- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087464085
作品紹介・あらすじ
週刊少年ジャンプに連載され、囲碁ブームに火をつけた人気コミック『ヒカルの碁』が示す勝利の哲学とは?東大卒、脱サラをしてプロになった異色の棋士石倉昇九段が、このコミックをモチーフに、囲碁の世界の楽しさ厳しさ、そして奥深さ、囲碁の効用と必勝法、プロ棋士の生活などについて語り尽くす。極限の勝負の世界に生きる者しか知り得ない、強さの秘密が明らかになる。ミニ囲碁入門付き。
感想・レビュー・書評
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土曜日に通っている囲碁教室の石倉先生の書籍です。
バカっぽい(っていうか、low brow な感じの?^^)タイトルの本ですが、意外と(?)結構面白かったです。^^
タイトルからわかるように具体的な手とか手筋のことを説明している本ではなく、どんな風に囲碁に取り組むか、みたいな話題が中心なので、碁の学習という意味ではメタレベルな感じの事柄ですが、何か学ぼうとするとき意外と結構メタレベルの情報のインパクトが大きいということが少なくないと思いますし、読んでみて色々参考になりました。
他にも同じような本を読んでみたいと思える感じでした。
なるほど、と思った点、始めて知った点などはいろいろありますが、いくつかあげると
・強くなりたかったら詰碁をいっぱいやれ!(あー、やっぱり結局そーなんだー、と思いました)
・小林光一先生は、ただきんちゃんに似てるだけじゃなく、趙治勲先生と競って一時代を築いたすごい人だった
・形勢がいいからといって手堅く打っていたらすぐ相手につけ込まれてしまうので、常に厳しい手を追求してゆくべき。(上記小林光一先生の言葉)
・対局の時は相手が先輩の先生でも尊敬しないようにしている、と山下先生が言っていたということ。無論礼儀やマナーは大切ですが、対局の時に相手を尊敬しすぎると、びびって勝てなくなってしまうので、対局の時は相手は大したことないと思った方がいいとのこと。見習いたいです。。^^
・必ず勝てる、あるいは勝てそうだと思って(必勝法くらいの勢いで)打った方がいいということ。石倉先生曰く、調子がいい時はそういう心境だそうです。見習いたいです。^^確かに、私の少ない経験からも、どうやったら勝てるか、という展望や戦略を持たないまま打っているときはたいてい結果も芳しくない気がしますし、そういう対局は負けても得るものが少ないような気もします。。結局何かしら勝つための戦略や見通し、目標をもって対局しないとどうにもならない、ということでもあるかと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
奥の深い囲碁の哲学的なお話を対話でつづったエッセイ。ヒカルの碁のワンシーンを「わかるわかる」と話すプロ棋士の石倉先生のお話がマンガの世界でしか接してなかった囲碁をリアルに引き上げてくれたような気がします。
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囲碁マンガ「ヒカルの碁」の登場人物や場面シーンを通じ、勝負とは、人生とは、などを考えさせる一冊。
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最近完全版が刊行されて、購入欲をそそられつつも必死で我慢しているという、ヒカ碁絡みの勝利学入門本。この手の本では「スラムダンク勝利学」というのを読んだことがあるが(笑)それと比べると以後の啓蒙本に偏った感はあるものの、コミックと実際の囲碁界の話を絡めたわかりやすい解説に、囲碁にもちょっと手を出してみようかなという気にふらっとなってしまう。白川7段として本編にも登場している、異色の東大棋士のなかなか読ませる本。