絆 (集英社文庫)

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087495966

感想・レビュー・書評

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  • 涙無しでは読めません!
    30/10/28

  • 評価は4.

    内容(BOOKデーターベース)
    “夫殺し”の起訴事実を、すべて認めた被告弓丘奈緒子。執拗に無実を主張する原島保弁護士。犯行に使われたと思われる柳刃包丁を買ったのは奈緒子だ、と認める証人。殺された夫には愛人がいた。離婚話もあって…状況は被告不利に傾むいてゆく。だが、裁判の進行につれて明らかになる秘められた意外な真実とは。人間の心の気高さを謳いあげる感動の長編法廷ミステリー。第41回推理作家協会新人賞受賞作。

    ここまでして罪を背負う必要があるのか?家族愛も分かるが娘のこと考えたら実際は出来ないだろう。

  • 「殺人を自白し、法廷でも認めている容疑者を
     無実だと主張する弁護士」という「ナニかある」感が
    すごいツカミだった。

    法廷でのやり取りは小説として面白かった。

    ものすごい秘密を期待していたけど、
    オチはそこまでではなかった

    ただ、読み進めたいと思わせる文章だったし、
    障害に対する主人公の気づきなど、他の点でも
    読んでよかったと思えた

  • とてもいい作品でした。夫殺しを認めている奈緒子、無実を信じている原島弁護士。裁判を通して明らかになる過去の事件の真相と奈緒子の秘密。単なる謎解きミステリーでは無く人間の尊厳にまで切り込んだとっても感動的な作品でした。

  • 新聞記者の眼を通した法廷劇。
    被告人は罪を認めているのに、弁護士は無罪を主張。
    なぜ弁護士は無罪を確信しているのだろうか、現実問題として弁護士にそこまでの調査力はあるかと、一部覚めた目で読み進めながらも、法廷でのスリリングな展開を楽しめた。
    そして、裁判の形式を踏まえ、精神障碍者問題というたいへんなテーマを作品に昇華した著者の力量に、改めて敬意を表したい。

  • 図書館で借りた。夫殺しを自供した妻の裁判が始まる。夫には愛人がいて妻とは離婚話が進んでいたのだが…裁判が進むにつれて明らかになる切ない真実。そして当時の社会情勢。秀逸な法廷ミステリーだと思った本。

  • 法廷もの。法廷場面のみで繰り広げられるが、臨場感と緊張感でとてもハラハラする。

  • 久しぶりに重いストーリーの本を読んだ気がする。

  • タイトルやジャケットの見た目より、
    数段おもしろい。裁判ものです。

    障害をもつ子どもの家庭に起こった悲劇が
    書かれています。家族の愛ってすごい。

  • 明らかに無罪だと思われるのに、なぜか夫殺人事件の犯人として自白し、裁判所でもそのことを認め続けるヒロイン奈緒子。そしてその無実を証明しようとする原島弁護士。奈緒子がなぜ自らの犯罪を主張し続けるのか、その謎解きの物語です。当然ながら大きな秘密があって・・・。読者としてもどきどきしながらその展開を追うことに惹きつけられました。「私」として語り手となっている新聞記者の視点が奈緒子の若い日からの魅力と無実を信じさせてくれるのですが、それにしても夫殺しを認めることにまでなるのだろうか、と冷静には思ってしまいます。このようなタイプの法廷小説は普通の推理小説と異なり新鮮でした。

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著者プロフィール

一九四七年、東京都生まれ。八三年「原島弁護士の処置」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。八八年「絆」で日本推理作家協会賞、九〇年「土俵を走る殺意」で吉川英治文学新人賞を受賞。他に「仇討ち東海道」「遠山金四郎」「風烈廻り与力・青柳剣一郎」「栄次郎江戸暦」「蘭方医・宇津木新吾」「親子十手捕物帳」「八丁堀赤鬼忠孝譚」「義賊・神田小僧」シリーズなど著書多数。

「2023年 『剣の約束 はぐれ武士・松永九郎兵衛』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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