世界が変わる「視点」の見つけ方 未踏領域のデザイン戦略 (集英社新書)
- 集英社 (2019年4月17日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087210743
作品紹介・あらすじ
“目からウロコ"の大人気授業、待望の書籍化!
ユニクロ、楽天、セブン‐イレブン等の企業、
今治タオルなどの物産品、幼稚園や大学などの社会施設……
様々な領域でブランド戦略を手掛ける佐藤可士和が、
2012年から慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)で
行っている画期的な授業「未踏領域のデザイン戦略」を書籍化。
一見、デザインとは無縁な「健康」「平和」「防災」「幸福」など
抽象的なテーマに、どのようにデザイン的思考が反映されるのか?
全ての人が活用できる「デザインの力」とは?
「未踏領域」で学生たちが取り組む「デザイン」とは、
つまるところ「新しい視点の発見」にほかなりません。
それは万人に開かれた技術です。
(「おわりに」より)
浅い理解の時は、「こういう技術があるよ」ということがデザインだと思っていました。
しかし、そうではなく、「こういうことを考えたら面白いよ」というアプローチがデザインなのだ、と今回の受講でわかった気がします。
(第2章「学生たちの感想」より)
【目次より】
・「コミュニケーション」をデザインするとは?
・「デザイン」はよりよい日常へのツール
・大学の授業という「未踏領域」のデザイン
・ダメ出しはする、アイデアはいわない
・学生たちのプレゼン実例「防災」「オリンピック・パラリンピック」「キャンパスビルド」「強靭健康社会」「本当の平和」「無二の私の幸福」
・まず「自分事化」してみよう
・「右脳」と「左脳」のキャッチボール
・「もがき」はスキル向上の踏み台
・リーダーシップとフォロワーシップ
・パカーンと光が当たってコンセプトを発見する
・デザインとは「ビジョン」を設計すること
・「課題」→「コンセプト」→「ソリューション」
・「勘」と「感」を研ぎ澄ます
・「個人の感覚」を制御するな、むしろそこを掘れ
・経験値を高めて、多様な「視点」を獲得する
【著者プロフィール】
佐藤 可士和(さとう かしわ)
1965年生まれ。クリエイティブディレクター。
慶應義塾大学環境情報学部特別招聘教授、多摩美術大学客員教授。
2016年度文化庁文化交流使。多摩美術大学グラフィックデザイン科卒業後、
博報堂を経て、2000年「SAMURAI」設立。
ユニクロ、楽天グループ、今治タオルのブランド戦略、国立美術館のシンボルマークデザイン、
「ふじようちえん」「カップヌードルミュージアム」のトータルプロデュースなどを手がける。
『佐藤可士和の超整理術』など著書多数。
感想・レビュー・書評
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「一に課題、二にコンセプト、三にソリューション」と書いているが、著者はコンセプトという言葉を「考え方の方向性」という意味で使っている。
コンセプトはまた判断基準や視点だとも書いてあることから、物事の評価軸に何を置くかという意味で使っているようだ。
「コンセプト(考え方)」はまた、チームメンバーで共有することで、いろいろな意見が出たときに、取捨選択の判断に使う「定規」の役割として有効だと言う。
『課題』という言葉に、含んでしまうこともできそうだが、分解の仕方として参考にしようと思った。 -
可士和さんが、デザインを切り口に課題解決に臨む際、どのような思考パターン(フォーマット)使って考えているのかが、人材育成を通じて伝わってくる内容。
大学のデザインの授業そのものもどのように設計したのかも垣間見えておもしろい。
「クリエイティブディレクター=コミュニケーションドクター」というのは名言。 -
学生時代に、このような授業を体感したかった…
子供にもこのような授業がある学校を勧めてみたいなとも思わせてくれた書籍です。 -
いつもながら難しいけど端的な文章。
「プロフェッショナル」を観て以来の、
注目している人ですが、
変わらず流石だなと思いました。
課題→コンセント→ソリューション、か。
ストンと腹落ちしました。
少しでも何か取り入れられれば。 -
京都府立大学附属図書館OPAC↓
https://opacs.pref.kyoto.lg.jp/opac/volume/1268168?locate=ja&target=l -
掲載している学生のプロジェクト結果・気付きは秀逸です!まぁ一冊の本のみで語り尽くせるほど単純ではありませんが、コンセプト化についてヒントはあってもやりきるしか無いという結論はがっかり。結局視点の変え方は???内容は学びが少なくありませんが、標題に偽りありです
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デザインとは視点の変え方
という話になるほどと思った。