メッカを撃て 新装版 (集英社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (472ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087603835

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  • 処女作「燃える男」で華々しくデビューした覆面作家クィネルの第二作は、本格スパイ小説である。それも壮大なスケールの奇想天外な大作戦が展開される作品。英米の情報部が立案したその作戦とは、イスラム伝説の預言者である「マハディ」をでっち上げるというもの。そのための"仕掛け"がこれまたスゴイ。全世界のイスラム教徒をペテンにかけようとする試みは、まさに究極の"スティング"である。それに絡んでくるはソ連KGB。彼らは英米の企てる秘密作戦をつかむために"美しき秘密兵器"を繰り出す。そこからはじまる激しい愛をえがくのはクィネルの得意とするところ。しかしあれですね、最近の我が国を騒がせる"ハニートラップ"の元祖ってのは、やはりソ連だったんですねぇ。"つばめ学校"なる専門工作員養成所までこしらえていたとは脱帽。これ事実に基づいているでしょう。そんなこんなでラストを迎えるのだが、作戦は意外な結末をたどることになる。その背後には驚くべきカラクリが・・・。最後にどんでん返しが待っているのはスパイ小説の本道。荒唐無稽な設定をいかにリアリティというオブラートで包めるかは作家の腕だが、それに成功しているか否かは読んでみてのお楽しみ。

  • 自由に操れる預言者”マハディ”をでっちあげろ!
    イスラム世界の権威を一手に握るため、謎の老スパイの提案を受けCIAが仕組んだ奇想天外の作戦”ミラージュ計画”..
    ハイテクノロジーを駆使し、KGBや英国情報部をも巻き込んで、果たして奇跡は演出され得るか?
    計画実現に命をかけた男たちの壮絶なスパイ戦と、戦いの中に花開いたみずみずしい恋を描く国際スパイ小説


    これが現実に起こりえた作戦だったらと思うと胸がドキドキします。
    こんなにも用意周到で細部まで気を配りつつ、CIA、MI-6、KGBの垣根を取り払えばこんなに壮大なことが出来るんじゃないか!
    それぞれのセクションのTOPの人物も魅力的で、みな、頭脳明晰そして判断力に優れ、それだけでなく最後には友情をも育んだのではないかと推測します。

    全世界のイスラム教徒を欺いて大国の利権に組しやすいように”マハディ”をプロデュースし、それだけでなくハジのときに精密このうえない奇跡をも起こす。

    冒頭からオチを予感していましたが、伏線があまりにも見事でした。

  • 映画を観てるかのようだった。とても面白かったのだけだ、話が壮大過ぎて少し現実味がないのと、終わりが少し残念なような。でも最後の最後まではとても面白かった!

  • 壮大なホラ話です。
    MI6のスパイとロシアのプリマがよかった。

  • 面白い
    書かれた時代を考えるともっとすごい

  • 10年以上前に読んだ1冊です。

    かなり前に読んだので記憶が正しいか不安ですが、ストーリーは・・・

    イスラム世界を掌握しようとするCIAが、MI-5(英国諜報部)やKGBを巻き込みながら壮大な作戦を仕掛けるスパイ小説。

    そして最後の最後に大どんでん返しが!

    AJクイネルの作品の中で、最高傑作だと思います。大満足の1冊でした(^_^)

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