"で人の心につけ込むインチキ霊能者を斬る!!
感想・レビュー・書評
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ミイラの話は結構好きかも。
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幽霊が見える男爵と助手が事件の謎を解いていくお話です。
軽めの謎で、サクサク読みすすめられました。
謎は一話完結なので、朝読書とかにいいかもしれません。
主人公は意外と人情家で、考えは現代的です。
一方で友人は当時の常識家で、当時の考えも少し知れます。
冒険家のアレクサンドラにもう一度登場してほしいです。 -
コニーが謎めいてて、この先気になる。
エリオットは結構キャラ立ちしていてわたりやすい。
2022.7.16
95 -
非常に読みやすい文体でさらさらと流れるよう。
目が滑ることも踊ることもなく、必要なことを必要なだけ的確に読者に伝えるという点で理想的と言える。
主要な登場人物も主人公のエリオットを始めとして皆気持ちの良い人たちで、読んでいてストレスがない。
主役が優しく紳士的で風変わりで女性に弱いというありがちな設定ながら人物に厚みがあり、とても魅力的だった。
またエリオットと助手のコニーの関係も単調なものではなくよく練られていて、安易な甘々主従ではないのが良い。 -
どんな読者層向きのお話なのか…
美貌の助手コニーを従えって…そもそも助手なの?
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十九世紀後半のロンドンを舞台に美少年バディが、オカルト絡みの事件に首を突っ込んでいくライト・ミステリの連作。受けそうな要素はてんこ盛りなので、あとはディテール次第だが、作者さんはこの時代のことをよく勉強しているみたいだし、キャラも魅力的、事の真相も程よくひねりが効いてる。当時の女性の地位とかの社会問題への目配りもある。だからもう少し面白くてもいいような気がするんだよなあ。悪くはないんだけど。
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幽霊っているのかな?
もしいたら、みえた方がいい。
だって、そうしたら、もう会えない、話せないって思ってる人と、また会える。また話せる。。
エリオットとコニーの絆が深い。
最後の章で、自尊心かあ。と想いに耽った。
まだまだ謎が多くて、続編に期待。 -
主人公のエリオットさんがとっても好みでした!
短編が5つ、密接につながってるわけではないので平日に1話ずつ楽しませていただきました。
時代に沿っていて〝いかにもありそうなオカルト〟っぽさが良かったです。どの事件もたいへん胡散臭い(褒めてます)。インチキ霊能者にどうやって立ち向かうんだろう…とワクワクしてましたがまさかそう来るとは思いませんでした。相手が悪かったな、インチキ霊能者たちよ、、、
短編にはなりますが、1話ずつのボリュームもしっかりある上にミステリーらしく「全てを知った上で読み直したくたい!」という気持ちにさせるものばかりで良かったです。個人的には1つめのお話の切ない感じと、3つ目のお話がどんより重たい話で好きでした!