真夏のバディ (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087453225

作品紹介・あらすじ

夏空の下、家を飛び出し一人旅を続ける直次郎が、人とのコミュニケーションが苦手な塊太と出会う。お互いを補完し合い、成長していく正反対の高校生二人の“バディ"を描く青春小説。(解説/長岡弘樹)

感想・レビュー・書評

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  • 二人の高校生が車で旅するお話
    二人はなにか気が合って仲良くなった
    二人の視点が交互に話は進む
    直次郎は塊太の特技に気づきそれを生かすイベントへ
    向かうことに
    内容はいいけれどちょっと物足りなく感じました

  • よくある凸凹コンビものだが、互いの足りないところを補い合いつつ深まる友情っていいなと思った。
    ただ最後が駆け足気味。

  • 塊太と直次郎はきっとひと夏のバディだ。オイラにもその時その時のバディがいた。いまは何をしているのかわからない奴もいるけど、その時のオイラにとって大切な存在だったな。塊太のように心のキズがあったのかもしれない。そばにいてくれるだけだったり、時には背中を押してくれたり。オイラが相手にとってもそんな存在だったらいいな。クルマやオートバイもオイラたちにとっては大切なアイテムだった。大人になっても野郎二人でたいした当てもないまま走ることなんてなくなったけど、そんなことをしたくなる時がまたあるかもしれない。仕事や家庭のことでなかなか時間がない中でそんなことに付き合ってくれる奴はいまいるかなあ。いまはそういう時って、酒で紛らわすことが多い。ほんの数時間のことだ。昔みたいに気がすむまで一緒にいてくれたり、逆に付き合ってあげることはない。だからそんな友だちはかけがえがない。

  • 塊太と直次郎、成長の物語。
    視点が二人の間で移動するが、意図的なのか分からないが、不意に入れ替わるので、全体がばらばらの感じが否めない。
    心の中の描写が主で、せっかくの岩手の情景が浮かばない…

  • 『旅のおわりは』に次いで描かれた書き下ろし青春小説。青春時代の苦悩と成長の過程が、200ページあまりの中に凝縮された、爽やかな作品であった。

    驚いた事に主な舞台は岩手県である。主人公の塊太の実家の牧場の所在地は旧山形村であろう。作品の中には、盛岡駅のさわや書店と思われる書店が登場したり、実際の北上市のアメリカンワールド、みちのくラーメン、東日本大震災の被災地の宮古市、田瀬湖、奥州市、一関市などが描かれる。きっと、岩手県民や岩手県に所縁のある方々が読めば、臨場感が増すに違いない。

    夏休みに牧場の息子の塊太は一人旅を続ける直次郎と出会う。ある事件をきっかけに人前で自分を表現出来なくなった塊太と両親の不和から家出して一人旅を続ける直次郎。二人の高校生がふとした事から岩手県内を旅しながら、徐々に友情を深め、成長していく…

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著者プロフィール

吉村龍一(よしむら りゅういち)1967年、山形県南陽市出身。高校卒業後自衛隊に入隊し、陸上自衛隊施設科隊員として勤務。除隊後、近畿大学豊岡短期大学卒業。2011年、「焔火」にて、第6回小説現代長編新人賞を受賞してデビュー。単行本として刊行された。2013年、第2作目『光る牙』を刊行、同作は第16回大藪春彦賞候補作となる。そのほかの著書に『旅のおわりは』(集英社文庫)がある。

「2017年 『隠された牙 森林保護官 樋口孝也の事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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