いつもの朝に 下 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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感想 : 116
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087464146

作品紹介・あらすじ

優太は、父が残した手紙に書かれた"福田ヨシ"を訪ねる。その女性は、優太を待っていたと言い、父から預かったというノートをくれた。そこには、父親の恐るべき告白が書き記されており、三十年前に起きた凄惨な事件が浮かび上がる。あまりに残酷な出自を知った優太は、兄の桐人に助けを求めるが…。二転三転する事実に翻弄される兄弟の嫉妬と確執、親子の絆など深い家族愛が胸にせまる兄弟小説。

感想・レビュー・書評

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  • 兄弟愛(家族愛)としての話として捉えると、後半の廃墟からエピローグまでは素晴らしかったです。
    ただ、ミステリーとして捉えると、もう一、ニ捻りは欲しかったなと思いました。

  • 泣かずには読めませんでした。
    親子、兄弟の愛情と絆に感動です
    藤堂家との絆も良かったですね。
    桐人は、額の傷の戒めや優太と母との約束により、立派な医者になれた。
    ただ、結婚せず自分の血統を終わりにしたのもきれいな終わり方だとおもいました。

  • 自分が三人もの人を殺した男の子供だと知った時、果たして人はどう思うのか。人間形成に必要なものは遺伝子か、環境か。もしかして全て勘違いじゃないのか?という期待も込めて読み進めましたが…甘かった。父母への愛、兄を思う心、弟を思う心、一緒に暮らした日々が確かに形となっていた。血の繋がりだけではない家族の確かな愛でした。最後は切なかったな、泣けた。幸せな日々を過ごしたと信じたい。それにしても、何であんな手紙やノートを残すかね?自己満足にしか思えないんだけど…。

  • 小説での初泣き作品。
    人は育った環境で形成されることを明人、沙羅、桐人、優太の言動の重なりから感じた。
    兄弟ならではの愛と衝突の描き方が巧妙。山梨での2人の言葉のかけ合いは音が聞こえるほど心が動くのを感じた。涙が止まらない。
    第九章では沙羅視点で物語が振り返られるが、それまで川嶋が罪人の血と言っていたものを、沙羅がさらっと極端な性格と表現する部分が印象的。

  • 兄弟の思いやりに感動しました。

  • 面白かった。ミステリー今邑彩さんはミステリーの人だと思っていたけど家族愛もいいなぁ。自分の中の汚れを許せない桐人の心情の描き方が上手い。
    自分を助けさせることで兄を救うのは考えたなぁ

  • 下巻も一気読みでした。きょうだいのお互いを思いやる気持ちが胸に響きます。遺伝子と環境、どちらも大切だと思うけど、運命だけではなくて本人の意思や努力で自分は変えられるものだって、信じて生きていきたいと改めて思いました。

  • 今日の午後から読み出して、一気に読み終わってしまいました。


    人は環境で造られると私も思います
    何かあった時に、助けてって言える人がいる事、全力で支えたいと思える人がいる事 すごく大切だと思います。

  • 後半、何か間延びしてしまった。特に母親の実家に行ってからの兄弟のやりとり。
    前半がワクワク強かっただけに。

  • 桐人と優太にまつわる出生の話。
    話のテンポがよく、読みやすい文章だった。
    母の描写がとても魅力的だった。
    最後は綺麗な終わり方だった。
    岡山弁が盛り込まれてないのが残念

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