凍結捜査 (集英社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (520ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087458985

感想・レビュー・書評

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  •  一年前に暴行事件を起こした男が北海道で
    射殺される。
    殺しの手口は後頭部に銃弾を2発撃ち込むという処刑に近い殺害方法だった。
     被害者と暴行事件の時から面識のあった凛の調査を始めるが、謎の女性が接触してくる。
     さらに暴行事件の被害者だった女性も半年後に同様の手口で東京で殺害されてしまう。
     調査を進めるうちに見えてきた被害者と加害者の意外な関係、警察の表裏とは?
     序盤はちょっとダラダラ気味に感じていたのですが、後半が面白かった。
     

  • 「検証捜査」から続くシリーズ。
    多分、この「凍結捜査」で「検証捜査」のメンバー全員が主役となったので、これで完結するはず。
    今作の主役は唯一の女性だった凛。札幌の本部から函館中央署に異動になり、その冬、大沼公園で後頭部を2発、拳銃で撃たれた遺体が見つかる。その被害者が札幌時代に凛が手掛けた暴行事件の加害者であったことから、凛は捜査本部とは別に捜査にのめり込んでいく。
    思うように、捜査が進まないまま、約半年後。今度は神谷のいる都内で同じような射殺体が見つかる。
    この被害者こそが、暴行事件の被害者であり、函館の事件後、行方不明になっていた女性であることから、事件が複雑に絡み合っていく。
    北海道が舞台と言うことで、ありがちなロシア・マフィア絡み。そこに行きつくまでに、結構時間がかかるけど、「やはりそうなるか…」と思ってしまった。
    そうなってくると、佐々木譲の重厚な小説のイメージがちらついてしまい、思わず比べてしまう。やはり、北海道の警察物は佐々木譲の方が面白いので、物足りなさも感じつつ、物語はシリーズ自体の締めくくりに…
    このシリーズは、それぞれのメンバーが地元に戻った後も捜査に協力したり、いい関係性を描いてきたのが、一番の面白さ。今作でも、それぞれの名前が出て来たし、今後のメンバーの様子も読んでみたいと思うけど、これで1周したので、一旦は終了なのかな…

  • 実行犯逮捕までは至らなかったが、次の展開が楽しみな終わり方でした。
    次号の共謀捜査がすぐに読みたくなりました。

  • 捜査シリーズ第4弾。
    「検証捜査」でチームを組んだメンバーが順番に主役を務めるこのシリーズ、トリは北海道警(現在は函館中央署勤務)の保井凛。
    今作は、警察小説+恋愛小説の感がある。このシリーズの主人公ともいえる警視庁神谷刑事は、いつのまにか凛のマンションの部屋のカギを持つ仲となっている。
    函館で起きた殺人事件に続き、東京でも同様な手口の事件が起きる。神谷と凛は、時には同行し、時にはそれぞれ単独で、互いを思いやりながら、捜査を進める。
    二人の今後についても示唆するようなエンディングも用意されている。
    また、捜査活動中にそこかしこで食事のシーンもあり、今作のひとつの特徴となっている(北海道でのメニューなど思わず食欲をそそる)。
    さらに、神谷の捜査活動での相棒への辛辣な評価も、閑話休題的に面白い。
    「寝ることと飯を食うこと、それに天気の心配しかしていないようでは、刑事どころか、人間失格だと思うが」とか、「こういうどうしようもない奴がいる―所轄で大した成績も残していないのに、なぜか本部の捜査一課に異動してくる人間が」など。
    実際の現場でも、”あるある”の出来事だろう(笑)。
    終盤で、「検証捜査」で取りまとめ役だった警察庁の永井理事官が、ICPOへ出向する話が出てくる。このシリーズも、国際的になっていくのだろうか。

  • 射殺事件絡みの事件。新たな捜査シリーズだ。

  • 北海道大沼で雪の中から、平田の射殺体が発見された。函館中央署の保井凛は、平田に暴行されたと被害届が出ていたことを思い出す。早速、被害者の珠希を訪ねると、姿を晦ましていた。進展なく迎えた初夏、東京で女の射殺体が発見される。凛は、警視庁の神谷と捜査を進めていくが…。連続殺人の狙いは金か怨恨か?巧妙に計画された重大犯罪に熱き刑事魂の捜査チームが挑む。待望の「検証捜査」兄弟編。

  • 北海道大沼で雪の中から、平田の射殺体が発見された。函館中央署の保井凛は、平田に暴行されたと被害届が出ていたことを思い出す。早速、被害者の珠希を訪ねると、姿を晦ましていた。進展なく迎えた初夏、東京で女の射殺体が発見される。凛は、警視庁の神谷と捜査を進めていくが…。連続殺人の狙いは金か怨恨か?巧妙に計画された重大犯罪に熱き刑事魂の捜査チームが挑む。

    前作の「時限捜査」よりは、はるかにましだった。これでシリーズ完結かな。

  • 読んでいて段々と前作を思い出してきた。起承転結しっかりしていて単純でもなく複雑すぎることもない。ちょうど良いバランス。次回作への伏線ありありなので期待したい。2人の関係にも注目。

  • 堂場瞬一はやはり面白い。先が気になって仕方ないが、今回は読むのに日にちがかかった。長篇で最初なかなか進まず、後半位から引き込まれるように読んだ。

  • 「検証捜査」から続くシリーズ。
    多分、この「凍結捜査」で「検証捜査」のメンバー全員が主役となったので、これで完結するはず。
    今作の主役は唯一の女性だった凛。札幌の本部から函館中央署に異動になり、その冬、大沼公園で後頭部を2発、拳銃で撃たれた遺体が見つかる。その被害者が札幌時代に凛が手掛けた暴行事件の加害者であったことから、凛は捜査本部とは別に捜査にのめり込んでいく。
    思うように、捜査が進まないまま、約半年後。今度は神谷のいる都内で同じような射殺体が見つかる。
    この被害者こそが、暴行事件の被害者であり、函館の事件後、行方不明になっていた女性であることから、事件が複雑に絡み合っていく。
    北海道が舞台と言うことで、ありがちなロシア・マフィア絡み。そこに行きつくまでに、結構時間がかかるけど、「やはりそうなるか…」と思ってしまった。
    そうなってくると、佐々木譲の重厚な小説のイメージがちらついてしまい、思わず比べてしまう。やはり、北海道の警察物は佐々木譲の方が面白いので、物足りなさも感じつつ、物語はシリーズ自体の締めくくりに…

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著者プロフィール

堂場瞬一(どうば しゅんいち)
1963年茨城県生まれ。2000年、『8年』で第13回小説すばる新人賞受賞。警察小説、スポーツ小説など多彩なジャンルで意欲的に作品を発表し続けている。著書に「刑事・鳴沢了」「警視庁失踪課・高城賢吾」「警視庁追跡捜査係」「アナザーフェイス」「刑事の挑戦・一之瀬拓真」「捜査一課・澤村慶司」「ラストライン」「警視庁犯罪被害者支援課」などのシリーズ作品のほか、『八月からの手紙』『傷』『誤断』『黄金の時』『Killers』『社長室の冬』『バビロンの秘文字』(上・下)『犬の報酬』『絶望の歌を唄え』『砂の家』『ネタ元』『動乱の刑事』『宴の前』『帰還』『凍結捜査』『決断の刻』『チーム3』『空の声』『ダブル・トライ』など多数。

「2023年 『ラットトラップ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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