作品紹介・あらすじ
「王女アレクシア」をのせた旗艦が沈められ、約二ヶ月。
いまやアレクシアは迂闊に宮廷に戻ることもできず王都の片隅に身を隠し、一方のディアナは、戸惑いながらも必死で王女を演じる日々。
旗艦の沈没をきっかけに、まるで二人の少女の立場がそっくり入れ替わってしまったような……。
だがこの身代わり劇が、初めから仕組まれていたものだったとしたら?
二人の生き写しのような姿が、単なる偶然ではなかったとしたら?
思いもよらぬ残酷な真実が、そこに隠されているとしたらーー?
「きみはきみの出生について、本当に信じられる証拠を、なにひとつ持たないのではないのかい?」
すべての役者が揃う第三巻。
感想・レビュー・書評
絞り込み
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出会いと再会の第3弾!
そっくりな2人、アレクシアとディアナの出生について明かされた
私は双子なのかな?と予想していたが、なるほど従姉妹同士となるのかと
2人の6年越しの再会は、語る言葉は少なくとも2人の感情が伝わってくる
アレクシアとっては、送り出してしまった少女から「幸せ」という言葉を聞けて、本当に安堵したのだろうと想像出来る
もう一方の離れ離れになってた王女アレクシアと騎士ガイウス
今か今かと断罪される瞬間に現れたアレクシアが本当にカッコイイ
そうしてお互いの想い
伝わった先、最終巻ではどんな関係性に進むのだろうか
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小夜啼城の秘密は洩れませんから…
王家の血筋とそれに関わる問題は長きに渡り、深く巧妙に張り巡らされた蜘蛛の糸のよう。
今まで当たり前と信じて来た事が根底から覆る。
少しずつ真実がつまびらかにされ、アレクシアにとってもディアナにとっても誰を、何を信じれば良いのか何とも心許ない限りだ。
せめてもの救いは真実を知るカティア媼から話しを聞けた事だろう。そして、アレクシアにはガイウスが居てくれる事だろう。
どんな結末に至るのか、事態は二転三転するのか…
結末が気になる!
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やっと二人の入れ替わりが成功すると思えば邪魔が入り、、一難去ってまた一難。
また、アレクシアとディアナの出生の秘密が分かり、二人の生まれた時からの悲しい運命に驚く。みんな幸せになることはできないのか?
著者プロフィール
東京都出身。東京音楽大学器楽科ピアノ演奏家コース卒業。『始まりの日は空へ落ちる』で集英社ノベル大賞受賞。本書は大英帝国を舞台に若き日の小泉八雲の活躍を描いたホラーミステリー『奇譚蒐集家 小泉八雲 白衣の女』(講談社文庫)の続編にあたる。他の著作に、本シリーズの前日譚「ふりむけばそこにいる」シリーズ(講談社タイガ)、「王女の遺言」「倫敦千夜一夜物語」シリーズ(ともに集英社オレンジ文庫)、「英国マザーグース物語」シリーズ(集英社コバルト文庫)などがある。
「2022年 『奇譚蒐集家 小泉八雲 終わりなき夜に』 で使われていた紹介文から引用しています。」
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