NARUTO―ナルト― 迅雷伝 狼の哭く日 (JUMP j BOOKS)

  • 集英社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087032796

作品紹介・あらすじ

復讐が終わり、黒い夢のなか。瞳の奥には在りし日の兄の姿。兄の遺品を頼りに辿り着いた、狼哭の里で弟が見たものとは?「蛇」から「鷹」へ至る空白の物語、小説で解禁。

感想・レビュー・書評

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  • サスケ視点ではあるがイタチファンとしてグッとするシーンもあった。
    サスケとイタチの対比をオリキャラの兄弟と重ね合わせたり、どこかミステリみを感じる構成で良いストーリーだった。

  • ナルト好きなら読むべし!!
    以上!!

  • サスケの一人称の文体が興味深かった。
    町ですれ違う少女を、女の子と表現したり、言葉の選び方にキャラクターの、知らない部分を感じる。

  • この作品は何が良いかっていうと、サスケの一人称小説なんです。
    主人公「オレ」なんです。読み始めてすぐこれがツボにはまった。

    漫画本編において、サスケがトビからイタチの真実を聞いてから、波打つ岩の上で涙を流し木ノ葉殲滅を宣言するまでの間の物語。
    特にそこの間が空白だとは思っていなかったから、そこにエピソードを入れ込むのかとちょっと驚きではありました。

    トビから手渡されたイタチの遺品は薬の注文票だった。イタチの病気のことが何かわかるかもしれないと、その注文票を頼りにサスケは中立里・狼哭の里へと向かう。

    狼哭の里に住むレイシ・キナ兄弟に自分やイタチを重ね合わせるサスケに切なさを感じました。
    朝餉のシーン、にぎりめし、デコピンに何ともいえない感情が起こりましたね。
    サスケ視点で、しかも小説だから漫画よりもサスケの心情描写が細かい。
    意外とナルトのことを引き合いに考えるからちょっと驚いた。
    サスケとキナのやりとりがすごくよかったです。お兄ちゃんのサスケはなんだか新鮮で。ちょっと不器用なところがサスケらしくてイイネ!←

    この話が挟まれると、漫画本編にある岩の上でのサスケの涙はちょっと意味が変わってくるんじゃないかなとも思うのですが、なぜ「鷹」と名を改めたのか、ということはこれで繋がりますね。(実はずっと気になっていた…)

    リアルタイムでは(コミックス派です)もう穢土転生の部分は終わっているし、トビの思惑の部分も読んでいるからそれと合わせて考えて読むとまた深まりますねぇ…。

    良い話だったと思います。『ド根性忍伝』が個人的にイマイチだったので心配しながら読んだのですが、これは想像以上によかった。
    サスケファンの私にとってとっても美味しい一冊でした。主人公のナルトサイドにとっては敵になるわけだし複雑だけど、やっぱりサスケはカッコ良かった。

  • イタチを倒してから鷹になるまでの物語。
    何で鷹と名乗るようになったのか、本編を見るだけではわからない物語がここにあります。
    とカッコいいことを書いているけど、中身は取ってつけたような感が否めず。
    まぁ素晴らしい兄弟愛ですけど。

  • ストーリーは、兄の遺品である目薬を手がかりに薬屋のある里を訊ねたサスケが、里から迫害される薬師の兄弟を救うというシンプルな構成です。
    この小説のもうひとりの主人公はイタチ兄です。
    登場しないもうひとりの主人公。
    とにかく思ったのは、サスケはやっぱりトビの言うことを鵜呑みにして利用されてる自覚はあったんだな。
    それでも怒りの持って行き場がなくて、それこそダンゾウの言うとおり手当たりしだいに八つ当たりしてるだけってのも自覚してる。
    自分が欲しかったのはこんな終わり方じゃない、この兄弟のような生き方を求めていたのにとはっきり自覚する辺りも悲しかった。
    ド根性忍伝の時もだったけど、悲しいくらいに平和と言うものを説いてくる。
    作中で語られる平和は、マダラや長門の掲げるそれとは違って、もっと漠然としてるけど。

    尾獣に分類されない化け物・狼嚥を赤ん坊のころ両親に封印されたキナの真実と、里に迫害されてきたレイシたちの一族の真実を聞いたり、「あなたは間違っている」と指摘されてレイシにイタチ兄の姿を重ねるサスケも切なかった。
    ドチンピラたちが押し入ってきた時、レイシは自分だけ汚名をひっかぶってキナに成敗されたことにすればキナだけは助かる、
    だからキナに化けて自分をやっつけてくれと頼むけど、そんなのサスケが承諾するわけない。
    親も一族も間違ってなかったというのになんで兄弟が不幸にならなきゃいけないんだよと当然サスケは思うよね。
    サスケの協力で狼嚥は封印できたしキナも助かったけど、レイシは助からなかった。
    ド根性忍伝もブラプリも、ぱきっとしたカタルシスより切ない読後感の方が強いと思う…
    謎なのは、サスケは使えないはずの月読をドチンピラの親玉にかけたとか。
    精神崩壊してなかったから普通の幻術だったと思うけど72時間って言ってたし。
    あと、墓地でサスケが拾ったものってなに?
    読解力がなさすぎるので、分かったら追記します。

    最後、キナが別れ際に言った言葉でサスケはとても救われたと思う。
    ここでサスケは、鷹として動き出す前に一度答えを出してしまってるけど、原作に矛盾はないと思う。
    兄への愛は深まって、木ノ葉への憎しみも強まったという。
    以上です。

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著者プロフィール

1968年台湾台北市生まれ。9歳の時に家族で福岡県に移住。 2003年第1回「このミステリーがすごい!」大賞銀賞・読者賞受賞の長編を改題した『逃亡作法TURD ON THE RUN』で、作家としてデビュー。 09年『路傍』で第11回大藪春彦賞を、15年『流』で第153回直木賞を、16年『罪の終わり』で中央公論文芸賞を受賞。 17年から18年にかけて『僕が殺した人と僕を殺した人』で第34回織田作之助賞、第69回読売文学賞、第3回渡辺淳一文学賞を受賞する。『Turn! Turn! Turn!』『夜汐』『越境』『小さな場所』『どの口が愛を語るんだ』『怪物』など著書多数。訳書に、『ブラック・デトロイト』(ドナルド・ゴインズ著)がある。

「2023年 『わたしはわたしで』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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