寝乱れ姿 めおと相談屋奮闘記 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 62
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087442519

作品紹介・あらすじ

子どもたちのいない日の将棋会所でご隠居の甚兵衛が客たちに語ったのは、意外にも艶っぽい体験談で……。痛快・軽快、青春時代小説。

感想・レビュー・書評

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  • 表題の短編は、将棋をうちに来る客たちの身の上話で、ちょっとエロチック。単純な相談事でなく、いろいろなタイプの短編集だ。それはそれで面白いのだが、信吾が立ち廻りをしたり、動物と話したりする場面がばったりとなくなってしまったのが寂しいかな。嫁の波乃がこれからいろいろと活躍していくのは予想できる。それは楽しみかな。

  • 202110/よろず相談屋繁盛記シリーズ・めおと相談屋奮闘記シリーズ既刊全10作まとめて。毎回平積で新刊を見かけ気になっていたので読み始めることに。最初は、設定てんこ盛り(幼少時に大病、生き物の声が聞こえ会話できる、老舗料理店の長男、鎖双棍の使い手、相談屋と将棋会所を経営)だな~と思ったけど、主人公は勿論、登場人物達が生き生きと描写されているのでこの世界に入り込んで楽しめた。最初は使い物にならずぼんやりしてた小僧の成長ぶりやちゃっかりぶりも微笑ましい。相談事の内容や解決手法等、物語としてパッとしないものや偶然の産物だったりも多いし、自分の好みではない話(将棋会所で皆が艶話や与太話をただただ話すだけとか)もあるし、時代物とはいえ書いている今の時代にそぐわない描写や設定も感じるけど、総じて面白かった。「主人公と話してたら何故か解決してしまう」のと同様、とらえどころのないなんかわからない面白さもあった。

    よろず相談屋繁盛記シリーズ(なんてやつだ/まさかまさか/そりゃないよ/やってみなきゃ/あっけらかん)
    めおと相談屋奮闘記シリーズ(なんて嫁だ/次から次へと/友の友は友だ/寝乱れ姿/梟の来る庭)

  • 色物に流れたり、怪奇ものに流れたりネタが尽きたか?!

  • 信吾が波乃を嫁にもらい、めおと相談屋となって第4巻。
    相談屋シリーズのはじめからとなれば、9巻。

    ますます、次が読みたくなるシリーズ。
    夫婦共に実にいいキャラクターで、惹きつけられる。
    幼い頃死にそうになった経験から、動物の声が聞こえるという特殊な才能があり、大きな料理屋の長男ながら、弟に店を譲った。

    相談屋は人を相手にするから、相手が変われば対応もかわる。そして困った相談であれば尚更、相談者は詳しい身分を隠そうとする。

    双方の言葉のせめぎ合いも面白い。

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著者プロフィール

1944年、徳島市生まれ。さまざまな職業を経験し、ラジオ・ドラマ脚本・戯曲を執筆。1993年、一人芝居「風の民」で第3回菊池寛ドラマ賞を受賞。日本脚本家連盟会員、日本放送作家協会員。2011年、『軍鶏侍』で時代小説デビュー。同作で歴史時代作家クラブ新人賞を受賞、同シリーズにより多くの時代小説ファンを獲得。ほかシリーズに「ご隠居さん」「手蹟指南所『薫風堂』」「新・軍鶏侍」「よろず相談屋繁盛記」「めおと相談屋繁盛記」など、単著に『からくり写楽 蔦屋重三郎、最後の賭け』など著書多数。演劇にも造詣が深く、小説、戯曲、芸能、映画、音楽、絵画の多ジャンルでのシェイクスピア派生作品を紹介した著作『シェイクスピアの魔力』がある。

「2022年 『逆転 シェイクスピア四大悲劇』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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