- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087461961
感想・レビュー・書評
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『佐賀のがばいばあちゃん』と重複していることが多い印象。高校生の頃や、八百屋での仕事、東京への家出なども入っているけれど、基本的に二番煎じ的な感じがする。
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有名ながばいばあちゃんは面白く読めたがコレはきつかった。
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配置場所:摂枚文庫本
請求記号:779.14||S
資料ID:95080030 -
酒井順子の『おばあさんの魂』で出てきた「がばいばあちゃん」の話がえらいおもしろかったので、図書館で借りてきて読んでみた。「がばいばあちゃん」で検索すると、何匹目のドジョウというやつか、ずいぶんいろんな本がヒットするのだった。
「がばいばあちゃん」こと、おさのさんは1900年うまれ。元号でいえば明治33年、津田梅子が女子英学塾をつくり、吉岡弥生が東京女医学校をつくった年でもある。
広島でうまれた昭広(洋七の本名)が、佐賀のおさのさんに引き取られることになったのは、まだ若かった父が原爆症で亡くなったことが大きい。母は昭広と兄、ふたりの子を露天の居酒屋をいとなんで養おうとしたが、ちょろちょろする幼い子どもがいては難しかったのだ。
おさのさんは、ただ歩かない。腰にひもをつけた磁石をさげて、鉄クズを拾って歩く。近くの川には水面すれすれに棒が渡してあり、その棒に引っかかる食べものから燃料まで拾う。川の上流には市場があり、売り物にならん野菜や、ちょっといたんだ野菜、川で洗っていて手がすべった野菜などが流れてくる。
おさのさんは川を「スーパーマーケット」と呼び、「わざわざ配達してくれると」「勘定せんでよか」と川をのぞいては笑っていたという。たまに何も引っかからない日があると「今日は、スーパー休みか」と残念がる。お盆には精霊流しで流れてくる船から果物やお菓子をいただき、亡くなった人の霊が乗っているという船は手を合わせてまた川に流していた。
「ばあちゃん、腹へった!」と叫んで帰ってきた昭広に、「気のせいや」と言い、もう寝てしまえと言われて布団に入っても、やっぱり空腹で目がさめて「やっぱり、お腹減った」と言う昭広に、「夢や」と言うたおさのさん。
冬の寒さをあたためてくれる湯たんぽは、客が来ればそのお湯でお茶をいれ、遠足のときには水筒にもなった。おさのさんの暮らしは、まるで『TOKYO 0円ハウス』である。「幸せは、お金が決めるものじゃない」と、おさのさんは「明るい貧乏」を推奨する。
▼うちは明るい貧乏だからよか。
それも、最近貧乏になったのと違うから、心配せんでもよか。
自信を持ちなさい。
うちは先祖代々貧乏だから。
第一、金持ちは大変と。
いいもの食べたり、旅行に行ったり、忙しい。
それに、いい服着て歩くから、こける時も気ぃつけてこけないとダメだし。(p.53)
この「がばいばあちゃん」本の1冊目『佐賀のがばいばあちゃん』では全く登場しなかったが、昭広が佐賀から広島へ戻った日々を書いた続編『佐賀から広島へ めざせ甲子園』では、おさのさんの末息子アラタちゃんが登場する。佐賀で、昭広は、おさのさんとアラタちゃんと3人で暮らしていた。7人きょうだいの末っ子アラタちゃんは小さい頃に事故で頭を打って知的障害になり、時々どっかへ行ってしまったり、発作を起こしたりだったそうだ。
「アラタちゃんには悪かばってん、七人も育てたら一人くらいは犠牲者は出る」「それくらいの気持でおらんと、人生はやっていけん」と、ばあちゃんはもらしたことがあるという。夫を42歳でなくしたとき、おさのさんは、娘2人(昭広のかあちゃんと、喜佐子おばちゃん)に「もう働け」と学校を途中で辞めさせた自分がつらいと言っていたと。
▼「二日働いたら千円になる。それで米を買う。味噌を買う。醤油を買う。それがあったら死なん。おかずはあとからついてくる。がっはっは」(pp.62-63)
洋七が「心のあり方で幸せは決まる」「心の持ちようや」と書き、「ニートは働け」と書くのは、ちょっとばかり引っかかるけど、笑いのあふれる、おさのさんの暮らしの知恵にみちた話はよかった。おもしろかった。
(3/7了) -
図書館で返却されたばかりの本の棚を見ていたらあったので、ふと手に取ってみた。
まったく興味がなかったけれど、話題作だったし・・・と。
でも、「佐賀のがばいばあちゃん」ではなく、その続編であることに気づいたのは、読み始めてからだった。
そんな感じでまったく期待せずに呼んだのだけれど、意外におもしろかった。
ちょくちょく素直に感動できるところもあったし、内容が濃い本ではないので、簡単に読めて、通勤のお供にはぴったりな感じ。
でも、軽すぎて、往路だけで読み終えてしまったので、帰り読む本がなくなった。
どうしてくれよう・・・。 -
がばいばあちゃんのもとを離れ,広島のかあちゃんのもとにもどった昭広。
離れていてもばあちゃんは昭広にとって大きな存在となっている。
がばいばあちゃんシリーズを読んだのは初めてだったが,ばあちゃんは明るくていつも前向きで,でもちょっと意地っ張りなところもあって,人間味がある。離れて暮らしているが,要所要所でばあちゃんが登場して,筆者に影響を与えている。
状況がどうであれ,心の持ちようが大事,そんなことを思わせられる。 -
がばいばぁちゃんシリーズ。
どれも、とってもいい本で大好きな本。