The Book ~jojo’s bizarre adventure 4th another day~ (集英社文庫)
- 集英社 (2012年11月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087450125
作品紹介・あらすじ
この町には人殺しが住んでいる-。町の花はフクジュソウ。特産品は牛タンの味噌漬け。一九九四年の国勢調査によると人口は五八七一三人。その町の名前は杜王町。広瀬康一と漫画家・岸辺露伴は、ある日血まみれの猫と遭遇した。後をつけるうち、二人は死体を発見する。それが"本"をめぐる奇怪な事件のはじまりだった…。乙一が渾身の力で描いた『ジョジョの奇妙な冒険』、文庫で登場。
感想・レビュー・書評
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うーん、微妙だなー。
恥知らずの場合は沢山スタンドが登場していたからワクワクし続けれたんだと思う。乙一が微妙なのか。
読んでみると、変な所でひらがながあったり、子ども向けかなと思ったものの少し話が難しかったので違和感があった。
スタンドの能力は面白かったけど説明がくどかった。
露伴が漫画について話すならまだしも、露伴が居ない所で唐突にメタ発言したのが冷めた。
億泰の戦闘が鮮明に伝わってきたのは良かったけど、仗助との決着が愚直で拍子抜けした。
億泰が好きなので、ピックアップしてくれたのは良かった。
億泰補正で評価星三。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
最近しょぼくれている私に
会社の先輩から突然、本のプレゼント。
ジョジョの奇妙な冒険のノベライズで、
4部作あるうちの一冊。
乙一さんの"The Book"だった。
ジョジョの奇妙な冒険は全く知らないので
どんな本なんだろう…とワクワクしながら
読み進めた。
初めの2ページに
主人公の蓮見先輩と楽しそうにお喋りしている女の子が
時を経て大切な人を殺してしまう終盤の場面から
物語が始まりぐっと惹きつけられる。
ストーリーの軸は
主人公の蓮見琢馬(The Bookのスタンド使い)の父への復讐劇。
The Bookのスタンドを持つ琢磨と
ビルの隙間で一年間生き抜いた女性と
杜王町で起こった殺人事件を追う広瀬、仗助、億泰の3つの話が同時進行するが
一話毎に違う登場人物の視点で物語が
進んでいく中でこの3つの話が交錯し
1つのお話になっていく。
途中からはほぼ交互に琢磨の母親と
琢磨の視点で話が展開され、
母視点で『生』を琢磨視点で『死』を感じられ
そこが悲しいのに、なぜか美しい。
"スタンド"の戦闘シーンが
とにかく素晴らしくて
文章が的確で場面が自然とイメージができ
映像で見ているような不思議な気持ちになった。
最後の1ページまでサプライズがあり
読後感をグググーっと良くしてくれた。
面白かったぁ‼︎
本を読むとちょっと元気が出て、心落ち着く。
読書の効果って不思議だな
本をくれた先輩、ありがとう!-
なるほどぉ〜!
音読みでジョジョかぁ
アマプラでジョジョの1話目を見た時に
小説と全然違う感じだったのは
部によって主人公が変わるからなんで...なるほどぉ〜!
音読みでジョジョかぁ
アマプラでジョジョの1話目を見た時に
小説と全然違う感じだったのは
部によって主人公が変わるからなんですね。
色々解決しました!ありがとうございます!
beraさんの説明分かりやすいですねぇ
これからbera先生と呼ばせて頂きます♪2021/12/16 -
主人公は変わりますけど血の繋がりはあるので1部から読んだ方がスッキリはしますね。
てか先生って柄じゃないのでやめた方が良いっす(^_^;)主人公は変わりますけど血の繋がりはあるので1部から読んだ方がスッキリはしますね。
てか先生って柄じゃないのでやめた方が良いっす(^_^;)2021/12/16 -
2021/12/16
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ジョジョも乙一さんも好きなのですが、何となく今まで読んだことがありませんでした。なんて勿体ないことをしていたのか。。第四部の新しい側面を知ることができましたし、乙一さんは流石の文章力で、魅力的にジョジョの世界を表現しており感嘆しました。もちろん原作を知らない方も楽しむことができると思います。
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杜王町で起こった殺人事件は家にいながら
交通事故に遭ったような状態だった
それを追う人と追われる人の話と
ビルとビルの隙間で生かされる女の話が
それぞれ展開された
ジョジョも出てきました
そしてスタンドも
文字だけでも楽しめました
できればこの作品を映像や漫画でも楽しみたかったです
あと
ちょっと字が小さかったです
そのためかページ数よりはボリュームあった感じです -
『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない(第四部)』のスピンオフ小説。
でもこれは完全に乙一ワールドになっている。乙一は数作しか読んでいないが、彼のリリカルでダークネスな世界観とジョジョの実は結構残酷な部分が見事に合致した作品だと思う。
もちろん四部の主要登場人物や舞台杜王町について要所要所で触れてくるので、乙一が四部をかなり読み込んで書いているのがファンならわかるだろう。
ここに登場する新たなスタンド使いとそのスタンドもかなり面白い。……といっても笑えるわけではなくて、苦悩に満ちた復讐の物語だ。わりと途中で物語の全貌は見えてくるのだけれど、彼が生まれ出でる発端となった事件は恐ろしく辛い。ラスト近く、彼が出自を知り、その場所へ向かった時のことを語る場面は切なく胸に迫った。
最後の最後に復讐の最終形態がわかるのだが、語り部の広瀬康一は、黙って見送るしかない。
スタンドという超能力の部分を無視してこの作品を読むことは無理であるが、原作マンガを読んだことがなくても、普通のミステリとして読めると思う。 -
ジョジョの奇妙な冒険 第四部のスピンオフ小説。
乙一×ジョジョのコラボが、面白くないわけがない。違和感なく杜王町にトリップ→
ただ気になった点がひとつ。諸悪の根元である人物の能力が分からなかった。
匂わせる様な事は言ってたけど…?私の読解力が足らなかったのかしらん。
後半あまりにも悲しかったので、ヒーローVS悪人の王道でも良かった気がしました。
小説版はあと二冊あるようなので、そちらもいずれ読んでみようと思います。 -
単行本で読んでほしい、ぜったいに。
本を読む、という行為は、
書かれていることを追体験することでもある。
とすると、
浮上するのが、
現実の体験VS読書体験
どっちが結局自分のためなのか?
風雪に耐え、書物として残ったものは、
玉石混合あるにせよ
人の考えとか哲学とか、
知識とか経験とかが詰まってる。
でも、読むことでそれは「体得できない」。
一方で、自分個人が経験できることなんて
たかがしれている。
でも、自分で体験したことって
とてつもなく大切で、何にも代え難いとも思う。
うーん、甲乙つけ難い。
こんなことを思いながら、
また一つと小説を読んでしまうんだけれど、
時に、グイグイ現実を侵食してくるやつがいる。
パッと思いつくのだと、
「ハリーポッター」しかり、
「さまよう刃」しかり、
「新世界より」しかり。
自分がその場にいるような、
息遣いや手触りや空気感を感じ取れるような。
自分がその世界に浸かる、というよりも
本当に今の現実が現実なの?と自問自答してしまうような。
大げさにいうと、
そんな感覚。
それは、
単行本で読むことで補強される。
単行本であることが、とっても重要なファクターなのだ。
是非是非、単行本で読んでみてほしい。
とここまでつらつら書いてきたけど、
つまるところ、ただ一つ、
こんな本を、もっともっと読みたいなと思う。