- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087483772
感想・レビュー・書評
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2019年、15冊目は、隙間読書用にしていたホラー・アンソロジー。
今回は、一言コメントを添えて(ややネタバレ要素アリ)。
「黒いベールの貴婦人」加納朋子
ベタなホラー的設定~まさかのホッコリなオチ。
「梢のそよぐ下」山上龍彦
あの、コマワリくん、の漫画家が転身していたとは……。ただ、自分にはモヤ系で、合わなかった。
「怯える」貫井徳郎
上手いが、ホラーというより、箱庭サスペンス的かな⁉️
「きりぎりす」佐藤哲也
異形もの。
「特殊治療」藤田宜永
メタモルフォーゼもの。
「鳥肌」桐野夏生
漂うチグハグ感。それは、自己中心的主人公によるもの。ホラーというより、サスペンス。
「銀色列車」かんべむさし
ブラック・ユーモアもの。
「骨のモチーフ」佐々木譲
モヤ系のオチだが、好きな方向性。この先や、裏側を想像せずにはいられない。
以前読んだホラー・アンソロジー、『白昼夢』の姉妹作。単独作、既読の作家なし。同時に、単独作にまで触手が伸びる作家も……。まあ、純然なホラーを期待すると、少々肩透かし。ただ、広義なホラーとしては、ヴァラエティーには富んでてイイんじゃない。というコトで総合評価は、★★★☆☆。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ホラーのアンソロジー。
面白かった。
銀色列車は、笑えるけど、笑えない話。
読む前の自分に、これだけは読んでおきな、と伝えたいのは、かんべむさしさんの「銀色列車」、加納朋子さんの「黒いベールの貴婦人」かな。他も楽しめたけど。 -
佐々木譲など8名の作者の短編を集めたホラー・アンソロジー。いろいろな文調が見られますが、読みにくい作者もありますね。慣れていない作者、ってのもあると思いますが。
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黒いベールの貴婦人 (加納朋子) / 初出 小説すばる 1994年1月号
梢のそよぐ下 (山上竜彦) / 初出 小説すばる 1994年9月号
怯える (貫井徳郎) / 初出 小説すばる 1995年4月号
きりぎりす (佐藤哲也) / 初出小説すばる 1995年2月号
特殊治療 (藤田宜永) / 初出小説すばる 1992年11月号
鳥肌 (桐野夏生) / 初出 小説すばる 1994年6月号
銀色列車 (かんべむさし) / 初出 小説すばる 1993年2月号
骨のモチーフ (佐々木譲) / 初出 小説すばる 1994年9月号
解説 (坂東齢人)
装画 小泉考司
アートディレクター スタジオ・ギブ
印刷 凸版印刷 -
実にバリエーション豊か。ホラーというジャンルの多様さが、よくわかった。
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「黒いベールの貴婦人」加納朋子 (『沙羅は和子の名を呼ぶ』に収録)
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ホラー短編集をいままで数冊紹介しているが、今回よんだこの本はわりとおすすめ、普通に楽しめる。
その中でも『怯える』『鳥肌』は、お話の落ちもしっかりしてて面白い。
一番怖いのは生きている人間ってことなのかな。