夫婦の格式 (集英社新書 451C)

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087204513

感想・レビュー・書評

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  • 長い長い夫婦生活を送る為に、橋田先生なりの夫婦論を説いています。

    何年も夫婦生活を経てきたカップルが、共感できる内容だと思います。

    参考にさせていただきます。

  • とても共感できることが多かった。著者のドラマは好みではないが、夫婦のあり方、人間の捉え方はとても参考になる。

  • 作品にはどれくらい思想を反映させてるのかな。

  • ひんせんの交わり忘るべからず 糟糠の妻は堂より下さず 親芋小芋
    愛して敬せざるは〜
    肝心要のところは男に役者の場をつくる。父親にたしなめさせる。男は自分だけでは男になれない。男を男にするのは女の役目。威厳がなくては男ではない。
    哲夫は〜 小糠で包んだ手紙の昔話
    貝原益軒の教女子法、女大学
    母親から作法を習えない時代
    福沢諭吉

    言葉は品性のあらわれで、ですますぐらいは夫婦間でも使う。
    お風呂わきましたがいかがなさいますか
    お食事召し上がりますか?
    あなたのために一品つけましたから
    今日はお父さん好みにしましたよ
    あなただけの体じゃないんですからあまり無理をしないでくださいね
    最近鈴木さんはどうなさっているんですか。

    男には、わたしのことはあなたが全部きめるのよ、と思わせておけばいい。自分のために夫をたてる、それが女の知恵。甘やかすこととは全く別物。立てることで、回り回って、女にとって自分の存在を示して、自分を輝かせることになる。互いの役割をきちんと自覚して、役者を演じていればいい。男はプライドの塊。
    男は男を精一杯演じていたし、女もその舞台づくりに尽くしていた。それが夫婦で家族だった。

    母親のように、自分だけを待っていてくれる、そんな存在がほしいから。それで男は安心できる。母親のような女がそばにいないと男は不安になる。
    姑のことは嘘でもでまかせでも褒め上げておく。
    親戚の不平や悪口はいわない。面子が潰されたと思うらしい。姑とうまくやらないといい夫婦にはなれない。
    姑が口うるさい人で、表では笑顔で応酬してたが消化不良の連続。鬱憤溜め込み、口答えはドラマの中に吐き出して解消していた。
     橋田さん、ご主人の死後、夫の実家から、家ではあなたのお葬式はやれませんから、や、夫も納骨されてる実家のお墓に入らないでくださいね、と言われたりしてる。そんな冷たいことがあるのか?!と驚くが、橋田さんは夫の実家とうまくやってこなかったツケだと言っている。(夫は夫で稼ぎの財布を一緒にしてたのを、亡くなる前に遺言で譲るように書いといて欲しいとお願いしたら、兄妹が信用できないのか?!と怒る。それは橋田さんの稼ぎもはいってるのに兄妹にまで分配されたらやってらんないよなぁ...。結局ちゃんと遺言書いてたらしいが、それも死後にわかったらしく、橋田さんも色々と肝座ってんなぁとアッパレ)

    老夫婦が日本海に入水した の部分では涙が出た。ずっと二人でいたかったんでしょう。恋女房に逝かれて寂しくてあとおい自殺する男も少なくないとのことに驚き。辛いから夫より先に逝きたいと思っていたが、これを読んで、夫より絶対長生きしようと思った。

  •  夫婦間の喧嘩について、それはお互いが興味を持っているからだとする説に真っ向から反対したい。その後にも書かれてあるが、違う世界にいきるのもいい。この選択もありがと思う。個人的には、違う世界観を尊重し夫婦生活を営んでいた方が刺激的で、クリエイティブだと思う(まあ持論だが)。私がパートナーを選ぶならば、自分と全く価値観でお互いそれを認め合い、お互いを支えあう生活がしたい(単に喧嘩嫌いでもある)。

  • 響いた言葉を集めていた。「夫婦仲をよりよくするのは、女がいつも笑顔でいること」「いくら外で働いていても、家事や子育ては女の大事な仕事の一つ」「女は、きちんとした返事がほしい生き物なのに、男は言葉を投げっぱなしにして、受けてくれさえすれば、それで満足できる。それは男の習性というか、生理的なもの。だから、夫婦仲良くしていくには、男の言葉を、女はその身いっぱい、キャッチしてやるしかない」「多少の暴言ぐらいなら、それで気がすむのであれば、まあいいかと大目に見てあげよう。男があれこれぶつくさいうのは健全な証拠。女よ、もっと余裕を持ちなさい」

  • とても面白かった。さすが大ヒットホームドラマを描いてる人だなーと。昭和と平成をしっかり見てる人だと思った。大事な何かを忘れてそうな気がしたら読み返そうと思う本。

  • 夫婦で意見をぶつけ合い、喧嘩をすることは大切。
    でも、夫婦に平等はありえない。女が男を立てて、関係のバランスをとることが大切。

    なまじ表面的な「平等」に目をとられすぎているのかな、と思わせられた。
    関係をちょっと工夫することで、お互い笑顔でいられるなら、それが一番素敵なこと。

    とりあえず、笑顔でいる努力が大切なのだと思った。居心地のいい場所を作れるように。

  • 橋田壽賀子著「夫婦の格式」集英社新書(2008)
    *冷静になれないで感情に走ってしまうのは、自分を持っていないから。自分がないから、攻撃ばかりをするようになるのです。自分を持っていれば、ストライクゾーンも広くなります。相手を受け入れやすくなるからやさしくなれるのです。それを相手に要求ばかりをつきつけているから、投げてくるボールがみんな気に入らなくなる。相手の心が見えなくなってしまうのです。
    *あの人がやらないのに、あんんでわたしがではなく、あの人がやらないのならわたしが、というように頭を切り替えれば、自分を生かすいろんな機会も生まれます。自分には才能があるとうぬぼれるのではなく、どうすればその才能を認めてもらえるのかを考えること。才能というのは人に認めもらってこそのものなのです。
    *夫婦の間にもお互いに守るべききちんとした決まり事があるものです。社会というものに裏打ちされた格式という物があったはずです。格というのは決まり、式というのはものごとの進め方、やり方や形のことです。
    *むやみやたらに相手を詮索しないこと。相手のエリア、守備範囲をおかさないこと。それを怠るから些細なことでも衝突してしまうのです。

  • [ 内容 ]
    二人で幸せに生きるためのヒント
    「渡る世間は鬼ばかり」の作者が綴る、より幸せに生きるための男女論。
    仕事人としても一人の妻としても徹底して生きてきた著者が、「男は立てて活かすもの」と、混迷する現代の家庭に一石を投じる。

    [ 目次 ]
    夫婦は喧嘩で一つになれる
    男にも一分あり
    鬼も心次第で福となる
    女が変われば男も変わる
    知らぬは男ばかりなり
    子育てのあとは夫育て
    内助の功は女の誉れ
    それでも男子厨房に入らず
    男の愚痴には理由がある
    夫婦に格式あり
    度量も女の器量の一つ
    そしらず言葉にこやかに
    関白亭主は女房思い
    子は鎹にあらず
    女騙すも男の甲斐性
    女に三従の道あり
    夫婦は破れ鍋に綴じ蓋
    舅姑に仕えて高ぶらず
    篤く亭主を尊べ
    先に逝かない
    始末の付け方
    一人だけど一人じゃない

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著者プロフィール

1925(大正14)年、京城(現在のソウル)生まれ。日本女子大学校卒、早稲田大学中退。1949(昭和24)年、松竹脚本部に勤務。1959年、フリーの脚本家に。1966年、TBSプロデューサーの岩崎嘉一氏と結婚。1989(平成元)年、死別。TBS東芝日曜劇場「愛と死をみつめて」、NHK朝ドラ「あしたこそ」、大河ドラマ「おんな太閤記」、移民をテーマにしたNHK「ハルとナツ」やTBS「99年の愛」など多数の脚本を手掛ける。中でも、1983年のNHK朝ドラ「おしん」は大反響を呼び、広くアジアでも放送される。また、1990(平成2)年からスタートしたTBS「渡る世間は鬼ばかり」は国民的ドラマとなっている。NHK放送文化賞、菊池寛賞、勲三等瑞宝章などを受賞・受勲。2015年、脚本家として初の文化功労者に選出される。主な著書に、『ひとりが、いちばん!』『夫婦の覚悟』(共にだいわ文庫)、『私の人生に老後はない。』(海竜社)、『安楽死で死なせて下さい』(文春新書)、『恨みっこなしの老後』(新潮社)などがある。

「2021年 『渡る世間にやじ馬ばあさん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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