崩れる 結婚にまつわる八つの風景 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087472172

感想・レビュー・書評

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  • 以前読んだ事があるのを忘れて再読になりました。
    読みながら、もしかすると以前テレビドラマで見た事があるのかなあという感じは確かにあったのです。
    でも面白かったからokです。

  • 結婚をテーマにした短編。
    結婚をする、子供が生まれる という人生の節目に
    何かしら 不安というものがあるに違いない。

    崩れる 
    稼げない夫、銀行に勤め始めたのにあっさりとやめる息子
    息子が はじめは 父親をののしっていたが、同じような立場に。
    妻は どこにも 怒りをもっていくことが出来なかった。

    怯える
    妻が妊娠して、昔の別れた恋人から連絡があった。
    そして、ストーカーのごとき行為が続いたが、それは。

    憑かれる
    聖美は、結婚しないと決めていた。
    そんな聖美に 高校時代の二人が、結婚するという。
    それを祝う会に参加するが。
    高校時代の悪さが、報われる。

    追われる
    結婚カウンセラーが、つきまとわれる。

    壊れる
    妻が自動車事故にあったが、相手は部長の妻だった。
    部長の不倫相手を確かめて。

    誘われる
    友達のいない 母娘が つきあったのは

    腐れる
    妻が妊娠し、過敏に匂いに反応する。
    生ゴミの匂い そして 死体の匂い

    思い込む ことで 物語が ホラーとなる。

  • 【書評】崩れる-結婚にまつわる八つの風景- 〈貫井徳郎〉 http://blog.livedoor.jp/ecwebjapan-books/archives/21595895.html

  • リアルにありそうで怖い。ホラーってわけじゃないのに肝が冷えた。

  • 貫井さんの短編集。ミステリというだけでなく、ホラーテイストもあったり。
    しかし特に面白いかっつーと…。たぶんこれが出版された当時(10年以上前?)に読んでたら斬新だと思うのもあったんだろうけど、今だと割と多いよねえ…。
    一番良かったのは「誘われる」。ママさん友達を求める女性たちが出会うが、図々しい人であることに気付き嫌気がさしてくる…と思いきや、実はその被害者側の女性は育児ノイローゼだったというオチ。これは良かった。

  • 小休止にはもってこいの短編小説。のど越し爽やか。平凡を突き詰めたものばかり。平凡の中に潜む非凡を平凡に描くからこってりしてないというか。アイデアに凝りすぎないで、小さな物語を小さな物語なりに書き貫くというか。昼ドラにあるような小刻みなザワザワ。筆致力というべきなのか、観察力というべきなのか。とにかく肩に力を入れないで、すーっと嚥下できた。ドグラ・マグラの後だからかな?

  • 再読。
    面白かった!!
    ハズレなしの短編集。

    「誘われる」公演デビューをするも友達ができない子育て中の杏子は、同じように友達を求める投書を新聞で見かけ、電話をかけてみる。
    これが一番面白かった。
    ラストは驚かされた。

    「憑かれる」聖美の高校時代の友人2人が結婚するという。突然お祝い会に誘われレストランに出かけていくが・・・。この中ではやや異色の作品。著者曰く「レベル的にはこの作品集の中では一段落ちるように思う」とのことだが、そんなことはなく、とても面白かった。

    2015.9.26
    再読。
    結婚をテーマにした短編集。
    どの話も面白かった。

  • 表題作が一番良かった。あとはまあまあ。

  • 短編集なのでわかりやすい。可もなく不可もなく。

  • 貫井作品初読了。短編集だが、日常に潜む恐怖をリアルに描いており、じわじわと後から恐ろしさを感じる。
    短編ということもあり、大概は結末の読める物が多かったが、「誘われる」の意外性のある結末は予測できず、個人的には短編集の中でこの作品が一番面白いと感じた。
    最初に貫井作品を薦められてから約7年経ち、ようやく読めたという満足感と共に、長編を読みたくなる気持ちが湧いてきた。

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著者プロフィール

1968年、東京都生まれ。早稲田大学商学部卒。93年、第4回鮎川哲也賞の最終候補となった『慟哭』でデビュー。2010年『乱反射』で第63回日本推理作家協会賞受賞、『後悔と真実の色』で第23回山本周五郎賞受賞。「症候群」シリーズ、『プリズム』『愚行録』『微笑む人』『宿命と真実の炎』『罪と祈り』『悪の芽』『邯鄲の島遥かなり(上)(中)(下)』『紙の梟 ハーシュソサエティ』『追憶のかけら 現代語版』など多数の著書がある。

「2022年 『罪と祈り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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