春のめざめは紫の巻 新・私本源氏 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087491777

感想・レビュー・書評

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  • 源氏の君は相変わらず自信たっぷりイケメンですが、さすがに加齢は免れない、という厳しい現実が、若い姫君たちによって、容赦なく語られます。ヒゲの伴男は、既に中年を受け入れた楽しみ方に熟達していて、この巻でも余裕を見せてくれていますね。

  • 『新・私本源氏 ― 春のめざめは紫の巻 ― 』
    三部作の内の二作目。


    一作目と三作目は昔読んだけど、この二作品が手に入らなくて、ずっと未読だった本書。やっと読めました。

  • なぜなぜなーぜェ…
    破壊力抜群。

  • この小説内では源氏に登場する姫君が生き生き・ハツラツとしています。秋好中宮が雑誌記者になっちゃってます。週間六条読んでみたいです(笑)
    女三宮が源氏のこと「オジン」って煙たがっているのもおもしろかったです。確かに親子ぐらい年離れてますもんね…

  • 「源氏物語」に夢中になっていた中学生の頃に読んだパロディ本です。オリジナルでは素直で従順、白痴美的に描かれている女三の宮が、この本でははっきり「もの言う」少女として描かれていて実に痛快でした!!(夫である光源氏には貝の蓋を閉ざしたように、だんまりを決め込んでしまいますが。笑)
    不惑のおっさん源氏といやいや結婚させられた女三の宮は、相思相愛の柏木と結ばれ、子を成します。柏木の子だと源氏にバレる、などという間抜けな事は起こりやしません(爆)。泣きをみるのはあろうことか天下の光源氏だけ、という有様……。原作では悲恋に終わった柏木の恋、実ってよかったねー!と祝福してあげたいです(笑)。

  • 面白かったです
    源氏物語は苦手ですが、田辺聖子さんのでしたら 読めるんです

  • 春のめざめは紫
    見飽かぬ花の赤鼻
    やんちゃ姫玉かつら
    六条ろくでなし
    早口姫口ばやに恋を語る
    浅はかの朝顔の恋
    うつうつ空蝉の恋
    恋はさんざん女三の宮

  • (2008.02.20読了)
    文庫版は、集英社から出ています。
    「春のめざめは紫の巻―新・私本源氏」(集英社文庫)1987/01
    「私本・源氏物語」(文春文庫)1985/02、の続編?です。
    「私本・源氏物語」は、須磨・明石で終わっていますので、「新・私本源氏」は、明石から都に戻ってからの源氏物語です。ただし、語り手は、舎人の伴男ではなく、光源氏が通った女性を世話している少納言、乳母、姫本人などです。
    光源氏側からの物語ではなく、女性の側からの物語です。
    最初の方は、原作にある程度沿った形のものですが、だんだん原作など気にせず、自由自在な物語になっています。「週刊小説」に連載したときの岡田嘉夫氏の挿絵が多数収められていて、結構笑えます。

    「紫」「末摘花」「玉鬘」「六条御息所」「近江の君(早口姫)」「朝顔の姫君」「空蝉」「女三の宮」などが出てきますが、源氏物語には出ていない女性もいそうな感じです。

    田辺源氏もこれまで、と思っていたのですが、amazonで検索したら、さらに
    「恋のからたち垣の巻―異本源氏物語」(集英社文庫)1990/06
    というのがありました。さて、どうしたものか。
    (2008年2月23日・記)

  • 面白かったー。光源氏も旬を過ぎればただのおっさんなんだな。しかし女性たちがしたたかで魅力的。光源氏もまったくおっさんという訳ではなく、年を経たなりの良さが出ていて、そこもまた面白いと思いました。

  • あの光源氏をこきおろしたような一冊。
    田辺さんの『新源氏物語』は大好きだけれど、これはいただけなかった。なんでこんなのを書かれたのか、残念でならない・・・。

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著者プロフィール

1928年3月27日生まれ、大阪府大阪市出身。樟蔭女子専門学校(現・大阪樟蔭女子大)卒業。1957年、雑誌の懸賞に佳作入選した『花狩』で、デビュー。64年『感傷旅行』で「芥川賞」を受賞。以後、『花衣ぬぐやまつわる……わが愛の杉田久女』『ひねくれ一茶』『道頓堀の雨に別れて以来なり 川柳作家・岸本水府とその時代』『新源氏物語』等が受賞作となる。95年「紫綬褒章」、2000年「文化功労者」、08年「文化勲章」を受章する。19年、総胆管結石による胆管炎のため死去。91歳没。

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