平安あや解き草紙 ~この惑い、散る桜花のごとく~ (集英社オレンジ文庫)
- 集英社 (2021年9月17日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784086804042
作品紹介・あらすじ
恋に、政治に、仕事に揺れる平安お仕事絵巻、激動の急展開!!
「妻でなく母でなくとも甲斐のある女の人生を、私があなたに見せてあげるわ」
藤壺女御の男児出産をきっかけに、帝の寵愛を競う女たちの争いが激しくなった。
同時に本来の皇統である嵩那の東宮擁立を求める朝臣の声も高まり、伊子は頭を抱える日々が続く。
ところが渦中の嵩那は、誰にも告げないまま、あろうことか伊子の宿敵・入道女宮がいる吉野に出奔したことが発覚し、本人不在のまま東宮に内定してしまう。
これは、政治的判断により、伊子と嵩那の結婚を白紙に戻す決定でもあった…。
嵩那はいったいなぜ、何をしに入道女宮のいる吉野に行ったのか。
いつの時代も、働く女子は決断を迫られる。
伊子が選んだ道とは!?
感想・レビュー・書評
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面白かった。なんと、とうとう殺人事件が起きる、が、この流れでは絶対ミスリードと思う。違和感ありすぎ、と思いながら読み進む。30代仕事できる美女年下にモテまくりという属性の伊子、なんか色々と平安の姫ではない性格の姫が多すぎるが、それがまた面白いというか、ほんまはこんな姫もおったんではなかろうかと思えてくるのが、より楽しい。
してからに、帝に第一子無事に誕生、しかし東宮には嵩那が立つことになる。吉野でのシーンはなかなか絵になるが、ちょっとSF領域に踏み込んだ感あり。まあ、色々おもしろかった。
なかなかキメセリフがアツい
「妻でなく母でなくとも甲斐のある女の人生を、私があなたに見せてあげるわ」詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
もうちょっと嵩那に寄り添っても良かったんじゃない?というスタートから、2人の再会、から貝合せの件は結構心揺さぶられましたわ。
父親になった帝もすこし藤壺に寄り添う感じがでたし、嵩那も帝も男っぷりをあげた感じがしました。
2人の機微が後半にキュッと詰まっていて、作者やるな、と上から目線ながら思わされました
2022.4.30
65 -
女の園の戦いがこえぇぇ。にこやかに艶やかに笑いながらステゴロ感満載の戦い方してるやんこわぁあ。
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今回も絵巻のような描写だった。装束の色合わせや庭の設えの様子など調べながら妄想した。楽しかった。物語の進展も気になるけど、こういった情景がとても良く描かれているのが巻を重ねるごとにわかる。貝覆いもとても興味深かったし。お話の方は進展したようなしないような…ふたりの絆は深まったようなので後はどんな結末にいくか次が楽しみです。まだまだ女宮の件が一波乱?ありそうだけど。
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202109/シリーズ7巻目。今回は謎解きというより、女宮の策略・争いネタメイン。展開にもどかしさを感じつつ、今回も伊子の仕事のスタンスやセリフに頷くこと多く楽しめた。
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ミカドにしゃっきりして欲しい…。
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最初の頃は読了感があったけれど、この巻はもうさきをよまずにはいられない終わり方で、最新刊なのに次を待つのがもどかしいというもの。
なかなか大団円を迎えられない、大河ドラマ化しつつあります。実際のテレビでドラマや映画にでもしてほしい。アニメじゃなくてね。
平安朝の、麗しーいものになること間違いなし。
折々に挟まれる装束を理解するためアンチョコをいくつか購入しました。たかがライトノベルでも、世界観に浸れる、道具立てに惚れてます。
でもあまりにもどかしいので星1つ減らしました。