四百三十円の神様 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087458435

感想・レビュー・書評

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  • しっかり 長編かと思ったら
    短編集でした(ちゃんと確認しろ!!)

    さくさくと読めて中々面白かった

    作中の1つ
    【腐ったたぬき】は面白かった
    文芸部の子達が、意外と皆内容うろ覚えな【分福茶釜】について

    論理的に現実的に意見を言い合う感じ

    こういうの大好き

    でもやると嫌がられるんだよね(笑)

    歌とか聞いてて

    徳永英明 壊れかけのradio
    【♪♪何も聞こえないぃ~♪♪】
    うん もう壊れてるじゃん…

    とか

    aiko カブトムシ
    えぇ…少し背の高い彼の耳によせたオデコ
    甘い匂いに誘われた私はカブトムシ…

    カブトムシは甘さで集まって来たり、好んでもなくて…発酵した樹液に集まる
    …てことは彼氏の耳は発酵している可能性があるから…病院に行った方が…中耳炎かな?
    と言うと

    色んな人から怒られる…

    ※だから結局 話が変わるけど俺が何が言いたいかって言うと…
    【施設のトイレとかで、手を洗う時にやたら小さい洗面台って たまにあるけど…水とか外に跳ねてイライラするよね!】って事!!

  • 7つの物語の短編集。どの作品もなんとも言えない切なさがあって、そこはかとない郷愁が漂っている。そして、誰が読んでも必ず何処かに自分と重なる部分があるように思う。『腐ったたぬき』は笑った!物語の解釈って自由だな。笑

  • 『四百三十円の神様』読了。
    元さんの作品はいつも人間の弱い部分やずるい部分がつぶさに描かれていて、そしてどことなく昭和の香りがする。
    今よりも人と人との繋がりが濃厚だったと思えた時代。それと同時に繋がった負の鎖を容易に断ち切ることができなかった時代。家族だったり、学校だったり。
    本作は短編集で個々の作品のテイストは様々だけど、自分が生き抜くためにそこから逃げたっていいじゃない、それも前に進むための方法だよ、と言っているように思える。
    人間は弱い生き物だからちょっとくらい失敗してもやり直せる。そう思えたら、今の世の中も少しは生きやすいのかもしれない。

  • やっぱり人生って素敵で面白い。世知辛い世の中だけど、この世界は愛に溢れている。心を揺さぶる現代における大人のおとぎ話。
    しんどい毎日だけど、本作を読み終えるとちょっと元気になれる。牛丼店にいた神様や刺青男の最期、そして往年の大女優など、有名無名関係なく各々の歩んできた道がある。それを優しく紡ぐ作者の器量は、今後のブレイクが楽しみだ。

  • 子供の頃、大人になったらわかるよと言われる度に悔しかったけど、大人にならないと分からないこともあるよな…と思わされる一冊。
    感情は経験から生み出される。だから、同じ場所で同じものを見ていても隣にいる人と分かり合えない事だってたくさんある。
    大人になったから分かる事、親になったから分かる事、誰かを愛したから分かること、誰かを憎んだから分かること、たくさんあるんだろうな。

  • とっても読みやすい本。

    短編なせいもあるけど、気楽に気軽に読み終えられます。

    わたしはたまたま、この本の前に億り人になるって言う、やたら盛大に借金して、投資せよ!
    そしたら、一か月で億万長者だ!っていう本と、月15万で楽しく暮らす。ひっそり生きる。っていうとても若い人とは思えない、非好奇心の若者のリアル本を読んだあとに、

    四百三十円の神様っていうフィクション読んだもんだから。

    大変申し訳ないんだけど、ノンフィクションのパンチ力半端なさ過ぎて、いや四百三十円って、億万長者にもなれなければ、15万で細々くらす若者にしてみたら、しょーもないっていう。なんとも言えない、現実と非現実のギャップ。しかも、

    現実のほうが激しめ。
    っていう本の読み方してしまったもんだから。
    読んで頭からサラーと流れて行ってしまって、読んでる間はそこそこ楽しんだけど、

    じゃ、全体通してどうだった?って聞かれたら。

    いやーなんだろ。
    凄まじい現実をマイルドに表したフィクション。みたいな感じかな。笑

    ホント、案外その辺のママの話聞いてるほうが、モノすごいストーリー背負ってたりするもんなのよね。



    #現実は小説より激しめ
    #どうってことない金額
    #どっちつかず
    #また、わたしはなんでこんな金がらみの本を選んだのか
    #精神的な何かか!?
    #神のお導きか
    #億万長者から四百三十円まで
    #どうなのよ
    #なんなんだ?
    #月15万生活のひっそりした若者
    #お金はあるけど経験少なめ
    #経験貧乏
    #まさに!!!!

  • 『九月一日』が良かった

  • どの話も読み終わると胸がじんわり温かくなるようなお話でした。たぬき以外は。
    勝ち負けで言えば負けた話なのですが、負けにも色々あって、それが他者を励ましたり助けたりすることもあるのだなあと。結果は負けだけど、真摯に立ち向かう姿が素晴らしいのだろう。

    たぬきは、腐っているのはたぬきではなく見ている貴方です。読書は自由だけど、全部をそっちにねじ曲げるのは、私は好きではないな。

  • 【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

  • 腐ったたぬきが面白かった

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著者プロフィール

神奈川県生まれ、東京育ち。日本大学芸術学部文芸学科中退。日本推理作家協会会員。2009年、『山姫抄』(講談社)で第4回小説現代長編新人賞を受賞しデビュー。『泣きながら、呼んだ人』(小学館)が盛岡のさわや書店が主催する「さわベス」1位を獲得。2011年に刊行した『嫁の遺言』(講談社)が多くの書店員の熱い支持を受けベストセラーに。その他に『蛇の道行』(講談社)、『四月一日亭ものがたり』(ポプラ社)、『ひかげ旅館へいらっしゃい』(早川書房)、『ごめん。』(集英社)など。昨年刊行した『カスタード』(実業之日本社)は奇跡と癒しの物語として多くの読者を勇気づけ、本作はその続編にあたる。不器用だけど温かな人情あふれる物語には、幅広い世代にファンが多い。

「2022年 『ロータス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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