- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087453553
作品紹介・あらすじ
とある事情で猫の姿になってしまった浪人の宗太郎。善行を積めば元の姿に戻れるということから、市井の人々から舞い込んだ依頼を受けて今日も奔走する。大人気あやかし時代小説、第2弾!
感想・レビュー・書評
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あいかわらず猫にも人にも温かい物語でした。
ところは日本橋・三日月長屋。
ひょんなことから白猫にさせられた武士・宗太郎。(猫太郎)
「猫先生!」
「いや、それがしは猫ではないのですが…」
今回も、そのむなしい抵抗が……笑えます。
もうね、犬のまるちゃんの忠誠心と、子猫の田楽ちゃんのいじらしさがたまらない。
田楽ちゃんとの別れはさみしかったけれど、
続編ではぜひ、田楽ちゃんが幸せに暮らしている様子を見たいです。
そして、爺やの言葉が深く深く胸に響きます。
「市井に息づく猫、犬、鳥、虫一匹にも命がございます。
愛玩動物の生殺与奪は人間次第、さすれば、愛玩ではなく愛情をもってお育てなされ」
世は空前の猫ブーム。
これで不幸な猫ちゃんが少しでも減ってくれたらと願いつつも、
手放しで喜ぶことができない私には、
爺やの言葉が”ブーム”への警鐘のように聞こえました。
愛玩と愛情の違いを、自戒も含め理解したいと思います。
「猫の手貸します」
世のため人のため、ひいてはおのれのため、猫のため、恩送りするため、
百の善行を積めば人間に戻れるという、
その日を夢見て、猫太郎は今日も行く。
ただし、猫は七より大きい数字がわからないそうなので…(笑)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
どんどん面白くなってきた。
シリーズものは、2作目からは面倒な説明文が短くて済み、読者も設定が分かっているので、物語の世界に入りやすい。
犬の“まる”や、仔猫の“田楽”、皆、人間と同じく忠誠心や家族への恩愛の情を持ち、可愛くて愛おしい。 -
シリーズ2巻目。3話中、2話をあっと言う間に読んだのに、最後の1話を読むのに間が空き、最初の2話については、記憶に靄がかかっております。
1巻を読んで、すっかり宗太郎いや猫太郎のファンになったので、今巻ものほほんと楽しめました。特にかわいいアピールをしているわけでも、そういう描写があるわけでもないのに、読者にかわいいと思わせるその筆力はすごいと思わずにいられないのです。
ところで、最後の話「晩夏」は、ちょっと色々考えさせられました。とはいえ、別に説教臭いわけでも押し付けがましいわけでもなく、また重いわけでもないのだけど。「親子」とか「家族」とか「絆」とか「命」とか。単語だけ並べると重くなるテーマだけど、話自体は重苦しくない。
でも読みながら、ちゃんと考えさせられる。ただのほっこり話で終わらせないところが、このシリーズの醍醐味かもしれないと思いました。
さて、第3巻も、張り切って読まねば! -
どの話も人情味あふれる暖かい話(*^^*)晩夏に登場する仔猫の田楽がなんとも可愛い!(*´∇`*)老骨と犬に登場の犬 まる も大好き!(^o^)もちろん主人公の宗太郎も好きですよ(^^;)もう名前訂正するのが大変なくらい猫先生や猫太郎で定着してますね(--;)百の善行を積んで人間に戻るのはまだまだ先になりそうだ(゜゜;)
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田楽ちゃん、可愛い!
それだけに、宗太郎の決心が胸に迫る。
宗太郎が化け猫扱いされちゃうのは気の毒だなー。
でも、ねこのうわまいでは楽しんでたね(笑)
犯人は、もしやと思ったのが当たってしまって残念。
宗太郎が猫になってしまったのは気の毒だし、真面目な性格が好もしいので、早く人にもどしてほしい。
でも、そうなるとシリーズが終わって寂しいし、実際、5巻までは出ているので、そこまでは猫さんのままの模様。
先を楽しみに読もう。 -
2015-12-23